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祓ノ血族(はらいのけつぞく)  作者: ハルヤ
【祓ノ血族】-本編-
166/193

【総本家の中】

玄三

「そう固まるな。」


玄三

「ここまで来たなら、ひとまず安全じゃ。」


ひとまず安全。


その言葉に、玲央は少しだけ息を吐いた。


だが、完全に力を抜くことはできなかった。


真奈

「じーちゃん、なんか出した?」


玄三

「出しとらんわ。」


真奈

「出てる。」


玄三

「やかましい。」


コホンと咳払いし、全員の方へ向いた。


玄三

「大変じゃったの。」


玄三

「儂は、冠崎玄三じゃ。」


玲央

「神崎玲央です。」


玲央に続き、神崎組の面々が順に名乗った。


海斗

「月島海斗です。」


一樹

「黒崎一樹です。」


鷹臣

「蛇塚鷹臣です。」


紫苑

「氷室紫苑です。」


そして。


「桐生蓮です。」


その名前を聞いた瞬間。


玄三の目が、わずかに細くなった。


玄三

「桐生……。」


玄三

「なるほどな。」


「……?」


玄三

「確かにな。」


「え?」


玄三は、蓮をじっと見た。


見られている。


いや。


見透かされている。


蓮は、そんな感覚に眉を寄せた。


玄三

「うむ……。」


玄三は少し考えるように、目を伏せた。


そして。


低く、ひと言だけ告げた。


玄三

「……巌。」


その瞬間。


蓮の身体が、大きく跳ねた。


胸の奥を、何かに掴まれたような感覚。


心臓ではない。


骨でもない。


もっと奥。


自分でも知らない場所を、強く引きずられた。


「かはっ……!」


呼吸が詰まる。


足に力が入らない。


蓮はその場で膝をついた。


「な、なんだ……!?」


「っ、息が……!」


真奈

「桐生!」


玲央

「蓮!」


一樹

「おい、どうした!」


海斗

「蓮!?」


紫苑

「……!」


鷹臣

「何だ、今の……。」


玄三は、蓮を見下ろしたまま、静かに息を吐いた。


玄三

「やはり、反応したか。」


玄三は、ゆっくりと神崎組全員を見渡した。


玄三

「ふ~~……。」


玄三

「しかし……。」


その視線が、玲央へ。


海斗へ。


一樹へ。


鷹臣へ。


紫苑へ。


そして、膝をついた蓮へ向けられる。


玄三

「これは、なかなかじゃな。」


玄三

「よく今まで、見つからずにおったのう。」


何かが分かったような。


理解したような物言い。


真奈は、その言葉に引っかかった。


真奈

「どういう事?」


修一

「親父……?」


玄三

「いや。」


玄三

「よく全員、無事じゃったな。」


玄三は、それ以上を口にしなかった。


玄三

「とりあえず、中へ入れ。」


全員が、顔を見合わせた。



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