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帰還した世界での学園生活  作者: astry
第一部 一年生
59/83

犯罪記録を回収してから

 アザレアと別れて寮に戻ったイセリアとエリナの二人はすぐに反省文とレポートを書き始めた。

二人は反省文とレポートを書き終えたころには太陽が昇り始め窓から朝日が差し込む時間になっていた。

二人が書き終えたとき脱力したときにすぐそばに声がした。

そこには微笑んではいるが目が笑っていないマリアの姿があった。

二人はマリアから説教を受けて深夜のことを話した。

ただし、アザレアのことはマリアには話さず地下ダンジョンにいったことだけを話した。


 二人はマリアの説教が終わった後、イセリアとエリナはイセリナを探す。

イセリナは毎朝の日課のランニングを終えて戻ってきたところだった。

二人はイセリナに深夜でのアザレアのことを話し第一王子たちとコンタクトを取ってもらうようお願いした。

イセリナはこれを承諾しすぐに魔術で第一王子たちとコンタクトし始める。

イセリアはこの時ババァがイセリナに何かしら術を施していないかを探る。

イセリアはそこでイセリナに何かしら術が施された跡があるを見つけた。

その術にはババァの魔力らしき反応がしたゆえにイセリアはイセリナに仕掛けそれを排除する。

突然のイセリアの行動にエリナもイセリナも反応できなかったが、後にイセリアが術を解除したことを話すとイセリナは納得した顔を見せるが、エリナは納得していなかった。

エリナとしては深夜に襲ってきた監視者たちも今のようにすればよかったのではないかとのことだが、あの時と今では状況に違いがあるためにやらなかった。

今回はイセリナ一人に対してとあの時はエリナとアザレアを守りながら複数人を相手にしなければならない状態なのでとっとと切り伏せたほうが速かったためである。

この説明を受けてエリナは何かしら引っかかりながらも納得する。

その後、イセリナは第一王子たちと話をまとめ共にアザレアとコンタクトして犯罪記録を回収することになった。


 イセリアたちは第一王子たちと合流するために学園にすぐに登校し門の前で待つ。

イセリアが門の前に到着してから少ししてから第一王子たちが登校してきた。

それに付随するかのようにアザレアが登校してきた。

この時アザレアは学園で噂されている愚か者の振る舞いをしようとした。

イセリアとエリナとイセリナの姿を見つけ次第、状況をすぐに悟り、深夜と同じく素を見せる。

この時のアザレアの素を見て第一王子たちは大変に驚いていた。

アザレアが愚か者のようなことをしていたのは周りやババァを欺くためだった。

すぐにアザレアは全員を案内して犯罪記録を隠している場所まで案内した。

第一王子たちは渡された犯罪記録が本物かどうかを確認したあと渡され犯罪記録が本物だと確信してすぐに城へと向かった。


 それからはアザレアはもう愚か者を演じる必要がなくなったために素に戻って学園生活を送っている。

アザレアは転生者としての知識は給仕に関することで学園では至る所でその知識を披露しているが、公爵令嬢であるために給仕をさせる訳にはいかないために自分から給仕をしようとすると周りから止められる。


 それから少し日がたち午前の授業が終わり昼頃に外にある実習用のかまどでイセリアとアザレアとジークリンデの三人は大量の鶏肉を串に刺してかまどで鶏肉を焼いている。

出来上がった焼き鳥はすぐにテーブルに運ばれて次第すぐになくなってゆく。


「前の皿が空です。すぐに次の物を焼いてください」

「焼きあがった奴ならそこにあるから持っていけ!」

「アザレア、運ぶのお願いします」

「はい、分かりました」


せっせと三人は焼き鳥を焼いてはテーブルへと運んでいる。

三人が焼いた焼き鳥をテーブルで待っているのはエリナとシャルロッテとユーリとイセリナとなぜかここにる第一王子たち一同だった。

特に焼き鳥をよく食べているのが第一王子たちだった。


最初はイセリア、ユーリ、ジークリンデ、イセリナだけだったのが、イセリアが鳥を焼いているうちにエリナとシャルロッテがきて、次に来たのがアザレアで給仕の勘を取り戻すために手伝いを買って出てくれた。

