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【星霜の女王】は如何なる時、身体が、心が、壊れていても責務を真っ当しないといけない

 人類には限られた時間しかない。100年あれば、良い人生を送ったと胸を誇れる。が、宇宙に比べれば数秒の出来事。宇宙に漂う物質などは人類にとって年上。年上と表現したが、目的もなく漂流しているモノなど敬う必要はない。人類100年は目紛しい変化には十分な時間。時代が移り変わり、文明は発展する。戻って宇宙にお話になるけど、百年、千年、一万年、時間経過は当たり前。誰に教わる訳でもなく、当然のように理解する。宇宙に精神的なモノがあるとすれば、達観も良いところ。でも、目的はない。ただそこにじっと居座っているだけ。要は時間ばかり掛けても生み出した、歩き続けれいなければ存在しても意味がない。では、どうするか。自我を持ち、走り出すことである。


 彼らの自分達が全ての銀河を征服できると信じ込んでいる。絶対的王の力に着いていき、王の命令に従う。実際、高度な知性を移植された事で、彼らは自身の故郷でも、他の惑星でも強大な権力を有していた。彼ら生命体は勢力を拡大。別の銀河にも侵食を開始した。理由はシンプル。全ての世界は我々のモノ。奪うことが正義。


 人類が到底得られない年月を彼らは生きていた。様々な生命体と闘い続けた。計り知れない長い時間を、戦争で永遠と消費していた。


 彼ら高度な生命体は新しい軌道を見つけた。別の銀河に移動できるコース。到達した時、たまたま一つの恒星を発見。その恒星を拠点とし、周囲を攻める計画を企てた。いつもの勢いで侵略行為を開始した。結果は全滅。直ぐに本土に知らせが入る。王の忘れかけていた目的が蘇った。王自ら、その恒星に赴いた。自分の手で恒星の支配を行うために。


 結果は先発隊同様、圧倒的惨敗。この星は奪えない、今は。王は初めての”負け”を植え付けられた。ボロボロの王は部下に信号を送らず、密かな計画を立てた。再び、あの恒星に棲む者、13の強者と1のか弱き者と再戦を。


 それまで力を蓄えないといけない。長い時が過ぎようと必ず。自分の人生の終着点は、あの星なのだろう。

 だが、この奥底で隠していた秘密を、知る部下が現れた。あの恒星で自分が戦った13の強者に習い、13体の直属の部下を揃えた。1体の新参の部下、他を蹴落とし、自分でさえも討つ勢いを見せる1体が、何万年も消費し、突き止めてしまう。


 遂に座標を探し当てた部下を連れて、進軍を開始した。元より止める理由はない。他の惑星を支配するのが破壊(デストルク)に与えた目的。十三番目の直属の部下に、部下の部隊に負けるほどの存在に成り下がっていたのなら、自分の見込み違いだったと結論が着く。


 破壊(デストルク)(サイド)を支配する邪王”ワストエデン”は敗退した時に創造主(リリス様)に質問した。『あの恒星の名を』。


 創造主(リリス様)は答えた。『惑星オニキス』と——————










 ◇◇◇◇◇◆


 なに、あれ? 


 私に素直な感想。リリクロスの大地に着陸したモノ。雲位置スレスレの巨大なモノ。金属の塊。塗装もない灰色と銀色が入り混じった色合いのボディー。全身金属に覆われ、人間と同じように顔も、目も、口もある。二足歩行で立っている。ま、うん。アレだ、きっと......


「ロボットの宇宙人」


 ロボットアニメの主役。そう、人間的なフォルムの機械体。ロボットに乗るのは男のロマンとか言われている。人類はロボットに比べればアリに等しい。彼らが軽く歩行するだけで、大地は揺れ、崩れる。周りのモノは破壊され、残るのは甚大な被害を受けた荒れた大地だけ。この世界には存在しない存在。当然人間らしさは皆無。製作者にしか分からない正体不明の突起や付属物。それらを含めてロボットエイリアンは極めて異質で不気味だった。


「彼らは『機械生命体(ユニカル)』。別の次元に棲む機械生命体よ」


 リリス様の説明。一番反応したのがキャンサーだった。彼女の目はキラキラで子どもみたいにはしゃいでいる。遊園地で遊び、夢のような時間が堪能するみたいな様子だった。他にも女の子が出しちゃいけない奇声が二つ、遠くの方から聞こえたけど、そっとしておこう。(タウロスと)(スコーピオン)は制御装置製作に力を振るわないといけないんだ......


「別の次元?」


「ワタシが区分分けにして創造した世界の一つ。『機械生命体(ユニカル)』はオミクロン次元って宇宙で生活しているわ」


 加えてリリス様から、惑星オニキスはオメガ次元の宇宙、と説明を受けた。


「それで、どうして宇宙人ロボットがオニキスに?」


「この星が欲しいんだって」


 自分の次元では飽き足らず、他次元をも征服しようとあちこちで戦争を起こしているらしい。


「実は、過去に一度だけ侵略されたことがあったのよ」


 え、それは初知り。


「アナタたちの遥か先輩の星霊が『機械生命体(ユニカル)』の進行を食い止めて、撤退させた」


 じゃあ、今回『機械生命体(ユニカル)』がオニキスに来たのは、その時の雪辱を晴らすためってことかな......


「現在、オニキスに侵入したのは5体の『機械生命体(ユニカル)』。全て破壊(デストルク)(サイド)の連中ね」


 破壊(デストルク)(サイド)という単語はわからないけど、リリス様の口ぶりから予想できる。敵であるのは間違えない。


「意外に少数な生命体なんですね」


「彼らは先発部隊。偵察隊と考えてくれた方が早いかしら」


「じゃあ、本隊はもっと居るんですね」


 あの巨人機械人が何千、もしかしたらそれ以上存在しているのは恐ろしい。でも......


「どうして一度に来ないんですかね? 私たちからしたらありがたい事ですが」


「他次元に行くのは、結構なエネルギーを消費するのよ」


 つまり、一度に多くは送れない。だからこその少数精鋭の部隊。


「他次元に到着して、初めて目についた惑星を支配。その後、エネルギーを蓄えた後、別惑星へ侵略行為を開始する」


「オニキスが支配されたら、ここはロボットたちの基地になるのか」


「正解! そうなったら、ユミナちゃんはみんなとイチャイチャできない生活を送る羽目になるわ」


「......それは困る」


「そこで、ミッションよ」


 私たちに指令を出すリリス様。


「5体の『機械生命体(ユニカル)』、完全破壊しなさい」


 手を挙げた。


「リリス様。ミッションは遂行しますが......」


「大丈夫よ。準備は済んでる」


 突如、ゲームアナウンスが鳴る。



『プレイヤーの皆様。これよりユニーククエスト:《外宇宙からの侵略者》を開始します』



 私の前にクエスト画面が表示された。特に躊躇いもなく【YES】のボタンを押した。


「皆、いきなりすぎて慌ててるかな」


 急な運営からのイベント。突然のことで頭が理解するのに時間がかかりそう。皆が来るまで私たちだけでも善戦状態にしておかないと......


 私の言葉に申し訳ない顔のリリス様。


「実はね......ユミナちゃん以外の旅人(プレイヤー)は全員周知しているのよ」


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