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28、食後の打ち合わせ

そろそろ1日の話数と投稿時間を変えようかと思っています。


「ところで、あの執事さんは信用出来ますか? 」

今回の襲撃に執事さんが関わって無いかを確認する為に、部屋の隅で話し合っている奥様方や子供達を見守っている執事さんの事をジョエルさんに聞いてみます。


「俺が小さい頃から家に仕えている者だ、あのニコラハムが信用出来ないなら俺は他の誰も信用出来ない」

そこまで信用しているのなら執事さんの身元は大丈夫なのでしょう。

何となく、この領主が悪政を強いていて領民の暗殺だとは思えません。

ならばダンジョン狙いの他貴族か隣国がちょっかいを出しているのてしょうか?

「そうですか、ではお守りを四つほど創っておきます」



 収納から魔石と金貨を幾つか取り出して、金貨に含まれる不純物を【分離】し【変形】させ【魔法創造】で魔法を創り出し【付与】と【創造錬金】で金のネックレスを四つ創り出しジョエルさんに……。


「解毒と障壁の魔法道具です、首にかけ魔石に魔力を流せば体内の毒素を瞬時に消して周囲に壁を作り守ってくれます。気休めでしょうがお使い下さい」

「この様な物を一瞬で……噂以上の腕前だな……ニコラもう良いぞ」

脇に寄っていた皆をジョエルさんが呼び戻します。


「ニコラ、このネックレスをどう見る? 」

テーブルの上に置かれた四つのネックレスを指差して問う、ニコラハムさんは目を凝らし四つのネックレスを観察しています。

鑑定のスキルを持っているのですかね?


「宝飾品としてのデザインは並で価値は低いですが、四つとも上級の解毒と障壁と言う初めて見る魔法が込められた稀少な魔法道具です。呪いは感じられません」

「見掛けはともかく、性能はアーティファクト級だな……大したものだ。みんな普段から身につけとけ」

ジョエルさんは頷くと奥さんと子供と執事さんにネックレスを渡していく。

デザインどうの言うなし……即興だとそんなもんです。ええ、そんなもんです。

「持続時間は本人の魔力依存ですから過信はしないで下さいね」


「ステラ、森に出た盗賊について冒険者ギルドに情報はあるか? 」

続いてはステラさんに質問を投げかけます。


「はい、ミウちゃんがこの街に来たときに盗賊が出たと言っていたので翌日に調査隊を派遣しました。大量の木が伐採され、百人前後が居たであろう野営地の痕跡を見つけましたが、盗賊の姿は発見出来ませんでした。ただし十数本のメイリンでは扱って無い質の剣や鎧が発見されてます」

おお! ステラさんが珍しく仕事モードですよ!

普段からは想像し難い凛々しい姿です。


「何処から流れて来たかは不明か、新しい関連情報が入ったら連絡しろ。さて……ニコラ、帰るぞ。帰宅したら護衛を連れあの御者を拘束しろ。間者の疑いがある」

ジョエルさんは魔物寄せの小箱を執事さんに渡して御者確保の命令を出しますが。

疑っているのに帰りも馬車を扱わせるんだ……


「だって今捕まえたら帰りは歩きじゃないかヤダよ俺、なに街中では襲わんさ」

急にフランクな口調で拗ねないで下さい、しかし私そんなに顔に出てましたか?


