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祓ノ血族(はらいのけつぞく)  作者: ハルヤ
第2章 〖日常〗
23/193

〖重い言葉〗

玄三


『……どこのじゃ?』


修一の表情が戻る。


修一


「○○地区。」


修一


「あの封印具。」


電話の向こうが静かになる。


玄三


『ふむ。』


玄三


『確かに。』


玄三


『あれは盗まれるもんじゃないな。』


沈黙。


玄三はしばらく考え込んでいた。


誰も喋らない。


そして。


玄三


『分かった。』


玄三


『真奈が帰ったら。』


玄三


『明日にでも連絡するよう伝えてくれんか?』


修一


「分かった。」


玄三


『頼んだ。』


少し間が空く。


すると。


玄三の声が柔らかくなった。


玄三


『ところで。』


玄三


『他のみんなは元気か?』


空気が一気に変わる。


修一


「……は?」


玄三


『何じゃその声は。』


玄三


『早ぅ代われ。』


由美が笑う。


由美


「はいはい。」


スマホを受け取る。


由美


「お義父さん。」


玄三


『由美ちゃん元気かの?』


由美


「元気ですよ。」


雄一


「じいちゃんだ!!」


伊織


「代わってー!」


和真


「僕もー!」


一気に食卓が騒がしくなる。


玄三


『おぉおぉ!!』


玄三


『元気しとるかの!!』


雄一


「今日学校でな!」


伊織


「俺な!」


和真


「僕勝った!」


修一


「……切り替え早いな。」


由美


「お義父さんですから。」


胡桃は小さく笑う。


その時。


玄三


『胡桃。』


玄三


『杏奈。』


胡桃


「?」


杏奈


「はい。」


玄三


『お前達も、

ちゃんと休め。』


胡桃


「……うん。」


杏奈


「ありがとう。

おじいちゃん。」


二人とも、

にこっと笑う。


玄三


『真奈に任せとけ。』


胡桃と杏奈は静かに頷いた。


食卓へ、

少しずつ笑い声が戻る。


そして。


玄三


『陸斗と隼人はどこじゃ?』


陸斗


「いるよ~~。」


スマホを受け取る。


陸斗


「じいちゃん久しぶり。」


陸斗


「また老けた?」


アッハッハッハ。


玄三


『なにをーー!!!』


玄三


『わしはまだ若いわ!!!』


隼人


「ここだよ、

じいちゃん。」


隼人


「元気?」


玄三


『まだまだ現役よーー!!!』


全員笑う。


だが。


次の言葉で、

空気が少し変わった。


玄三


『二人とも。』


玄三


『悪いが休みの日。』


玄三


『雄一と伊織を連れて、

こっちへ来て欲しいんじゃが。』


陸斗と隼人が止まる。


陸斗


「……?」


隼人


「珍しいね。」


玄三


『少しな。』


玄三


『見ておきたい。』


沈黙。


玄三


『出来るか?』


陸斗と隼人が顔を見合わせた。


陸斗


「出来るけど。」


隼人


「何かあった?」


玄三


『いや。』


玄三


『まだじゃ。』


その言葉だけ。


妙に重かった。


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