第73話 決して突然ではない
おれごんには同郷で、同じ学校出身のひとつ下の後輩がいます。在学中には接点なく、弊社に入社することで初めて関係をもち、若い頃はよく遊び、帰省の際は同行した間柄なのですが。
この度その子のご母堂が亡くなりましてね。
若くしてご尊父も喪われていたので、ついにご両親がともに他界されたことになります。
いよいよわたしも覚悟を決めねばならない段に入ったと、改めて身構えました。
変人であるわたしとしましては、決して行動に移せやしませんけども、今のお気持ちを尋ねてみたいですね。
悲しいのは当然でしょう。そうであるとして、20年以上離れて暮らした先のこの別れに、どのような思いが去来するのか。
わたしも同年代、同じ境遇なので。
家を出て比較的すぐの別れだった祖父母。
それから何十年と経ち、これから別れることになる両親。
よく顔を見ておきたいけれど、あそこには兄一家の生活が共にあり、ここにはおれごん一家の生活があり。
小説を書きはじめた頃のおれごんはアラフォーでしたが、それから7年も経つとアラフィフです。
アラフィフのおれごんの、両親はそこから30ほど年上です。身体に故障を抱えており、平均年齢には達しつつあります。
いつも忙しいで棚上げになっているこれからのこと。
これから起こること。
突然の、などと逃げずに、今から考えておこうと思います。その時のこと。