別れ際にマドレリアさんが声をかけて来ました。

「ミウさん、あのドレスやメイド服を仕立てたのはミウさんなのですって? 今度うちに来て私のドレスもお願い出来るかしら? 」

離れて居た時にセイランさんに色々と聞いた様ですね。

グイグイと迫って来ますよ。

「材料さえ揃っているなら……、冷蔵庫の納品でお伺いしますのでその時にでも」

「待ってるわよ」


「ねえ、カロもお空を飛びたい! 」

そして私の袖を摘みながら、カロルちゃんも……

「えっとー、流石にあの板で一緒に飛ぶのは危険かと……」

領主の娘を剥き出しの板に乗せるのはどうかと言う……


「みゅー、おねえちゃん、ココも、おそら! 」

「判った! 一緒に飛べるような板を頑張って創るぞ! 」

つい即答してしまいました。ココちゃんに頼まれたなら仕方無いですよね……

あちらで何故か二人がハイタッチしてますよ、してやられましたか? 何時の間にそんな仲良く……


 そして領主様たちは馬車に乗り帰って行きました。

やっと終わりですね、しばらくはのんびりと致しましょうか。


「いや、終わって無いからな? 次はレイゾウコの納品と引っ越し先の選定だ」

「ミウちゃん、シャロンって女神様よね? 遣わされたって何なの? ミウちゃん使徒なの?」

「オイ、どうして店舗移転の話になった!? 」

「ちょっと! 魔法石(☆8)とか聞いてなかったんだけど? 」

「みゅー、おねえちゃん、ココも、おそら」

お願いですから一度に言わないで下さい。それにココちゃん、それはさっき言いましたよ?


 仕方ありません、順番に片付けていきましょう。

まずはココちゃ……お義母さんに抱っこされておねむです……子供っていきなりスイッチが切れますね。

空に逃げようと思いましたがうまく行きません。


「セイランさん、魔法石(☆8)だと言うのはヴィヴィアさんは知っている筈ですよ? ヴィヴィアさん、教えなかったんですか? それと店舗移転は味が認められたその報酬ですね」

「ちょっとアナタ! 何でそんな大事な事を言わないの!」

「いや、待ってくれ。いつか言おうとは思っていたんだ、言おうとは……痛い! 痛いから! 」

セイランさんに猫耳を摘ままれて厨房に退場するヴィヴィアさん……

厳つい虎顔が泣きそうに歪んでます、この夫婦の上下関係を垣間見た気がします。



「それでグライスさん、冷蔵庫は明日の昼にでも創り終わりますので設置する日時の調整をお願いします」

「お、おう……奥から何か重い物を床に叩きつける鈍い音が聞こえるがスルーするのか……明日の昼だな? 随分と早いが、大丈夫なのか? 」

「一度作った物ですから大した手間ではないですよ」

「そうか、住む所は数日中に見繕っておこう、何か希望はあるか? 」


「そうですね、建物は自分で建てますから土地だけで大丈夫です」

もともと森の中に建てる気でしたから。

「お主は何でも出来るんだな。土地だけか、それなら何件か心当たりがあるな」



「ステラさん、シャロンさんとは先日知り合った間柄です」

「女神様と知り合うって、それこそどんな状況よ? 」

それにしても、シャロンさんはこの世界では名の知れた女神様だったのですね。


「まぁ、色々とありまして。それでこの街に神殿とか在るのですか?」

「その色々ってのが凄く気になるわ、ギルドからダンジョンを挟んだ反対側に大きめの神殿が在るわね」

神殿とか見かけたらよろしくと言われていたし、草原のド真ん中から抜け出し生活も安定してきたので、一応挨拶しに行きますかね。



 掃除婦さん達の後片付けも終わり、ドジョ・ドジョの店内は元の姿に戻りました。

「今度、あの明るさを変えられる照明器具を売ってみないか? 」

調光器付きの照明にグライスさんが食いついてきますね。


「コレを差し上げますから、後はワイズさんに頼んで下さい」

眼の前で一セットの調光器を創り出してグライスさんに渡します。それほど需要が有るとも思えませんが。


「お主も欲がないのぅ、そんなんじゃ立派な商人にはなれないぞ? 」

いや、商人になる気は無いですし……


「私は気まぐれに何か創って、それを誰かに押し付けて、僅かな小銭を稼ぐ程度の暮らしで充分ですよ」

「貴族の屋敷が買える程の物を作っておいて、何処が僅かな小銭稼ぎだよ……」

そこら辺は……まぁ、初期投資と言う事で是非。


 グライスさんやステラさんやお手伝いの方々も帰宅したので、私もそろそろ寝ましょうか。

厨房の方から水の入った袋を叩く鈍い音が聞こえてますが、明日に影響しない範囲でお願いします。


此処まで読んで頂き、ありがとうございます。

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