【相談】
食事の後。
騒がしかった座敷に、少しずつ落ち着いた空気が戻っていた。
雄一、伊織、和真は腹いっぱいになり、畳の上で転がっている。
陸斗と隼人は、それを見ながら呆れていた。
胡桃は千代の手伝いをしようとして、
「座っていなさい」と笑顔で止められていた。
そんな中。
修一
「親父。」
玄三
「ん?」
修一
「ちょっと話がある。」
玄三は、修一の顔をじっと見た。
それから、ゆっくり頷く。
玄三
「ほう。」
玄三
「分かった。」
玄三
「外に出るか。気分転換じゃ。」
修一
「ああ。」
二人は座敷を離れ、庭へ出た。
外には、夕方の風が流れていた。
神社から戻った後の清々しさが、まだ少し残っている。
けれど、修一の表情は晴れていなかった。
玄三
「で。」
玄三
「話というのは?」
修一は、今回の経緯を細かく伝えた。
神崎組のこと。
霊力を強くしたいと言い出したこと。
そして、桐生蓮のこと。
最後まで聞いた玄三は、腕を組み、低く唸った。
玄三
「なるほどな~~。」
玄三
「で、お前が見た限りでは、当たりに近い方か?」
修一
「多分な。」
修一
「ただ、あの封印を解くとなると、桐生に話して、合わせなければいけない。」
修一は深く息を吐いた。
修一
「はぁ~~~~。」
修一
「どうしたらいい?」
玄三
「どうしたもこうしたもない。」
玄三
「合わせにゃなるまいて。」
修一
「だよな。」
修一
「はぁ~~~。」
修一は、もう一度大きくため息をついた。
修一
「合わせる場所は、ここでもいいか?」
玄三
「構わんが……。」
玄三は屋敷の方をちらりと見る。
玄三
「屋敷は壊すなよ。」
玄三
「住むところが無くなる。」
修一
「…………。」
修一
「真奈と杏奈、胡桃で強固結界を張らせる。」
修一
「善処する。」
玄三
「頼むぞ~~~?」
玄三
「わしゃ知らんぞ?」
修一
「そう言うなよ。」
修一
「親父が頼りだ。」
玄三
「年寄りを頼りにしすぎじゃ。」
修一
「元当主だろ。」
玄三
「今は隠居じゃ。」
修一
「都合のいい時だけ隠居するな。」
玄三
「都合の悪い話ばかり持ってくるな。」
二人は顔を見合わせる。
そして、同時に深いため息をついた。




