第一回一年生Gクラス課外授業、二日目終了
地面を揺るがす衝撃に地下水路に避難していた町の人々は身を寄せ合って衝撃を耐える。
地下にいた一部の者はこの衝撃が地上から発せられたことに気づき、地上へと上がる。
そして地下から地上へと上がった者たちが見たのは、太陽の日を浴びて空からゆっくりと降りてくる一体の巨人を見た。
地上に出た人々は地下に下りる前にいた巨人がいないことに気づき、巨人がいる方向から衛兵が人々の方に向かってきており衛兵たちは脅威が去ったことを伝えられる。
脅威が去ったことはすぐさま地下水路へ避難していた人々へと伝えられ、少しずつ地上へと上がりデビルディーゼルがいなことに安堵しつつ元の生活へ戻っていく。
デビルディーゼルを倒したイセリアは町に戻るためにエンプレスを町へと進める。このときイセリアは戦闘終了後に感じた視線が気になった。
あの時の視線はなんだったんだ?私が視線を感じて、その方角に感覚を広げて確かめてた時にはもう視線は感じず誰もいなかった。
いったい誰が私とデビルディーゼルとの戦いを見ていたのか・・・
こういうのは犯人が遠くから状況を窺うものだから、ディーゼル5656をデビル化させた奴か。だとすると町が破壊されるところを確認することが目的だったのだろう。だが何のために?まぁ、今考えるだけ無駄か、まずはこのことに関する情報を集めないと。
イセリアは視線の正体は犯人と決めつけて目的は何なのか考えるが、情報を集めてから犯人の襲撃目的を考えることにした。
次にイセリアはこの戦いによって発生した被害を思い返した。
荷電粒子砲二発は通してしまったがそれ以降は全部町には通さなかったからそれ以外で町に被害はないだろう。
後は街道で戦ったせいで街道が滅茶苦茶になってしまった。地面のいたるところに穴ができてしまった。さてこれをどうするか。町の人に任せるか、それとも私が直すか・・・、いや、私が直すのはやめておこう。街道が滅茶苦茶になったのはほとんどが私のせいではない。
まぁ、荷電粒子砲を避けなければこんなことにはならかったんだろうけど、直撃なんて食らいたくないし。
現在、分かるのはこんものだろう。後は戻ってから被害報告を聞いた方がいいな。
イセリアはそのままインマーニへとエンプレスを進め。町の出入り口に到達したとき、ヴォルフガング博士と助手の三人と一年生全員とコンゴウ先生がイセリアの帰還を出迎えた。
「お出迎え苦労さん」
イセリアはエンプレスから降りて出迎えてきた皆に礼を言う。
「何、このぐらいは当然じゃ」
「ハッハッハッ!無事で何より。皆、お前の無事を祈っていたぞ」
コンゴウ先生の言葉に皆、首を縦に振り頷く。
「それと一年生一同聞け!今回の件の収拾がつくまでさすがに課外授業を続ける訳にはいかない。俺の一存で課外授業は一時中止とする。俺はこれから町の重鎮たちと話し合う。それまでの間、自由時間とする。町の復旧作業を手伝うなり、宿屋で休息をとるなり好きにするといい。ただし」
一年生一同、コンゴウ先生の言葉に頷きコンゴウ先生は町の重鎮たちのいる場所へと向かった。
「さてこれからどうするか」
「俺たち男どもは港区の復旧作業を手伝おうと思っているんだ。あそこは魔法の影響はなくても大津波のせいで一番被害が大きいからな」
「確かにあそこが一番被害が大きいしのう。わらわも行こう」
「全員で行ってこい。私はちょっとヴォルフガング博士に話があるから、終わり次第港区に向かい復旧作業を手伝う」
「博士と何か話し合うことがあるのかのう?」
「私はヴォルフガング博士からの依頼で博士と共にさっきのディーゼル5656を開発していた。開発していたと言っても私が手伝ったのはほとんどなかったけど」
「あの依頼、あれの開発だったのか!」
皆がヴォルフガング博士がディーゼル5656を開発していたことに驚きの声をあげる。
「そうだ。私たちはこれからなぜディーゼル5656が勝手に動き出したかを確かめに行く」
「何かわかり次第町の報告する予定じゃ。それと誰かワシらに着いてきてくれないか。町の連中に証拠隠滅したんだろうと言われても困るからのう」
「でしたらわたくしがついていきましょう」
イセリナが手を挙げてイセリアたちについていくことを表明する。ヴォルフガング博士は自分たち以外の第三者ならだれでもよかったのでこれを承諾しイセリナと共に遺跡へと向かった。
それから遺跡に着いたヴォルフガング博士たちとイセリアとイセリナは遺跡に侵入者が入ったかどうかをくまなく捜査したがどこにも侵入者が入った形跡がなかった。
侵入者が入った形跡がないそれは正規の方法でこの遺跡の地下に入ってディーゼル5656に何かしたことになる。
そこで正規の方法で入ったかどうかを調べた。だが、自分たち以外正規の方法でここに入った人物の形跡がなかった。
よって、ディーゼル5656の暴走はイセリアとヴォルフガング博士と助手たちになる訳だが、全員、ディーゼル5656を暴走させる理由はどこにもなかった。
ヴォルフガング博士たちは純粋にディーゼル5656の完成を夢見ており、暴走させて町を襲う理由はない。
ここでイセリアは暴走状態のディーゼル5656を思い出す。
暴走状態のディーゼル5656はヴォルフガング博士を襲った人物たち同じことを言っていた。
このことからしてディーゼル5656の暴走はヴォルフガング博士を襲った人物たちがここに入ってディーゼル5656を暴走させたということになるが、侵入経路が見つからず、どうやって入ったか見当がつかない。
そこでイセリアは本当に形跡がないのか自分が持つ技術を投入して調べてみた。
この時、この遺跡のコンピューターにウィルスがあることを発見した。
このウィルスは次に誰か入ったときひとつ前の入室履歴を消すものであった。
これにより何もかが正規の方法で入りディーゼルを暴走させたことが分かった。
今度は監視カメラの映像にそれらしき人物がいるかどうか調べるがそれらしき人物の姿はなかった。
わかったのは突如、ディーゼルが暴走を始めたことだけだった。
これからわかる情報から結論を出すと犯人は正規の方法でここに入り、姿を消してディーゼルに接触、何かしらの方法で暴走させたことがわかった。
「わかったのは何者かがここに入り、コンピューターウィルスを忍び込ませディーゼルを暴走させたぐらいか」
「犯人につながる手がかりはなしのようね」
皆は時間限界まで犯人につながる手がかりを探したが、結局、犯人につながる手がかりは見つからなかった。
イセリアたちはこのことを町長たちに報告して宿に戻り、次の日、王都にある学園へと帰っていった。
次回:旧校舎地下第二層




