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祓ノ血族(はらいのけつぞく)  作者: ハルヤ
【祓ノ血族】-本編-
154/193

【夕方の別邸】

真奈のスマホが鳴った。


真奈

「…………。」


画面を見て、真奈は小さく息を吐く。


真奈

「父さん。」


通話に出る。


真奈

「はい。連絡ついた?」


修一

『ああ。今日の夕方だ。』


修一

『一緒に来てくれるか?』


真奈

「ああ。大丈夫だ。」


修一

『分かった。また連絡する。』


通話が切れる。


真奈

「ふう~~~~。」


真奈はスマホを見つめたまま、深く息を吐いた。


真奈

「こっちも調べるか。」


真奈

「やつらの証拠や、決定的なものがないと断定できね~~!」


真奈は頭を抱えた。



夕方。


修一から連絡が入り、

一台の車が会社の前に停まった。


修一の車だった。


修一

「乗れ。」


真奈

「あいよ。」


真奈は助手席に乗り込む。


車はそのまま、神崎組の別荘へ向かった。



神崎組別荘。


真奈

「ひええええ~~~。」


真奈

「めっちゃ山奥じゃん。」


修一

「…………。」


修一は何も言わず、車を停めた。


玄関前には、玲央が立っていた。


玲央

「お待ちしていました。」


修一

「すまないね。」


玲央

「いえ。こちらです。」


玲央に案内され、二人は中へ通される。


そこには、一樹、海斗、鷹臣、紫苑、蓮がいた。


海斗

「こんばんは。」


海斗

「こんな場所まで、すみません。」


真奈

「ほんとにな。」


一樹

「厄介な話だな。」


真奈

「お互い様だろ。」


鷹臣

「…………。」


真奈

「どうかしたのか?」


鷹臣

「いや。」


紫苑

「今日は、あの話を……。」


真奈

「ああ。」


真奈

「ちょっと聞きたい。」


「…………。」


その時。


蓮の身体が、じわりと熱を帯びた。


「……?」


何だ。


息が詰まる。


視線が、勝手に吸い寄せられる。


冠崎、真奈。


「…………。」


綺麗だ。


そう思った瞬間、蓮は自分で驚いた。


何を考えている。


けれど、目が離せない。


真奈

「????」


真奈は首を傾げる。


真奈

「あいつ、大丈夫か?」


一樹が蓮を見る。


一樹

「蓮。」


「…………。」


一樹

「蓮!」


一樹

「おい!」


「……え?」


「あ……ああ。」


蓮は瞬きをする。


「平気だ。」


けれど、声は少しだけ掠れていた。


なぜか。


真奈から、目が離せなかった。


玲央

「こちらへ。」


案内されたのは、玄関先から続く広い空間だった。


大きなテーブルとソファーが置かれている。


外側は全面ガラス張りになっていて、

中庭が見えるようになっていた。


夜の山の中にある別荘。


静かで、広い。


けれど、そこに流れる空気は、

決して穏やかなものではなかった。

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