〖剥がれた物〗
夜。
吹き飛んだ神崎組本邸。
異形が咆哮する。
だが。
既に動けない。
ハクが巨大な身体へ巻き付き、
締め上げていた。
ハク
「暴れないの~。」
異形がもがく。
その瞬間。
真奈が踏み込む。
真奈
「紅虎。」
紅虎
「了解。」
焔。
霊刀へ炎が纏う。
蒼白い刀身へ、
赤い焔が走った。
真奈
「終わり。」
斬撃。
ドガガガガッ!!!
肉が裂ける。
腕。
脚。
胴。
次々切断される。
そして。
切られた先から。
紅虎の炎が燃え上がる。
紅虎
「焼くわよ~。」
ゴォォォォッ!!
黒い肉が灰になる。
異形が絶叫する。
最後まで。
ハクは離さない。
ハク
「逃がさないよ~。」
真奈が飛ぶ。
異形の胸。
結界核。
刀を振り下ろす。
真奈
「剥がれろ。」
――ズドン。
静寂。
異形が崩れる。
黒い肉が消える。
真奈が地面へ着地した。
その手には。
淡く光る結界核。
真奈
「……取れた。」
紅虎
「大丈夫そうね。」
真奈
「助かった。」
真奈
「ありがとう紅虎。」
真奈
「戻っていいよ。」
紅虎
「は~い。」
紅虎
「ご褒美はフライドチキンね。」
真奈
「分かった。」
ハクがミニサイズへ戻る。
ハク
「ふぅ~。」
ハク
「相手デカいだけはあった。」
真奈
「助かった。」
真奈
「戻っていいよ。」
ハク
「オッケー。」
ハク
「ご褒美は美味しいパンがいい。」
真奈
「今の時間だとコンビニパンしか無いよ~。」
真奈が空を見る。
真奈
「フェニ。」
炎。
フェニックスが現れる。
フェニ
「なになに~?」
フェニ
「あら~。」
フェニ
「今回は凄かったわね~。」
真奈
「すまない。」
真奈
「浄化頼む。」
フェニ
「りょ~か~い。」
翼が広がる。
浄化の炎。
瘴気。
淀み。
黒い残滓。
全部焼き尽くされる。
夜風だけが残った。




