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帰還した世界での学園生活  作者: astry
第一部 一年生
58/83

裏で糸を引いていたのは

 イセリア、エリナ、アザレア対国から派遣されたアザレア監視者たちとの戦闘が開始された。

今回の戦いはアザレアを守りながら監視者たちを倒すことである。

監視者たちはババァによって洗脳されている可能性があるために殺すわけにはいかない。

しかし、今回の事が事ゆえにる気満々だった。


「お前らは洗脳されているのか、一応、生かしてはやるが五体満足いられるとは思うなよ。達磨にしてやるよ!」


イセリアは剣を取り出しすぐそばの監視者を斬りつける。

監視者はイセリアの速さについてこれずに両足は斬られ、すぐに両肩を斬り飛ばされた。

エリナを覗いてここに居る人たちはイセリアの速さとためらいのなさに驚いた。


「何ぃ!」

「まず一人!」


イセリアは驚きのあまり動いていない次の監視者に向けて接近し、すぐに両手両足を切り捨てる。


「ば、馬鹿な!」

「こんなに速く人が動ける訳が・・・、うわぁ!」


また一人、イセリアの剣の犠牲者が増えてゆく。

エリナはアザレアを守るように立ってはいた。

しかし、イセリアが暴れ回っているために出番がなくほとんど突っ立っているだけであった。


「強いなイセリアの奴、囲まれていようと関係なく立ち回れるとは」

「あ、あまり驚かれないのですね。私は驚きです。驚いた状態から立ち直った彼らが私たちに対してナイフを投げているのを撃ち落としながら、相手を達磨にするなんてありえないです」

「イセリアは両手に剣をもって二刀流で戦うのに今回は片手で剣をもっていたからどうしたのかと思っていたがまさか投げられたナイフを撃ち落とすために片方を自由にしていたとはな」


エリナの言う通りイセリアはナイフ迎撃用に片手を自由にしていた。

ナイフを投げられても制服の下に仕込んでいた武器を取り出して飛んできたナイフを撃ち落としていたのだ。


「もうそろそろ終わるな。イセリアの力はこの世界では異常だ。普通なら絶対にあり得ないほど力を持っている」

「なぜそのことを私に?」

「何でだろうな。もしかしたら誰でもいいから聞いてもらいたのかもしれないな。オレはいつかイセリアのいる領域まで強くなってみたい。まだイセリアは全力で戦ったところは見たことがない」

「これで全力ではないのですか!?」

「あいつは人間を超えて人を超えて神と呼ばれ存在に至るまで力をつけている。それにオレの勘ではまだ先があるって本当になんで初対面の奴にこんなこと話しているんだ?オレ」

「なんでって?いやまさか!ぐっ!」


エリナの後ろにいたアザレアに異変が現れた。

さっきまで感じなかった嫌な感じの気配がアザレアから発せられている。

今のアザレアの目には光が宿っておらず、目がうつろな状態であった。


「お前は誰だ?アザレアではないな」

「ふふふ、もっとあなたから忌々しきあの女の娘と同じ名前の女のことをもっと知りたかったのだけど、まさか愚かな娘がこの魔法の存在に気づいてしまうとは思いもよりませんでしたわ。遠隔操作では洗脳できないようですわね」

「貴様は誰だ」


アザレアの後ろにはここに居る監視者たち全員を達磨状態にし終えて戻ってきたイセリアがアザレアの首に剣をつけていた。


「もう一度聞く。貴様は誰だ」

「ふふふ、誰が答えるものですか」

「そうか。ふんっ!」


イセリアはアザレアを斬りつける。

しかし、イセリアの剣はアザレアの体を素通りして、アザレアの体には傷一つついてはいなかった。

エリナはアザレアがイセリアに斬られて傷一つついていないことに驚いただけではなく、いきなりアザレアから物凄い悲鳴が発せられた。


「ギャァァァァァァァ!!!!!!!!」

「一応、当たりはつけてはいるがお前は誰だ。答えなければもう一度斬るだけだ」

「ま、まさかこの通信を通して私を攻撃しているというの!?ありえない!ありえないわ!」

「もしかしてこの通信の主はアザレアが言っていたババァか!」


エリナはこの通信の主に当たりをつけた。


「イグナイト公爵家や港町インマーニにでの騒ぎの主犯は貴様だな。ババァ」

「何のことかしら・・・」

「洗脳された監視者たちや港町インマーニを襲ったディーゼル5656やヴォルフガング博士を襲ったやつらは“我らの女神のために”という言葉を口にしていた。つまり貴様に洗脳されたものは“我らの女神のために”と口にするようになり、貴様に居のままに操られていたということだ」

「ふふふふふふはははははは~~~、おかしいおかしすぎる。そんな決めつけで私を犯人などと」

「それだけではないんだがな」

「なに?」

「あいつらの経験を読み取ってお前の姿を見た。魔法で人の記憶をいじることができても、人の経験はいじることはできない。こいつらの経験を読み取ればおのずと洗脳を施した人物が分かるというものだ」

