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祓ノ血族(はらいのけつぞく)  作者: ハルヤ
【祓ノ血族】-本編-
118/193

【動き出した歯車】

ここから、本編の歯車が静かに動き始めます。

序章を越え、神崎組は冠崎家の事情へ踏み込んでいきます。

翌朝、紫苑は一般病棟へ移った。


玲央


「紫苑!」


海斗


「紫苑~~~!」


一樹


「良かったな。」



「紫苑!」


鷹臣


「やったな!」


玲央


「全員、一般病棟だな。」


玲央は安堵していた。


病室の扉。コンコン。


玲央


「はい。」


修一


「こんにちは。

初めまして。冠崎修一。真奈達の父親だ。」


「一般病棟へ戻った直後ですまないが、少し事情を聞かせてもらえればと思ってね。」


「体調は大丈夫かい?」


玲央


「はい。ありがとうございました。」


修一


「それは良かった。」


一瞬、間が空く。


修一


「それと屋敷なんだがね。」


「半壊だ。」


神崎組止まる。


修一


「地下も使えない状況でね。帰る場所はあるのかい?」


玲央


「別荘があります。」


「しばらくはそちらを拠点にしようかと。」


修一


「そうか。」


修一は静かに頷いた。


そして。


机の上へ数枚の資料を置く。


修一


「では本題に入ろう。」


「君達は――これを見た事はあるかい?」


紫色の球体。


歪んだ紋様。


封印具の破片。


玲央


「……。」


修一


「それと、こういうものは?」


追加の資料。


異形図。


玲央


「いや……見た事はありません。」


修一


「そうか。」


修一の指先が資料を閉じる。


修一


「では別方向から聞こう。」


空気が少し変わる。


修一


「君達は盗みをするかい?」


玲央


「物は盗みません。」


「第一、物を盗んでも金にはならない。」


修一


「……。」


玲央


「情報です。」


修一


「情報?」


玲央


「俺達の家業は、政府や要人の駒みたいなものですから。」


修一


「なるほど。」


修一の目が細まる。


修一


「そういう事か。」

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