第80話 電撃小説大賞一次選考
電撃小説大賞は一次で落選しました。
これでわかった気がします。
妙に腑に落ちたと言いますか。
ああ、おれごんはこのさき決して日の目をみることのない作家なのだなと。
思い知りました。おれごんは今後何年続けていても大成しない作家です。あといくつか作品を発表したのち消える作家です。
いえ、自虐ではなく。確信めいたもの、納得した上での発言ですのでどうぞご心配なく。
自身がどこの立ち位置にある書き手なのかはいい加減認識できたつもりです。これからの上達曲線は、これまでの曲線の外挿に乗る。
そもそも上手い下手ではない。わたしの書きたいものと、読者さんの読みたいものに決定的な断絶がある。
あれらはもう誰にも届かなくてもいい。置いてある場所に存在さえしていればいい。本当に好みが合う人にだけ見つかったらいい。
極論自分にだけ届けばいい。自分に向けた、自分だけの詩。
我が子を救う目的で始めた小説は、すでに手遅れ。7年ほど間に合っていないですし、子どもは助けられていないままなぜか書くのを続けている。
結局落ちこんでいたのは昨日だけ、今日は前を向くしかない。書くのがどうであろうとも、生活ってやつは待ってはくれません。
本当は落ちこむ権利すらない。真に落ちこんでいていいのは、全力を出し切って落選した人だけ。
今は以前からずっと温めていた郵便ものを書いています。おれごんはまだ、書ける余力を残している。
わたしは自身をペンを持つ利き手で救いつつ、あの子を利き手とは逆の腕で救います。今はどうしたらいいかわからないけれど、どうにかして。老いて死ぬまでに。産んだ責任ではなく、あの子のひとりのファンとして。
小説に関しては、あとは本人が満足するまで書くだけです。これほど長く真剣に打ちこめるものなんて今さら、他にないですからね。わたしは書くことで、わたしの物語たちに救われているのだと思います。