「なるほど、そこで両手両足を斬られた監視者たち、港町インマーニの襲撃それらを裏で糸を引いていたのは全て私だ」

「なるほど、監視者たちの襲撃も、港町インマーニの襲撃も、アザレアにこのような細工をしたのも、第一王女の養育費の横領も」

「それら全て私だ」


相手の肯定の言葉に二人は驚いた。

エリナが驚いたのはこれまでの犯罪を肯定したことに、イセリアは第一王女の養育費の横領問題に驚いた。

イセリアは第一王女の養育費の横領問題はただ当てつけに言っただけで確証も何もなかった。

だが、相手は第一王女の養育費の横領問題を肯定した。

つまり本来ならユーリの養育に使われなければならない金をババァが横取りしていたのだ。

この事実により


「まさか、既に城の内部にも手を伸ばしていたのか!」

「えっ!しまった!」

「語るのに落ちるとはこのことか」


それにしてもババァの奴、私が放った攻撃に対してもう元に戻っていやがる。

あいつに放った技は今のように人を通して相手と会話している状態で中継地点の人物を斬りつけることで声の主に斬りつけたところに幻痛を与える技だ。

ババァはもう何事もなかったかのようにしている。

強がりか、もう幻痛にさいなまれていないか、分からん


「こうなればこの娘の魔力を暴走させてこのあたり一帯を消し飛ばしてあげるわ」


ババァがアザレアの魔力を暴走させ自爆させてこのあたり一帯を消し飛ばそうとするが、イセリアがこれに反応してアザレアを自分の方向に振り向かせ腹に一撃を加える。

アザレアから腹の底から息を出したように息を吐き出した後倒れる。

そして、アザレアの魔力の暴走は収まってゆく。


「しまった。勢い余ってババァの通信術式を破壊してしまった。ババァからまだ情報を引き出したかったけど仕方がない諦めるか」


イセリアは思い出したかのように言う。


「通信していたやつなんてどうでもいいんだが・・・、イセリア、お前がやったこの地獄絵図どうする気だよ。敵対した奴は全員達磨?だっけ?にして放置しているが、早く治療しないと出血多量で死ぬぞ」


エリナは通信相手のことはどうでもよく今の惨状に目を向けていた。

イセリアたちを中心に周りにいる監視者たち全員が両手両足を斬られて放置されている状態で、周りのいたるところに斬られた手足が散乱していて、監視者たちの地で地面が赤く染まっている。


「そうだな。全員の手足をつなげ治してこのことを国に報告しないといけないな。面倒なことをしてくれる。あの時、アレキサンダー・マッチョの像のエネルギー返しで死んでいればよかったのに・・・」

「国に報告って俺たちの身分では国へ直接言えないだろ。憲兵にこのことを知らせてもちゃんと取り合ってくれるどうかわからないし」

「確かにそうだが・・・、そうだなアザレアと同じことをすればいい」


アザレアと同じこと、王族または王族関係者に直接話を通して、国にババァの対策してもらうことである。


「国はそう簡単に取り合ってくれるのか?」

「そこは第一王子の婚約者を通すあいつもババァと因縁があるから危険性は知っている。だから話は通るだろう」


エリナは納得したような顔つきになったあと、その場で考え始めた。

イセリアは両手両足を斬った監視者たちを治すためにアザレアをこの場に寝かせて監視者たちを治しに行く。

イセリアは監視者たちの両手両足とき洗脳が解けているか確認した。

全員を確認した結果、監視者たち全員からババァの魔力は感じられず、両手両足を治した後意識を取り戻して今ここで何をしていたのかを忘れていた。

イセリアは全員を治し終わった後、監視者たちはイセリアに治したお礼を言った後、数人を残しここから去っていった。

残った数人はまたアザレアの監視だろう。

残りはこのことを報告しに暗部の詰め所にでも戻ったのだろう。

洗脳されていたのが監視者たちだけならいいのだがもし国の暗部に所属するもの全員が洗脳されていないことをイセリアはただ祈る。


 イセリアは全てが終わってエリナとアザレアの元に戻り、未だに気を失っているアザレアをたたき起こす。

アザレアは監視者たちとは違い操られていた状態でも意識があり、起きたことの記憶がある。

アザレアはババァに処分されてはたまらないのですぐにでも犯罪記録の在処を教えようとする。しかし、この提案にイセリアが異を唱える。

今から犯罪記録を渡されても監視者たちがさっきのことを覚えていないため、もし犯罪記録を受け取ってしまったら犯罪記録を処分するよう頼んでいるように見えるだろう。

そこで後日改めて第一王子たちを呼んでアザレアが渡そうとしている犯罪記録の記録を回収しに行くことにした。

アザレアは不満そうだが、こちらのことを考えて引き下がってくれた。

日を改めて犯罪記録を取りに行くことになった。

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