前へ目次 次へ 26/30 (四)-3 それを聞いて板挟みになった早来が声を上げて泣き始めた。もう六年生なのに。しかし確かに世間の目も気にせずに罵り合う両親の姿を見たら、確かに僕でも泣きたくなるよ。 妹には悪いが、僕はその二人のやりとりを聞かないフリをした。 キャビン後方のベッドの方に入って横になった。そうしたらふと、運転席から左手側に突き出ているコンソールパネルの前に、ビニール袋が置かれているのに気づいた。これは確か、安達太良SAで買った「あだたら芋小町」だった。 (続く)