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〖重鎮〗
昼。
冠崎グループ本社。
最上階。
大会議室。
長机を囲む数人。
静寂。
重い空気が漂う。
修一が静かに席へ着いた。
修一
「待たせたな。」
視線が集まる。
一人。
金色の瞳を持つ女。
芙蓉家当主。
芙蓉雅。
芙蓉グループ総帥。
齢三百を超える妖狐族。
所謂――九尾。
雅は口元へ手を添え、
妖艶に笑った。
雅
「あらあら。」
雅
「また男に磨きが掛かったわねぇ。
修一さん。」
雅
「由美さんが可哀想。」
クスリ。
修一
「相変わらずですな。」
一人。
黒羽飾りを身に付けた男。
鴉羽家当主。
鴉羽孝臣。
鴉羽財閥総帥。
齢三百。
烏天狗族。
孝臣
「こうして集まるのも久方ぶりだ。」
孝臣
「各々順調で何より。」
そして。
柔らかく笑う老人。
宗方家当主。
宗方茂夫。
宗方グループ総帥。
齢三百。
狢族。
茂夫
「うむうむ。」
茂夫
「最近は消費が著しく低下しておる。」
茂夫
「皆、
ちゃんと食べとるのかのぉ?」
修一が苦笑する。
修一
「耳の痛い話ですな。」
修一
「物価高騰もあり、
厳しい時代となりました。」
修一
「ですが。」
修一
「御三方につきましては、
益々のご発展。」
修一
「心よりお喜び申し上げます。」
静寂。
しかし。
誰も本題へ入らない。
雅
「……で?」
修一
「?」
雅
「今日は。」
雅
「何があったの?」
空気が止まる。




