教護室にて
イセリアは救護室前に着たが救護室から明かりはなく静まり返っていた。まるで誰もいないようだ。
あれ?ここ救護室だよな。うん、表札には救護室と書かれてる。なのに誰もいない、なんで?担架で運ばれた先にエリナ先輩が来てると思ったんだけど・・・
イセリアは救護室の中に入ろうとしてスライドドアの取っ手に手を掛けスライドさせようとした。だが鍵が掛かっていた。だが、今のイセリアには関係なくドアの鍵は壊れてさらに勢いあまりドアがものすごい音を立てて壊れてしまった。イセリアは、ドアが壊れるのをただ見ているしかなかった。
うわ!?やばい、ドアを壊れた。早く直さないと見つかったらやばい。ただでさえ怖がられているのにさらに怖がられる。それに修理費、後ろ盾とか後援がいるわけじゃないから、修理費がすぐ出るわけじゃない。すぐ直さないと、魔法で直せば多分ばれないよな。
イセリアはドアを魔法で直し、救護室の中に入った。そこにはやはり誰もいなかった。
だよね~、いたら今の音で騒ぎなっているもんな~。さて、ドアに鍵をかけてここから離れるか、出たときに誰かと鉢合わせにならないことを祈る。といっても早くしないと本当に誰か来るし。
イセリアは救護室から出てドアを閉めた。だが、そのときまたドアが壊れた。今度の被害はさっきみたいな大破ではなく、小破ですんだ。だけど壊れてしまったためまた修理する羽目になった。イセリアはまたドアを修理したが時すでに遅く、修理しているところを先生に見られてしまった。
「ものすごい音を聞きつけて来てみれば、イセリア君、君は・・・」
ドアを直しているところを見られたイセリアは先生に説教くらった。本来なら反省レポートと修理費を出すことになっているが、ドアは完全に修理できているので修理費は出す必要はなくなり、反省レポートを明日中に出すことでよくなった。その後、イセリアはエリナ先輩がいるところを先生に聞いた。
「エリナ君がいるのは教護室だ。救護室にはいない」
「教護室?」
「この学園に在る、医学部の生徒たちが実践経験を積むための場所だ。救護室は主にプロが使う場所、教護室は主に生徒が使う場所として覚えておけばいい。イセリア君、君はなぜ、教護室に用があるんだい。今の君には先の試合のダメージは見受けられないが」
イセリアはエリナ先輩が先の試合の反動をどれくらい受けているのか、もしやばい状態なら自分が直すことを先生に伝えた。それを聞いた先生は教護室の場所をイセリアに教えた。
教護室について聞いたイセリアはこう思った。
教護って非行少年などを教育して保護することじゃなかったっけ?エリナ先輩って非行行為なんてしたことあるのか?世界で意味が違うのか?
「これからは壊さないように気をつけてくれよ」
「はい、失礼します」
イセリアは先生と別れて教護室へ向かった。
時間は少しさかのぼり、イセリアがドアを壊して先生から説教を受けている間、教護室にイセリアを追ってリングから中に戻ってきたシャルロッテがエリナの元に訪ねた。だが、先に来ているはずのイセリアはどこにもいなかった。
「エリナ、大丈夫?イセリアが先に来ていると思ったんだけど」
「先輩・・・、う、動けない・・・」
エリナはベッドから体を起こそうとするが体は動かず、寝たままだった。
「どうやら意識はあるみたいね」
「はい、ご心配をおかけしました」
「いや、この状態で心配すなって言うほうが無理なのだけれど・・・、体、大丈夫なの」
エリナは寝たまま首を振り、今、自分の体がどうなっているのかをシャルロッテに伝えた。
「先の試合に使った魔法の反動とイセリアとの接近戦で腕と足が二度と使い物にならないそうです。現在は反動が体全体に響いており動けない状態です」
シャルロッテは言葉を失った。先の試合の影響でエリナは四肢が使い物にならなくなったのだ。シャルロッテは申し訳ないと思いつつ、エリナの四肢を治せる希望を見つけていた。
私は普通の人から見たら限界を超えた速さで動いておりその反動で動けなくなったが、イセリアのおかげですぐに回復した。イセリアならエリナの四肢を治せるかも知れない。でもそのイセリアはどこ行ったの?
先にこちら来ているはずなのに、そういえばリングにいたとき、救護室に向かうとか言っていたけどほんとに向かったの?
あちらは今誰もいないはず、こちらに来るとき救護室の方向からものすごい音が聞こえたけど、もしかしてイセリアが何かやった?
もしかしてドアを壊したとか、いや今の彼女でもそう簡単には物を壊せないはず、でも彼女を人の常識に当てはめるとんでもないことになりそうだからやっぱり壊してそう。
シャルロッテは突如、考え事をして自分の世界に入ってしまったため、エリナはシャルロッテがなぜ黙ってしまったのか分からなかった。
「先輩どうかしたんですか?」
エリナは突然黙り考え出した、シャルロッテのことを心配する。シャルロッテはこのこと伝えたら良いのか迷いはしたが、伝えることにした。
「エリナ、あなたの体が治るといったら、あなたは信じますか」
「治るのですか?できれば治りたいです。そして、またイセリアと戦いたい。あいつは今のオレよりも先へ行って、いつか人間なんて超えてもっと先へ、そんなあいつとまた」
「そう、わかったわ。エリナ」
シャルロッテはイセリアがここに来るのを待つことにした。イセリアがここに来るまでの間、シャルロッテはエリナにエリナが退場した後どうなったかを教えた。
「そうですか負けてしまいましたか」
「ごめんなさい。託されたのにこんな結果になってしまって」
「謝らないでくださいよ。それだけイセリアが強かったってことだから、それに先輩も全力を出し切ったのだから悔いはないですよね」
「そうね、悔いはないわね」
「でしょ」
そして、二人は笑いあい、しばらくして教護室の出入り口のほうからものすごい音と何かが壊れる音が聞こえた。ここにいるの誰もが出入り口を見る。そこに誰がいるのかを見たところ、そこにいたのはイセリアだった。
「エリナ先輩、何やったんですか!!!」
イセリアはまたもやドアを壊して教護室へ入ってきた。救護室と教護室のドアを壊しさらにこれからもたくさんの学園の備品など壊しまくったためイセリアはここ一年間、クラッシャーと呼ばれるようになった。
次回:教護室にてⅡ




