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祓ノ血族(はらいのけつぞく)  作者: ハルヤ
【祓ノ血族】-本編-
171/193

【総本家の食卓】

食卓には、すでに料理が並んでいた。


大皿に盛られた唐揚げ。


煮物。


味噌汁。


山盛りのご飯。


卵焼き。


漬物。


サラダ。


全員、思わず足を止めた。


海斗

「え、これ全部……?」


由美

「足りなかったら言ってね。」


千代

「畑で採れた野菜を使ってるからね。」


千代

「体にいいよ。」


玄三

「しっかり食べとけ。」


玄三

「じゃないと、体が休まらん。」


修一

「体を作るのは、食べ物からだ。」


修一

「食べたら分かるよ。」


海斗

「いや、多くない?」


真奈

「弟達が来たら、もっと多い。」


玲央

「マジか……。」


全員が席についた。


玲央

「……いただきます。」


海斗

「いただきます。」


一樹

「……いただきます。」


鷹臣

「いただきます。」


紫苑

「……いただきます。」


「いただきます。」


その言葉が、自然に口から出た。


玲央

「……。」


海斗

「……え?」


一樹

「……。」


今まで、そんなことを言った覚えはない。


食事の前に手を合わせることも。


誰かと声を揃えて食べ始めることも。


それなのに。


今は、普通に。


しかも、無意識に言葉が出ていた。


妙な違和感があった。


けれど、不快ではなかった。


箸を取る。


味噌汁を口にする。


温かい。


ただ、それだけなのに。


胸の奥が、少しだけ緩んだ気がした。


千代

「ふふ。」


千代

「いい子だねぇ。」


しばらくすると、全員が自分の身体の変化に気づいた。


体の中を渦巻いていたものが、少しずつ軽くなっていく。


重く沈んでいたものが、温かいものに押し流されるように。


玲央

「……体が。」


玲央

「スッキリする。」


一樹

「……軽い。」


海斗

「え、何これ。」


鷹臣

「飯でこうなるのかよ……。」


紫苑

「……。」


「……なんか、違う。」


全員、戸惑うことばかりだった。

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