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帰還した世界での学園生活  作者: astry
第一部 一年生
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第二回一年生Gクラス課外授業:『トゥルッフ戦』

「待たせたな!」


 その声が聞こえたのはさっきまでイセリナがいた高台から聞こえた。

その声がした同時に大量の魔法弾が魔猪の元へと降り注いだ。

高台の上にいたのは情報収集班の面々とここのギルドにいた冒険者たち、それに武装がちゃんとした統制が取れている軍のような集団がいた。


「みんな!」


空にいたユーリはこの光景に歓喜の声を上げる。

イセリアはイセリナに準備ができているかを聞く。


「イセリナ!準備はできているか!」

「飛び降りても怪我しないように風のクッションの準備はできていてよ」

「聞いた通りだ。情報収集班!イセリナが風のクッションで受け止めてくれる飛び降りろ!」


 掛け声を聞いて情報収集班の五人は飛び降りる。

それに続くように冒険者たちも飛び降りる。

ジェイドとジークリンデは先に情報収集班と合流した。

イセリアはそれを見届けるとユーリに向かって回復薬を投げ、反転して反撃に出る。




空にいたユーリはイセリアから投げられた回復薬を飲み神霊力を回復させ、飛び降りる冒険者をトゥルッフから狙われないように牽制する。

そんな中、ユーリはイセリアにも意識を向けていた。


(仲間がきたところで反転して反撃にでる。その時、熱波の渦を剣で作り出して魔猪と共に空へと出て、魔猪が一直線になるところが分かっているかのように串刺しにしながら急降下しそのまま地面に剣を突き立てさらにその時でた熱波を他の魔猪に浴びせることで態勢を崩させる。そのおかげで降りてきた人たちもその隙をつき一気に間を詰めることに成功しているよ。わたしも負けてられない。今はある程度の人数が下りてくるまでここで牽制よ)




 情報収集班と冒険者たちと合流したジェイドとジークリンデは体力を回復のために少し下がる。

冒険者たちはすぐに魔猪たちに向かって走り出し始めているところに魔猪たちが打ち上げられ、ものすごい音と共に魔猪が倒されているのが見えた。

二人は情報収集班がなぜこちらに来たのを聞いた。

三人は人を殺すのが怖いからと魔猪を倒すの拒んで、二人は国際問題になるかもしれないから魔猪を倒すのに参加できないと言っていたはずなのに、


「それはじゃな。ここの領主が人が魔物になってしまったらもう人ではないだからここの魔猪を倒しても国際問題にはならないと言ったのじゃ。本当かどうかは知らんのじゃが、やっぱり、友達に何もかも任せてわらわたちだけ情報収集なんて、嫌と思ったのじゃ」


皆、首を縦に振り頷いた。


「だから僕たちは君たちから連絡をもらったとき、できるだけ多くの冒険者たちを連れて助けに行こうと思ったんだ」

「結果はこれか」

「頼もしいですね。今思うと冒険者たちだけではなく。この領の軍まで来てくれたんですか」


冒険者たち以外の人物はここの寮の軍だった。

彼らも村の救援要請を受けて救援準備を進めおり、準備が整ったので村に来ていた。


「丁度、ギルドにこの話を持って行ったときに代表者がギルドを訪れていたんだ。僕たちの話を聞いて大きな魔猪の討伐に力を貸してくることになったんだ」


そして、情報収集班の案内の元、冒険者たち共に領の軍が来ていくれたという訳である。


「休憩は終わりだ。イセリアやユーリばかり任せる訳にはいかない行くとしよう」


ジェイドは立ち上がり武器を構え戦場へと足を進める。

それに続くように情報収集班の玉藻御前、シルフィアス、エミル、シリウス、イオンが武器を構えジェイドに続く。

ジークリンデは一度、空で魔猪を牽制しているユーリをみる。


(姫様、たった二ヶ月でこうもお変わりになられて自分は嬉しく思います。これからも変わり続けるであろう姫様を自分はすぐそばで見守り続けようと思います)

