〖夕方の冠崎家〗
昼過ぎ。
冠崎家。
胡桃の部屋。
カーテンの隙間から、
柔らかな光が差し込んでいた。
胡桃
「……ん。」
ゆっくり目を開ける。
静か。
昨日までの騒ぎが嘘みたいだった。
コンコン。
由美
「胡桃~?
起きた?」
胡桃
「お母さん……。」
由美
「お昼出来てるわよ。」
胡桃
「……うん。」
階段を降りる。
リビングには、
由美だけが居た。
由美
「今日はゆっくりしなさい。」
胡桃
「でも……。」
由美
「ダメ。」
由美
「今日は休み。」
胡桃は小さく笑った。
二人だけの昼。
静かな時間。
そして。
別室。
真奈の部屋。
真奈
「……。」
ゆっくり目を開く。
時計を見る。
真奈
「昼過ぎか。」
ベッドから起き上がる。
胡桃が起きた事を感じ取る。
真奈
「起きたか。」
小さく呟いた。
午後。
学校終わり。
玄関。
雄一
「ただいまー!!」
伊織
「お腹空いたー!」
和真
「姉ちゃん居る?」
リビングが一気に騒がしくなる。
胡桃
「あ、おかえり。」
和真
「姉ちゃん起きた!」
ニパッ。
その後。
玄関が再び開く。
杏奈
「ただいま。」
陸斗
「疲れた~~。」
隼人
「腹減った。」
最後。
修一が帰宅する。
修一
「ただいま。」
由美
「お帰りなさい。」
夕暮れ。
久しぶりに全員揃う。
だが。
真奈だけがまだ帰っていない。
胡桃
「真奈姉ちゃん?」
修一
「今日は会議だ。」
修一
「もうすぐ帰る。」
そして。
外。
冠崎グループ本社。
真奈が歩いている。
真奈
「……。」
ふと空を見る。
嫌な気配。
真奈
「……何だ?」




