第一回一年生Gクラス課外授業、二日目『DD(デビルディーゼル)VSエンプレス』
至近距離からディーゼル5656の荷電粒子砲が放たれる。イセリアは撃たれる寸前にそれに気づきとっさに防御フィールドを展開するが、至近距離で受けたために踏ん張り切れず吹き飛ばされる。
さらにエンプレスのバックパックに異常が発生した。
やられた。荷電粒子砲の衝撃を殺しきれずバックパックに異常が発生した。それも異常が発生したのは、反重力発生装置じゃないか。これでは超重量のフォートレスの状態じゃまともに動けない。こんなことならちゃんと整備しとけばよかった。そんなこと考えても後の祭りか。それにしても。
それはあり得なかった。破壊したはずの荷電粒子砲が復活してエンプレスを撃ったのである。それに荷電粒子砲だけではなく破壊したはずの膝も直ったのである。そしてディーゼル5656は立ち上がり、町に対して荷電粒子砲を撃とうとして荷電粒子砲を再びチャージを開始する。
「させるか!!!」
イセリアはすぐさまエンプレスのフォートレスをパージしてすぐさま立て直し、荷電粒子砲を撃たせないように荷電粒子砲を攻撃する。
それによりまたもやディーゼル5656の荷電粒子砲は壊れたが今度は左腕が筒状となり、チャージ無しで荷電粒子砲をイセリアに向かって撃つ。イセリアはそれを回避する。
よし!あいつの注意がこちらに向いた。それにしても自己修復に一部とはいえ変態するとは、まるでデビルゴーレムだな。今のディーゼル5656はデビルゴーレムの力を得たデビルディーゼルといったところか。
全く、ヴォルフガング博士が言っていた狂信者集団は何てことしてくれたんだ。そのままだったら早く終わったのに、愚痴っても仕方ないか。デビルゴーレム化したってことは必ずコアとなる部分がどこかにむき出しになっているはずだ。どこだ。
イセリアはデビルディーゼルの荷電粒子砲を回避しながらデビルディーゼルのコアを探す。時に自分の剣をエンプレスが使う大きさに変えてデビルディーゼルを斬りつけて相手の反応を窺う。
何度も繰り返すうち時、そこに通信が入る。
『イセリア!大丈夫!』
「どうした。ユーリ、何かあったのか」
『一応、近場の人たちは全員地下へ避難させたよ』
「わかった」
『あとヴォルフガング博士から伝言、ディーゼル5656を跡形も無く破壊しても構わないと言っていた』
「いいのか」
『さすがにこんなことをやってしまったものを国に提出できない。と言ってた』
「そりゃそうだ」
『それとヴォルフガング博士があとで戦闘データをくれって』
「戦闘データなんか手に入れて何する気だ?まぁいいか、あとでコピーしたやつ渡すと言っておいてくれ」
『わかった』
そこでユーリとの通信が切れる。イセリアはデビルディーゼルの荷電粒子砲を回避するさい大きく後退して距離を取る。そこでイセリアは昨日ダンジョンでスティールデビルゴーレム戦で行ったことを再び行う。
エンプレスの足元から白き光と黒き光が湧き出てエンプレスを中心に渦を巻くだけではなくエンプレスの装甲の一部がスライドし装甲が展開されてゆく。それはまるで変身するかの如く姿を変えてゆく。
「私の魂を縛る理を超えて、今、私は人となる!!!今ここにある剣は右手に神剣フェニックス、左手に魔剣フェネクス、この二本は元々一本の大剣、我がもつ二つの力を一つとして今ここにあるべき姿に戻す!今ここに我が持つ二つの力を反転させ至は第三の力!!!」
エンプレスを中心に渦巻いていた白き光と黒き光は混ざり合い虹色の輝きを放つ光となった。持っていた二本の剣が一度光となって混ざり合い虹色の輝きと共に姿を変えて一本の大剣となった。
それと同時に頭部の装甲が展開される。まず顔の部分の装甲がスライドするその次に目の部分に当たるゴーグルがスライドしてその下から目が現れ、角は縦に割れてVの字を書くがごとく展開された。
「これが私の輝きの神話、不死鳥剣〝レディアント・マイソロジー″!!!」
イセリアの叫びと同時にエンプレスは大きく足を広げ、半身で右足を前に出し、剣先をデビルディーゼルに向けてかまえる。その姿は勇者が必殺技を繰り出す前触れのような。
「この戦いも、もう終わりだ!」
イセリアはエンプレスを突撃させる。デビルディーゼルは左腕の荷電粒子砲で迎撃するが、荷電粒子砲をすべて回避してデビルディーゼルの右肩に向けてレディアント・マイソロジーを振るう。
デビルディーゼルは右腕を刃に変えて、レディアント・マイソロジーを受けようとする。
「そんな、なまくらで私の輝きの神話を受け止められると思うな!」
デビルディーゼルは剣を受け止めきれず、右腕を斬りおとされそのまま右肩を斬りおとされた。それでもデビルディーゼルは左腕の荷電粒子砲をエンプレスに向けて撃つ。
イセリアはそれを回避して、飛び上がると同時レディアント・マイソロジーを振るいデビルディーゼルの左肩を斬りおとす。
『我らの女神のために』
デビルディーゼルはそう言い頭の形状が変化して砲塔が現れ、チャージ無しで荷電粒子砲が放たれる。その荷電粒子砲の威力は右腕から放たれたチャージされた荷電粒子砲と全く変わりがなかった。
イセリアはそれを難なく回避したが誤ってエンプレスの後ろにインマーニがある位置に動いてしまった。
「しまった!」
『世に平穏があらんことを』
デビルディーゼルはこれが最後のごとく荷電粒子砲をチャージし始め、町ごとエンプレス焼き払う気でいる。
「あいつの目的は町を潰すこと、ここで私が移動してもあいつはそのまま荷電粒子砲を撃ち込み目的を達成する。たとえチャージが終わる前に攻撃しても肉を切らせて骨を断つをされてそのまま撃たれてもダメ。
なら、私があいつの荷電粒子砲を受け止めて突き破り破壊すればいいだけだ!イグニッション!!!」
この言葉によりエンプレスは青白い炎を身にまとい。デビルディーゼルの荷電粒子砲を受け止めるべく迎撃態勢をとる。お互いこれが最後の一撃となる。
『世に平穏があらんことを』
「バーニングフレアァァァ!!!!!」
デビルディーゼルからチャージされた荷電粒子砲が放たれる。様子からしてフルチャージされたとみて間違いないだろう。
イセリアはレディアント・マイソロジーを突き立て、フルチャージ荷電粒子砲の中にエンプレスを突っ込ませる。
イセリアのバーニングフレア対デビルディーゼルのフルチャージ荷電粒子砲が激突した。
フルチャージ荷電粒子砲はバーニングフレアによりかき消されそのまま突撃し、デビルディーゼルの頭にレディアント・マイソロジーを突き立て、完全に破壊するためイセリアは追撃する。
「これで終わりだと思うな!絶破、烈衝撃!!!」
この最後の一撃によりデビルディーゼルは完膚なきまでに破壊され、この戦いは終結した。
この戦いを遠くで見ているものが一人・・・
「なにあれ・・・」
その者は驚きにあまり言葉を失い、突如笑い出した。そして散々笑った後、冷静さを取り戻した。
「ふふふ、やってくれるじゃない。まさかデビル化したあれを破壊するなんて・・・、まぁいい、あの女、どこの誰だか知らないが、今度は邪魔させない。覚えていな」
そして、その者はまた笑いその場から消えた。
次回:第一回一年生Gクラス課外授業、二日目終了




