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祓ノ血族(はらいのけつぞく)  作者: ハルヤ
【祓ノ血族】-本編-
187/193

【真奈の隣】

灯子は、真奈の様子を見てはヤキモキしていた。


当の本人は素知らぬ顔で、濃い酒をチビチビ呑んでいる。


真奈

「ねぇ~~、濃い~~。」


真奈

「つまみ、なんかちょうだい。」


灯子

「しょうがないわね~。」


灯子は冷蔵庫を開け、サラダや豆腐を取り出した。


真奈

「肉っぽい物も欲しいな~。」


真奈

「灯子さん。」


灯子

「は?」


灯子

「あんたね~。」


灯子

「待ってなさい。」


灯子

「なんか作ってくるわ。」


真奈

「ありがとう~~。」


そう言って、真奈は笑顔で片手をヒラヒラと振った。


灯子が奥へ消える。


真奈は一人、出されたつまみを食べながら、また酒を口に運んだ。


真奈

『あいつらの浄化……。』


真奈

『しばらくかかるかもな。』


真奈

『何をやってきたかは知らないけど。』


真奈

『……黄泉連、か。』


真奈

『……。』


真奈は、周りを見た。


確かに、見目のいい男は沢山いる。


けれど。


どれもこれも、

タラシか。

チャラいか。

下心丸出しか。


そんなものばかりだった。


しかも、真奈には心根が見える。


表面だけ綺麗に整えた言葉。


笑顔の裏にある欲。


近づいてくる理由。


その全部が、嫌でも見えてしまう。


真奈

「マジで気色悪。」


???

「何が気色悪いのよ。」


真奈は、隣を見てギョッとした。


いつの間にか。


琴音が、カウンターに頬杖をついて座っていた。


琴音

「ひどい顔。」


真奈

「いつからいた。」


琴音

「今。」


真奈

「嘘つけ。」


琴音

「バレた?」


琴音は、楽しそうに笑った。


琴音

「灯子さんから連絡来たわよ。」


真奈

「あのババア……。」


琴音

「あんたが昼間っからここで飲んでるって聞いたら、来るに決まってるでしょ。」


真奈

「灯子~~~。」


真奈は、名前を呼びながら灯子を睨んだ。


灯子

「あら、怖い。」


灯子は、クスクスと笑った。


灯子

「あんたが昼間っからここに来て、酒を飲むなんて。」


灯子

「誰にも言わない保証、あった?」


灯子は、ニヤニヤしながらそう言った。


真奈

「最悪。」


琴音

「バカね。」


琴音

「私には、すぐ連絡来るわよ。」


琴音

「何年ダチやってると思ってんの。」


真奈

「すいませんね~~~。」


琴音

「で?」


真奈

「あ?」


琴音

「婆ちゃんもカリカリしてるし。」


琴音

「母さんや父さんもバタバタ。」


琴音

「あちこちから報告は上がるし。」


真奈

「……だな。」


琴音

「飲まなきゃやってられないって感じ?」


真奈

「そんな感じ。」


琴音

「よね~。」


そう言いながら。


二人はカウンターに座り、遠い目をした。


灯子は、それを見てまたクスクスと笑った。

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