VS機械生命体 ③ その後
◇◇◇◇◇◆
「何やってる?」
蠍系モンスターやサンドワーム、巨大ミミズみたいなモンスターを討伐しつつアリエス達の元へ移動する。
「モンゴリアンデスワームみたいな奴も生息していたとは......」
ワーム君、何でも吸収していやらしいヤツだったな〜 確か機械生命体は別惑星に棲む生命体を吸収することで、同じ能力を得られるとか。あのワーム君の大きい口を模倣し、凄まじい吸引力で吸い込まれたら人間なんて一瞬にして、消化されちゃいそう......
砂漠のど真ん中。
プレイヤーは次なる宇宙人討伐のために行動を開始している者、一旦休憩している者など様々だった。で、ウチの従者たちは......何やってるんだ、私の嫁二人は??
拳と拳がぶつかり合う。一手、二手。数が徐々に増えていく。高速で拳を出し合っている影響で、無数の拳が虚空に出現していた。殴り合ってるのはいつもの星霊なんだけど......今回のケンカ理由って、もしかして......
「ユミナ、アレ、何」
アラクネが私に質問する。興味深そうにアリエスとカプリコーンを眺めていた。
「あの二人は、私と結婚している」
「番?」
「ま、まぁ......似たようなもの」
「止めない?」
「う〜ん。止めるのは簡単だけど、日常茶飯事だから。無理に止めても数秒後には再発しているから無駄なんだ〜」
「成程、ユミナも、大変だな」
「アラクネも番はいるの?」
「私は、私以上に強い者に惹かれる。昆蟲種の王に、到達したら、見つけるつもり」
「そうなんだ。こういう言い方は人間的にどうかと思うけど......応援してるよ!」
「ありがとう、なんか、嬉しいネ」
私とアラクネのやり取りを目撃したアリエスとカプリコーン。攻撃の手が止んでいた。『今だ!』とばかりに周りで待機していた従者がアリエスとカプリコーンの距離を離した。身体は動かず、黙って二人の間は広がる。
「ご主人様......」
「ユミナ様......」
二人を筆頭に私の従者全員はジト目になっていた。『コイツ、またやりやがったな』、『手が早いな』、『誘惑したのか』って表情からでも読み取れる。はてぇ? 私、何かやりましたか?? 思い至る節に、心あたりが思いつかないけど〜
「乗ってる方はどちら様でしょうか?」
アリエスは笑顔で質問していた。
「蜘蛛族のアラクネ。一時的な協力関係を結んだ女性、で合ってるかな」
「初めまして、アラクネ、と言います。ユミナを、観察するために、同行を得た昆蟲種。よろしく」
「「「「観察!?!?!?!??!」」」」
口に出さずとも、考え得る言葉は分かる。『お前、また変な子を捕まえたな』だと思う。
辺りを見渡す。砂漠一面のフィールド。残骸と化したロボットの破片。破片は触れるがドロップアイテムにはならない。ここに不時着した機械生命体と戦闘した者たちは活躍に応じて、報酬を受け取っている。
「ここの機械生命体は誰が討伐した?」
「アタシです!」
「私です!」
再度再開した、キャットファイト。
そっか。アリエスかカプリコーンのどちらかが第一討伐者なら、私含めて同率1位。このままじゃあ、リリス様のプレゼントが二人に授与される可能性が高い。これからの方針としてもう1体、機械生命体を討伐する。
ストレージから玄関もどきアイテムを出現させた。『異空間転送の把手』を使用するために何個か使い捨ての玄関を入れている。
「私は別の機械生命体を目指すけど......」
「ユミナ様、先に行ってください。ちょっとこのムッツリ執事を片付けないといけませんので」
「ご主人様、急な用事を完了しないといけなくなりました。変態聖女の額に負け犬の烙印を押す、重大な任務が」
「あ、はい。頑張ってー(棒読み)」
他の従者は二人を見守る隊に志願。なんか、ゴメン。
『異空間転送の把手』で目指す場所は、スラカイト大陸。
アラクネさんは面白い光景を観たいが為に、砂漠エリアに残りました




