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帰還した世界での学園生活  作者: astry
第一部 一年生
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第二回一年生Gクラス課外授業:『戦利品』

 イセリアはコンゴウ先生の指示の元一人ギルドへと赴き、今回の戦利品をもらうためにギルドへときた。

そこにはギルドではあまりに似つかわしくない服装した貴族らしき男と今回増援に来てくれた領の軍を指揮していた人物ががギルドの中にいた。

イセリアはすぐに受付へと行き、ギルドに戦利品を取りに来た伝える。


「お持ちしますのであちらの席に座ってお待ちください」


そうして案内されたのがさっきの二人の前だった。

そこでイセリアが戦利品を運ばれてくるのを待つ。

この時イセリアは貴族らしき男から声をかけられた。


「君が大型魔猪を退治した者かな?」

「はい、そうですが」

「単刀直入に言おう。君が今から受け取る大型魔猪の“宝”を我々に譲ってくれないか」


貴族らしき男はトゥルッフの“宝”が欲しいとイセリアに交渉してきた。

しかし、


「それはできません」


イセリアはこれをできないと言った。

イセリアの回答に貴族らしき男は眉は少しだけ動き笑顔で「なぜ」とイセリアに聞いた。

イセリアの理由は


「私ができないと言ったのは、私のランクがいまだBランク何です」

「それで」

「貴族との直接交渉を受けるのが許されているのはAランク以上の冒険者です。Bランクの私ではトゥルッフの“宝”を譲る譲らないの交渉は受けることができません。Bランク以下の冒険者と直接交渉する場合はギルドを通してください。私と交渉する場合はまずギルドに話を通してからお願いします」


イセリアは貴族らしき男にギルドを通しから直接交渉するように諭す。


「この身なりなら私が貴族だとすぐわかるか。ギルドを通して交渉の席を作ることはできない。そうすればこちらの誠意が君に伝えられてない気がしてね」


貴族の男はそう言ってしつこくイセリアに交渉する。

イセリアとしては顔には出さないが鬱陶しいと思っている。


 貴族との直接交渉ができるのはAランク以上の冒険者ができる。

Bランク以下の冒険者が直接交渉をした場合、ギルド側から冒険者にペナルティが課せられペナルティが終了するまでただ働き同然にギルドの仕事を手伝うかギルドから指定されたクエストを受ける羽目になる。

Bランク以下の冒険者たちはそれが嫌で必ずギルドを通すよう貴族に説明する。


「何度言われようとも話はギルドを通してください」

「そこをなんとかできぬか」

「できないものはできないのです。それとこれ以上ここで騒ぎますとギルドから立ち入り禁止を言い渡されますし周りの人たちも黙っていません。それでもいいのですか?」


貴族の男はイセリアに言われて周りを見る。

周りの冒険者から冷ややかな目で貴族の男を見ていることに気がつく。

居心地が悪くなった貴族の男はイセリアに一言言ってギルドを出ていった。

指揮官の男もイセリアに謝ったあとついていくように去っていった。


貴族の男が去った後、見計らったようにギルドの職員がトレーをもってイセリアのところへとやってきた。


「え~、これがイセリアさんの取り分となる。大型魔猪トゥルッフの落としたアイテムと討伐した際に発生した報奨金となります。どうぞお受け取り下さい」


 イセリアは職員が持ってきたトレーの物を確認する。

トレーの上に置いてあったのが報奨金の額が書かれた紙と“宝玉”だった。


「失礼ですが、トゥルッフはいろんなものを落としたように思っていたのですがこれだけですか?」

「はい、大型魔猪トゥルッフの落としたものはこれだけです。後は全てこれまでに犠牲となった人の遺品でした」

「そうですか」


イセリアは職員が嘘をついてないか疑ったが、職員の態度や目からは嘘をついているようには見えなかった。

周りの気配を探るが何かを隠している気配はない。

それどころか仲間の死に悲しんでいる人たちが多かった。


イセリアを騙しているわけではないのでイセリアはトゥルッフの“宝玉”がどんなものかを確認した。

イセリアは“宝玉”がどんなものか確かめるとこれによく似たものを見たことがあることを思い出す。

さらに注意深く確かめつつ似たようなものを思い出していた。

そして、この“宝玉”と全く同じものを思い出した。


(これは!私たちが作ったハイパードライブ・コアじゃないか!何でこれがここにある!?)


 トゥルッフの“宝”はかつてイセリアがアリシアたちの元で修行していた時に開発していたXEFシリーズの量産計画、その試作量産移行型に搭載されている動力機関ハイパードライブのコアである。


(まさか次元の狭間に落ちてどこかへ行った機体がこの世界にあるのか?でも量産計画は試作量産移行型が次元の狭間に落ちてしまったがためにデータが取れなくて計画が頓挫したから機体を回収する必要もないし、まぁハイパードライブ・コアを運よく回収できただけでも良しとするか。あの機体が今どこにあるかわからないし、それにあの機体を完全に動かすにはハイパードライブ・コアをもう一個そろえなければならないといけないし、いいか)


 イセリアはハイパードライブ・コアをギルドの職員から受け取り、ギルドを出て自分の課題を受けるところへと向かった。

 今回、イセリアが受けた課題はクッケーの飼育の体験レポートである。

先に二人が関係者にイセリアが遅れてくることは話してくれていたのですんなりと課題に入ることができた。




 そんなイセリアを遠くから見ている者がいた。


「やはり何としても欲しいな。あの“宝”どうやって手に入れてくれてようか。野盗で雇って今夜にでも襲わせるか。くくく楽しみだな。あの“宝”が私の元に来るのを楽しみだ」


そう言ってその者はその場を後にした。

だが、その者は気づいていたなかった。

イセリアがその者の視線に気がついていたことに。

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