「援護を頼みます。ユーリ!」

「行って!リンデ!」




 なぜここに情報収集班や冒険者たちや領の軍がここに来れたのか。

イセリアがこの場に来る前に情報収集班に大きな魔猪のいる場所を教えていた。

そこで冒険者たちを集めてここに来てもらうように頼んだ。

イセリアが合図を送ったら集まった冒険者たちを連れて来るように頼んでいたのである。

そうイセリアの合図には二つ意味があった。

一つの意味はジェイドとジークリンデの突入タイミングの指示。

もう一つの意味は冒険者たちへの援護要請でもあったのだ。


冒険者たちが戦闘に参加したおかげで魔猪側に傾いていた形勢が立て直され押し返し始めた。


「倒した瞬間に火を放て!これ以上魔猪を復活させるな!」


「魔法で援護しろ!」


「領の軍が回り込んでいるできる限りこちらに奴らの意識を向けさせろ!」


「魔猪どもを逃がすな!ここで倒して仲間たちや村の人々の仇を取るんだ!」


冒険者たちの声が戦場に木霊する。

そんな中、イセリアはトゥルッフの取り巻きを他の冒険者に任せてトゥルッフの元へ向かう。




 イセリアはトゥルッフの前に立つ。

さっきとは状況が違い。

イセリアは他のメンバーを気にせずに戦うことができるために今の全力をトゥルッフに向けることができる。


『逃げた者がまた吾輩に挑むとは笑止!』

「そういうお前は今がどういう状況・・・・・・かわかっているんだろうな」

『どれだけ数を集めても無意味だ。吾輩の前では無力だ』

「数を集めてもお前の配下の魔猪を呼び出したり、死んでいてもネクロマンシーの魔法で無理矢理こき使うからか」

『それだけではないわ!』

「お前が呪ってここに居る奴らを魔猪に変えるつもりか」

『ほう、なかなか知っているではないか。だが、それだけではない。吾輩の配下の血を浴びるか肉を食らっても呪われるのだ!』


イセリアは肉を食べると呪いに罹るというのは情報収集班から確定の報告を聞いていたのであまり気にしていない。

血を浴びても呪われることは、イセリアはよくあること思っているのでこれも気にしていない。


 冒険者はいろんなところを旅する人が多い。

それ故にいろんなところに足を踏み入れるために毒やまひなどの状態異常の対策はよく取られている。

ならなぜに冒険者たちが魔猪になってしまったのか、簡単な話、外側から対策はできても内側からの状態異常の対策は取られていない。

さらに冒険者は魔物でも調理すれば食べられことを知っているので冒険者のほとんどが悪食なのである。

今回はそれが祟った結果、冒険者たちは魔猪になってしまった。


「ご高説、ありがたいが、言いたいことはそれだけか?」

『なにぃ』

「言っては何だが、魔猪たちの血を浴びてもここに居る奴らは呪われてないぞ」

『なんだと!まさか対策しているとでもいうのか』

「いや、下位の冒険者ならまだしも中位の冒険者なら呪いとかの状態異常の対策を取っているのが普通だから」


 ここに来ている一年生たちも学園の制服に状態異常の対策がしっかりされていたので一年生も魔猪になることはない。


 イセリアの話を聞いてトゥルッフは自分の言ったことを思い出し怒りに体を震わせる。

そんな中、イセリアは、


(トゥルッフはなぜババァの配下に襲われたんだ?話の感じだと敗北したようだったけど。そこを聞いてみるか)


「羞恥で怒り震えているところ悪いがお前に聞きたいことがある」

『吾輩にはないわ!死ね!』


トゥルッフは魔法弾を撃ちまくる。

イセリアはこれを悠々と回避し聞く。


「お前は“我らの女神のために”とほざく集団はお前のを求めたんだ」


トゥルッフは魔法弾を撃ちながら律儀にもイセリアの問いに答える。


『奴らは吾輩が持つの宝を求め襲ったのだ』


(宝?)


『吾輩とて元人間だ。礼さえ払えばあいつらが欲した宝ぐらいくれてやってもよかった。しかし、我が子らを殺し、すべての宝を奪おうとした!吾輩は全ての宝と子らを連れて逃げた。だが、子らも“我らの女神のために”と言い始めた。あの女だ!子らがあの女と目を合わせてからおかしくなった!』


トゥルッフはドンドンと腹の底から怒りがこみあげてきて怒り狂い始め魔法弾はイセリアの方には飛ばずめちゃくちゃに飛んで行った。


(情報はもう取れそうにないか。ただおとなしくしていれば討伐なんて依頼なんて出されなかっただろうに馬鹿な奴)


「これ以上暴れられると被害が大きくなるもうそろそろ決着をつけようじゃないか」

『何が決着をつけようだ!軽々と回避しやがって!』

「怒り狂おうとしているのに所々で冷静だな。なのにどういう状況か・・・・・・・わかっているのか・・・・・・・と言った意味ぐらいもっと勘ぐればよかったな」


イセリアはそう言ってから目にも止まらなぬ速さで間合いを詰めて斬撃を三回食らわせる。

トゥルッフはイセリアの速さに驚き、さらに対処できない。


さっきまでイセリアの戦い方は仲間たちを死なせないように気を配り、何かあったときのために力を温存させていた。

しかし、今は冒険者たちが増援として来てくれえたおかげで気にする必要がなくなったためにその分を攻撃に回しているだけである。


トゥルッフはもっと早く気がつくべきだったのだ。

援護があるといえたった一人で自分たちを相手にネクロマンシーを使わせるだけの強さ持っているかを。


イセリアの攻撃は止まらない。

斬るだけではなくトゥルッフの体を膝蹴りを何度もやって地面から離し浮かばせる。

ある程度浮かんだところを斬撃を加えて地面へとたたきつける。


「これが私の必殺技!バーニング・ファイヤーーーー!!!」


イセリアは火の鳥の化身となってトゥルッフに突撃し交差する。

イセリアはトゥルッフの体を貫くと同時に爆音と共に衝撃波が発生し周りを吹き飛ばした。

さらにトゥルッフの体はイセリアの炎によって燃え始める。

これまで通りなら魔猪から人間に戻っていくのだが今回はそれだけではなかった。

空間に穴が開きそこからいろんなものが出て来た。

できて来たものは剣や鎧、鉈に鍬などの魔猪になってしまった人々の遺品らしきものが出て来たのだ。

それ以外に出て来たものはババァが欲した“宝”らしきものが出て来た。

これを見てイセリアは、


(この“宝”はトゥルッフの物だとして他の剣や鎧、鉈に鍬などは遺品として間違いないだろう。それに戦いはまだ終わっていない。トゥルッフを倒してまだ残党がいる。そいつらを倒す)


 魔猪たちの中心的存在トゥルッフがいなくなってから一度死んだ魔猪たちは動くかなくなり死んでいった。

まだ生きている魔猪もここに居る人たちに押され全滅した。

その後、魔猪たちの遺体を一か所に集めて火をつけて燃やした。

ここに居る全員、かつて人だった者たちに冥福を祈った。

この時には日は完全に沈み夜になっていた。

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