〖異変と電話〗
夕飯時。
冠崎家。
食卓には、
賑やかな声が響いていた。
雄一
「今日さー!」
伊織
「俺の方が早かった!」
和真
「僕勝った!」
由美
「はいはい、
ちゃんと食べなさい。」
その時。
テレビのニュース速報が流れた。
アナウンサー
『速報です。』
『本日夕方――』
『○○地区にて窃盗事件が発生。』
『被害物については現在調査中――』
修一の箸が止まる。
画面を見る。
次の瞬間。
修一
「……馬鹿な!!」
全員止まる。
修一
「あれは……。」
修一
「盗まれるような物じゃないぞ!!」
空気が凍る。
修一
「くそ……!!」
修一
「真奈は!?」
由美は即座にスマホを取る。
由美
「今連絡取ってるわ!!」
ピッ。
由美
「真奈!?」
真奈
『分かってる。』
真奈
『対処する。』
真奈
『親父いる?』
由美が修一へ渡す。
修一
「真奈か!?」
真奈
『建物一つ倒壊したらごめん。』
沈黙。
真奈
『じいちゃんに言っといて。』
修一の顔から、
血の気が引いた。
修一
「待て待て待て!!」
修一
「真奈!!」
修一
「とりあえず取り返して!」
修一
「元へ戻せばいい!!」
数秒。
真奈
『……。』
真奈
『何事も無かったらな。』
プツ。
ツーツーツー。
沈黙。
由美
「……。」
雄一
「?」
伊織
「?」
和真
「?」
胡桃
「え?」
陸斗
「へ?」
隼人
「なになに?」
隼人
「姉貴どうかした?」
修一は額を押さえた。
修一
「……とりあえず。」
修一
「父さんに連絡入れとく。」
完全に項垂れている。
由美
「そうね。」
由美
「それがいいわ。」
修一はスマホを取る。
プルルル。
プルルル。
――ピッ。
玄三
『なんじゃ~?』
玄三
『珍しいのぉ。』
玄三
『元気にやりようるんかの?』
修一
「やりようるんかのじゃないよ父さん!!」
全員止まる。
修一
「封印具が盗まれた!!」
玄三
『ふむ。』
修一
「……。」
玄三
『で?』
修一
「で!?!?」
修一
「何で落ち着いてるのさ!!!」
玄三
『盗まれたならしゃーないじゃろ。』
玄三
『真奈行ったんだろが。』
修一
「あー行ったよ!!」
修一
「しかも。」
修一
「建物一つ倒壊したらごめんって。」
数秒。
玄三
『ぶわっははははは!!!』
全員
「!?」
玄三
『その程度容易い事よ!!!』
玄三
『流石は真奈じゃ!!』
修一
「よくない!!!」
玄三
『大丈夫じゃ。』
玄三
『真奈は失敗せん。』
空気が止まる。
その言葉だけ。
妙に重かった。
玄三
『それより修一。』
修一
「?」
玄三
『何盗まれた?』
修一の顔色が変わる。
修一
「……封印具。」
玄三
『…………。』




