【黄泉連】
修一
「骸か。」
黄泉連 骸
「修一か~~?」
骸
「ひさし~~な~~。」
骸
「クックック……。」
骸の視線が、ゆっくりと真奈へ向いた。
骸
「それが娘か~~。」
骸
「いいな~~。」
骸
「器だな~~。」
真奈
「誰だ……?」
真奈
「骸?」
真奈
「もしかして……。」
修一
「ああ。」
修一
「俺とやり合った奴だ。」
修一
「だが、その時はまだ……。」
骸
「ああ。」
骸
「まだ、力が完全じゃ~なかったな~~。」
骸は、神崎組の方へ視線を向けた。
骸
「それにしても、良い奴らがたんまりだ。」
骸
「どれも、駒にするには惜しいな~~。」
次の瞬間。
骸の影が、大きく膨れ上がった。
黒い刃のようなものが、こちらへ伸びる。
しかし。
修一
「させるか。」
透明な結界が、全員の前に展開された。
骸の攻撃は、結界に弾かれる。
骸
「くっ……。」
骸
「ふん。」
骸
「やはり、お前も……。」
修一
「悪いな。」
修一
「お前ばかりだと思うな。」
骸
「下の奴らは、お前の結界に吹き飛ばされた。」
骸
「使いもんにならん。」
骸
「ま~、い~さ。」
骸
「今日は下見だ。」
骸
「上の方々に、報告しないとな~~。」
そこで、骸はもう一度、真奈を見る。
骸
「だが……。」
その視線を、真奈は見逃さなかった。
真奈
「……ロウ。」
真奈は小さく呟いた。
真奈
「力、二十パーだ。」
ロウ
「力加減が一番厄介なんだよ。」
真奈
「全部は見せられん。」
真奈
「頼む。」
ロウ
「了解。」
真奈の足元に、黒銀の気配が揺れた。
狼の影が、真奈の背後に重なる。
次の瞬間。
真奈の身体から、神気が解放された。
骸
「くっ……!」
骸
「なんだ……!?」
真奈
「手出しする奴に、容赦はしない。」
骸
「そうはいかねーーー!」
骸が、真奈へ向かって飛び出す。
その瞬間。
黒い柱が、骸と真奈の間に落ちた。
骸
「ぐあっ!」
真奈
「うっ……!」
修一
「真奈!」
黒い柱は、地面に突き刺さるように立っていた。
空気が重くなる。
空から、不気味な声が響いた。
???
「そこまでだ。」
???
「今日は偵察だけのはずだが。」
???
「骸。」
骸
「うっ……。」
???
「戻れ。」
黒い柱が、すぅっと薄れていく。
骸は苦しそうに顔を歪めた。
骸
「クソ……。」
骸
「次は……。」
骸
「次は絶対に……!」
骸はふらつきながら、闇の中へ消えていった。
残されたのは、重い沈黙だけだった。




