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☆わたしは女子と仲良くなりたいだけ、恋人関係は保留で♡  作者: 麻莉
シーズン4 悪魔は嗤い、被造物は踊る 【3章:再起の女王】
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機械は熱に弱いでしょう!

 

 ◇◇◇◇◇◆


 ユーズゥ・マクスカの前へ飛び込んだユミナ。捕食者の影爪(シャク・ロドエ)を引き、ユーズゥ・マクスカへ放った。だがその直後、ユミナの攻撃が当たるよりも速く、ユーズゥ・マクスカの拳がユミナも顔面に直撃。強烈な一撃を受け、後ろ向きに吹っ飛ばされた。


 飛ばされた先。建物の残骸の中から足場になる物に狙いを定め、踏む。身体を落とし、地面に着地。


 ユミナは数秒の戦闘を分析し、前にいる機械生命体(ユニカル)を観察した。今まで戦ってきた機械生命体(ユニカル)よりも速い反応速度を有している。キャンサーの知識を保有し悪用してるのは明白。


 ユミナの行動パターンを完全に熟知していた。それだけじゃない。顔面パンチがその証拠。ユミナはパンチを喰らったのに気付いたのは吹っ飛ばされた時。いくらキャンサーの知識を入手しても扱えなければ無用の長物。


 ユーズゥ・マクスカは十二分にキャンサーの知識を扱え、更に昇華するだけの演算機能を持っている。キャンサーの身体よりも情報処理が桁違いなのかもしれない。先ほどのユミナの行動が一拍とすれば、ユーズゥ・マクスカの行動は十拍。


 それだけの行動を可能にしているにも関わらず、相手を瞬殺できなかったのは、現状のユーズゥ・マクスカの身体(ボディー)とユミナの条件反射によるもの。


 本来、機械生命体(ユニカル)身体(ボディー)は遥かに巨大。活動してから今まで巨大な身体(ボディー)を扱っていた。


 惑星オニキスに来る際、巨大な身体(ボディー)では転送まで時間が掛かる。そこで、現地人と同等の身体を作成。自身のデータを移してから惑星オニキスへ到来したユーズゥ・マクスカ。


 だが、代償として上手く身体を動かす事が出来ずにいた。その影響で相手を仕留めきれなかった。


「女の子の顔を殴るのはダメって教わらなかった」


「生憎、僕等には性別の文化はなくてね」


 機械生命体(ユニカル)は完全なるロボット。人間の様に性別的特徴は初めからない。別惑星で入手したデータを元に男性的な特徴や女性的なフォルム、声などを真似る行動を取り任務を行う者もいる。


 が、その様な特殊な行動も全て上位の機械生命体(ユニカル)からの指示によるもの。



(HPが8割もって行かれたか)


 機械生命体(ユニカル)の巨大な身体じゃなくても、パワーやスピードは機械生命体(ユニカル)そのもの。人間サイズになっても健在。ユーズゥ・マクスカがユミナを全損できなかった要因はもう一つ。


 ほぼ無意識に身体が防御姿勢に入っていた。ユミナにとって初手の攻撃が当たらないケースなど何千とある。訓練相手の反射速度が人間では追いつけない程、速い。幾重の訓練の成果とも言える条件反射で、ユミナは全損せずにいる。


 ユミナは姿勢を整えた。顔の前でクロスした腕が剥がれた。ユーズゥ・マクスカの拳で防御が解かれた。捕食者の影爪(シャク・ロドエ)怒龍の籠手(レイジング・ブースト)の破片が飛び散る。


 二種の籠手はひび割れしているが、破損はない。両腕が上に昇っている隙に次撃が繰り出された。不死領域(アカーシャ)によるジェット噴射で後ろへ退く。


(腕、伸びるのか!?)


 真っ直ぐ一直線に伸びる機械生命体(ユニカル)の腕。ユミナが後ろへ回避すると見越して拡張したに違いない。キャンサーの知識から転輪の翠蹴(ラテラルアーク)の拡張武装を知り得ている。当然不死領域(アカーシャ)によるジェット噴射が最大になるまでの時間も。


 胴体部分がガラ空きのユミナ。数ミリの距離。触れる寸前、ユーズゥ・マクスカの腕は急降下し、地面に激突した。ユーズゥ・マクスカの腕の上には捕食者の影爪(シャク・ロドエ)が錘として乗っかる。


 装備をストレージに入れず、その場に放置することも出来る。時間制限アリで長時間、装備品を放置すると所有権が放棄される。


 一時行動が出来なくなったユーズゥ・マクスカ。即座に不死領域(アカーシャ)を逆噴射に切り替える。後ろから前方へ。転輪の翠蹴(ラテラルアーク)に蹴られる捕食者の影爪(シャク・ロドエ)


 漆黒の巨大な籠手によるロケットパンチ。


 対応しきれずユーズゥ・マクスカの顔面に命中。【加速スキル】:勝利翔(ニケ)宵明星(イシュタル)嫦娥(じょうが)を多重に発動。仰け反るユーズゥ・マクスカの背後へ。


 怒龍の籠手(レイジング・ブースト)に【打撃スキル】:天照神(アマテラス)を掛け、背中に打ち込んだ。ユーズゥ・マクスカの身体に伝わる光焔色のエフェクトと衝撃。身体を駆け巡る異常温度(オーバーヒート)


 通常の機械生命体(ユニカル)はオーバーヒートを起こさない様に設計されている。だが、現在のユーズゥ・マクスカは本来の身体(ボディー)ではない。加えて人間サイズの内部構造の身体(ボディー)。熱が通常よりも速く伝わり、故障に繋がった。


 動かないユーズゥ・マクスカ。金属製胴体が解放された。人間で言う鳩尾に当たる部分に機械生命体(ユニカル)の心臓が内臓されている。


 ユミナは内部を見た。初めから埋め込まれているオレンジ色の四角形はユーズゥ・マクスカの”オライゴン”。機械生命体(ユニカル)のエネルギー源、核とも呼ばれている。


 光っているオライゴンの隣。急拵えで製造された装置にオライゴンとは別の核があった。キャンサーの核。ユーズゥ・マクスカのオライゴン破壊は後回し。キャンサーの核を引き抜いた。


 意外にも簡単に取り外しが可能でユミナは驚いた。




 キャンサーの核を握り締め、横たわっているキャンサーの胸の中心に置いた。核はキャンサーの身体に沈んでいった。

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