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帰還した世界での学園生活  作者: astry
第一部 一年生
34/83

帰り道Ⅱ

 シャルロッテは シャルロッテは車を軽快に飛ばす。だがシャルロッテの運転は軽快に飛ばすというよりは暴走していると言ったほうがしっくりくるような走り方である。

時に街道から外れて草原を突っ走ったり、時に街道でドリフトしたりで、その暴走でシャルロッテ以外の中にいる三人の反応はそれぞれ違った。

 ユーリは声を上げて笑っておりこの状態を心の底から楽しんでいた。私も車の運転を覚えて先輩のように風になりたいといった。

 ジークリンデは頭を伏せて袋を片手にもって、もう片方の手で口を押えて、お腹の物を戻さないように我慢している。

 エリナは顔を引きつらせてただシートに座って、一刻も早く止まってほしいと思っている。

 イセリアはシャルロッテが運転する車のスピードに関しては何も言わずいるが、ナビをしているのに、時にナビとは違う方向に行くのはやめてほしいと思っていた。

それによって車は街道を外れてしまったがゆえに草原の魔物と遭遇、その際に上から魔物を狙撃する。これが一度や二度ならいいのだが、どうやらシャルロッテは魔物に向かって車を走らせている可能性がある。

イセリアは魔物を一体また一体と狙撃するが、もうそろそろやめさせようと空を見上げて考えようとしたら、太陽がかなり上がっていたので、シャルロッテに昼にしようと提案する。


「シャルロッテ先輩、もうそろそろ昼にしよう。ナビする方向に向かってくれ、そこに川があるからそこで昼にしよう」

「もうそんな時間、まだ走り足りないし、まだ運転していたいけど、今思い出すと私たち昨日の夜から何も食べてなかったわね。わかったわ。イセリア、ナビしてくれる。川へ向かうよ」


 これを聞いたエリナとジークリンデは安堵した。ユーリは不満そうだったが、腹の虫がなったのでおとなしく川へ行くことに従った。




 イセリアたちは無事に目的の川へ到着しそこで昼食の準備を始める。

イセリアはシャルロッテの暴走中に狙撃して倒した魔物を取り出して血抜きをし、魔物を解体する。

エリナとユーリは河原の石を積み上げて簡易的なかまどを作り始めた。

シャルロッテはイセリアに釣り竿を持たされて、川へ向かい魚を釣り始めるが、昼の準備が終わるまでに魚は一匹も釣れないかった。まぁ、イセリアもシャルロッテも昼の準備が終わるまでに魚が釣れるとはそう簡単に思ってもいなかったが。

ジークリンデは、車酔いで車の中で倒れていた。そして、昼食の準備が終わったとき、まだ少しふらふらな状態で車から出てきて昼食の席についた。

その状態を見た、ユーリがジークリンデに心配のあまり声をかけた。


「リンデ大丈夫?まだ車の中で休んでいてもいいんだよ」

「大丈夫です。昼食を食べ次第いつものようにいたしますので心配をおかけしました」

「ならいいけど・・・、ひどくなる前に一言言ってね。倒れられるのが一番だめだから」

「分かりました。ひどくなりそうな時はすぐに休みます」


 この二人の会話を聞いてシャルロッテは気まずくなった。そして、この話題を変えるためにエリナとユーリに作らせたかまどの上に魔物肉を焼いている。イセリアに声をかけた。


「イセリア、何を焼いているの?」

「鳥系魔物のクッケーの肉を焼いているところだ」

「クッケー、確か鶏に似た魔物だったわね。でもクッケーに遭遇したかしら?」

「シャルロッテ先輩の運転中に私がクッケーを見つけて狙撃した。で先輩がその近くを通ったときクッケーを回収した。それともうそろそ焼きあがるから運ぶのを手伝ってくれ」

「わかったわ」


 イセリアとシャルロッテは焼きあがった肉をもって三人の元へと向かいクッケーの肉を食べ始めた。

そこで何かを思い出したごとくエリナはイセリアに質問する。


「イセリア、今の姿ってどの位の強さがあるんだ。それとまだその先があるのか」


エリナの質問にイセリアは少し迷ったが正直に答えることにした。


「この姿での力は主神クラスの力がある。主神というのはよく神々を束ねているものたちを指す。あとこれより先があるのかだが私は後に三段階上にいける。現状で至れる最終形態では神や悪魔なんて雑魚にも等しい。さらにその状態の私に勝てるのは師匠たちだけだ」


エリナたち四人はイセリアの話を聞いて少し驚いただけだった。


「あれ?あまり驚いていない?」

「驚いたけど・・・やっぱり」

「イセリアならなんでもありかななんて思ってしまう」

「いまさらだしな。まあ、それを聞いたらオレたちもその先に行きたくなる」


エリナの言葉にユーリもジークリンデもシャルロッテもそれぞれが首を縦に振る。四人ともイセリアの力に憧れを抱いていた。いつかは自分もその領域に至りたいと。

本来、人は自分が理解できない力を持つものを本能的に恐怖するか、その逆、憧れを抱く。

そして、四人とも恐怖ではなく憧れを抱いた。

四人の反応を見たイセリアの方が逆に驚いていた。これまで異世界で、全力を出した後の人々の反応を思い出した。

ほとんどの人々が触れてはならないものと恐れ、恐怖した。憧れでイセリアたちを見るものはほとんどいなかった。憧れでイセリアたちを見たものは四人とは違い、イセリアたちを崇拝するだけでイセリアたちのようになりたいと思うものは誰もいなかった。


「そうか・・・、私たちのようになりたいか、ここまでに至るまで多くの経験をした。時には世界を救ったり、亡ぼしたり、神や悪魔を殺したり、神や悪魔をも超える化け物ども相手にしてきた。最終的には私も神や悪魔を簡単に滅ぼせるだけの力を手に入れてしまったが・・・」


イセリアは一度、間をおいて四人に問いかける。


「そんな私たちのようになりたいと・・・」


四人の答えは、四人とも首を縦に振った。四人の目にはどうやら何もかも覚悟できている眼をしていた。

それを見たイセリアは笑ってそれに答えることにした。


「いいだろう。全力で鍛えてやる!」


これによりイセリアと四人は仲間であり師弟の関係になった。

そして、五人は歩み始めた。誰もが想像のつかない頂へと・・・

次回:帰り道Ⅲ

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