次に匂いにつられてたかのように第一王子たちがこの場へとやってきた。

それからただただイセリアたちが焼いて王子たちが食すというサイクルになっていった。


最初の内はよかったが、今ではずっと鶏肉を焼き続けてきたせいか、イセリアにいら立ちが見受けられているようになっている。

ついにイセリアが・・・


「これ以上やっていられるか!」


キレてしまった。


「焼いても焼いてもきりがない!こうなったら封印解除!全能力をもって焼きまくってやる」

「イセリアがヒスを起こしたぞ!誰か止めろ!」


誰もイセリアは止められず瞬間的に鳥肉を焼き上げていく。

焼きあがった焼き鳥はちゃんと焼けていた。

ドンドンと焼きあがってゆき最終的には大量の焼き鳥ができて皿に山盛りに並べられる。

そして、すべてが焼き上がり、イセリア、ジークリンデは席に着き、アザレアはお茶の準備をしていた。

アザレアが準備している間にイセリアとジークリンデは焼き鳥を食べ始め、なぜ第一王子たちがここに居るのかを聞いた。


「あなた方は我々に何の御用でしょうか」


第一王子たちは思い出したように話し始める。


「実はアザレアの処分・・・、というよりはイグナイト公爵家の処分が決まってな。そのことを伝えるのとイセリナのことあなたに話しておこうと思ってな。ここに来たしだいだ」

「焼き鳥たくさん食べていましたよね」

「ふっ、こういう食べ物は王宮ではまず出ないのだ。ゆるせ」

「話に内容は何ですか?」


第一王子はイグナイト公爵家の処分を話し始める。

イグナイト公爵家は何もかも没収されて男爵まで降格処分となった。

国を混乱させたならお家取り潰しされて一家全員処刑されても文句はいないのに降格で済んでいるのがある意味ですごいが話を聞く限り次はないようだ。

他にもこれに便乗して甘い蜜をすすっていた貴族も処罰されるという。

アザレアは公爵令嬢から男爵令嬢に落ちるが本人にしては給仕の仕事に就けるために落ち込むどころか喜んでいる節がある。

次にイセリナのことを公表する予定だという。

イセリナはいったいどこの誰なのかを公表することでイグナイト公爵家の没落後、空席になった第一王子の婚約者は彼女であることを貴族たちに知らせるためにやるという。

公表予定は来月に行われる国上げてのお祭り夏至祭にて公表される。


「夏至祭に公表するのはいいとしてオレのような平民にもそのことを話してもよろしかったのでしょうか?」


エリナの疑問はもっともである。

これらの問題は王族と貴族の問題だ。

本来ならばこのような場所で話す内容ではなく、平民に聞かせる内容でもない。

では第一王子たちはなぜ話したのか


「キャスケット先輩の疑問はもっともだ。弱かったといえ、あの女から遠距離魔法で洗脳されかかった。その時にあの女に情報を送る魔法を密かにかけられているかもしれん」

「つまりオレに掛けられいるかもしれない魔法を通してこのことをババァに聞かせて揺さぶりをかけるのが目的ですか」

「そうだ」


エリナはイセリアに向けてアイコンタクトを取り、イセリアも話に参加する。


「第一王子殿下、エリナ先輩は確かに深夜にババァから少し洗脳魔法を受けましたが、洗脳された形跡はございません。それによる後遺症はありません」

「それは信用に値する者の診断か」

「私は魔法や術に関してはこの国よりはるか上の人から教えてもらい。洗脳されているかされていないかの違いぐらい見抜くことができます」

「ほう、それは本当か」

「はい!」


イセリアは自信をもって自分の言ったことに頷く。

そこでイセリナが会話に加わる。


「フェイト殿下、イセリアはこの国の基準をはるかに超える魔法と術の使い手の元で修行している身です。誰かにかけられた魔法を見抜くのは簡単でしょう」

「イセリナ殿下はイセリアが言ったことを信じると仰るのか」


イセリナは頷き、フェイト第一王子の目を自信を持って見る。

それを見てフェイト第一王子はイセリアの言葉を信じることにした。


「イセリアの言葉を信じよう。アベルト、お前は信じるか?」

「兄上が信じるならば自分は何も言うことはありません」

「他の者は・・・」


ここにきているアベルト第二王子以外の未来の側近たちに意見を求めるが、誰からも意見はなかった。

それを確認してからフェイト第一王子はアザレアから出された紅茶に口をつけてから席を立りこの場をから離れようとする。

この場からの去り際に第一王子はアザレアに一言かけていった。


「紅茶おいしかった。これからも精進するように」

「はい、これからも精進させていただきます」

「皆の者行くぞ」


第一王子たちはこの場から離れて校舎へと戻っていく。

イセリアたちはただそれ見送る。

それから大量に焼いた焼き鳥を残った人たちで完食してからそれぞれ自分たちの教室へと戻っていく。

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