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祓ノ血族(はらいのけつぞく)  作者: ハルヤ
【祓ノ血族】-本編-
159/193

【別邸の中】

別邸の中は、静かだった。


誰も、無駄口を叩かない。


海斗ですら、軽口を減らしていた。


一樹はパソコンに向かい、昨日の依頼の経路を洗っている。


鷹臣は窓際に立ち、煙草も吸わずに外を見ていた。


紫苑は壁にもたれたまま、黙っている。


蓮は、ずっと苛立っていた。


玲央は、そんな全員を見ていた。


静かすぎる。


昨日までの疲労とは違う。


何かが近づいてくる前の、嫌な静けさ。


玲央

「……気持ち悪いな。」


一樹

「ああ。」


一樹

「昨日の依頼元の情報が、消えている。」


玲央

「消えてる?」


一樹

「最初から無かったみたいに、綺麗に消されてる。」


海斗

「うわ。やな感じ。」


鷹臣

「……外もだ。」


玲央

「外?」


鷹臣

「音がしねぇ。」


紫苑

「……。」


「来るなら来いよ。」


玲央

「蓮。」


「分かってる。」


蓮は低く吐き捨てた。


「でも、腹立つんだよ。」


真奈を狙った骸。


あの視線。


あの声。


思い出すだけで、胸の奥が熱くなる。


玲央は小さく息を吐いた。


玲央

「修一さんから連絡が来るまで、動くな。」


「……分かってる。」


だが。


その静寂は、長くは続かなかった。

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