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7歳で死ぬはずだった俺は、ゲーム知識を持つ師匠に救われて最強になる〜なお、師匠は俺が幼馴染を好きだと勘違いしている  作者: 水話
7歳

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第39話 奏、山小屋が完成する

奏がノエルと西の森で鍛錬をしたり、

薬屋ギルドへポーションを納めたりしながら一か月ほど過ごした頃、

アグネアから山小屋が完成したと連絡が入った。


「カナデさん、山小屋が完成したってドノヴァンから連絡が入ったの。

 見に来て欲しいんだって」


山小屋の建築については「全部良いようにしてください」と

丸投げしていたので、奏は少し楽しみにしていた。

果たして、どんな小屋が建ったのだろうか。


「わかりました。それでは今週のポーションを納品します」


コリー、ドノヴァン、デリクたちと前回と同じ馬車に乗り、

サウスコリナに着くと、クリスに出迎えられ、山小屋まで歩いて向かった。


「……あれが山小屋ですか?」


奏の目に映ったのは、二棟続きで渡り廊下で繋がった建物だった。

ドノヴァンが腕を組みながら返事をする。


「おう、土地は余ってるからな。

 お嬢ちゃんが薬屋だと言っても、草に埋もれて仮眠も難儀だろうと思ってな」


片方が薬草倉庫、もう片方が簡易的な生活スペースになっているとのこと。

奏が足を踏み入れてみると、倉庫には棚が備え付けられ、

整理された篭が並べられていた。


思わず奏の声が漏れる。


「うわぁ……」


ドノヴァンが鼻を指でこする。


「まぁ、アイテムバッグが普及してるから不要かとも思ったんだがな。

 こういうのは“感じ”も大事だろう?」


倉庫から渡り廊下を通って居住スペースへ移ると、

そこは木の温もりに満ちた落ち着ける空間だった。


部屋の中央には木製テーブルと四脚の椅子。

入って左手には石造りの炉や鉄鍋が揃ったコンパクトなキッチンスペース。

そして部屋の最奥、窓から差し込む木漏れ日に照らされる位置にベッドが置かれている。


「ここで暮らせますね……」


コリーがその言葉に反応する。


「カナデ様が過ごすなら、

 わたくしはこちらに引っ越してまいりますが……」


奏は慌ててコリーを止める。


「いえいえ、薬草を採取しに来た際に宿にはするかもしれませんが、

 住むつもりはありませんから!」


「そうですか……? 残念です。

 あ、それならいっそ王都の住居でカナデ様のお世話を……

 あれ……? そういえばカナデ様はどちらにお住まいで……」


奏は王都でホテル暮らしをしている。

そのことを言うと話がややこしくなりそうなので、笑って誤魔化した。


「あはは……まぁ、その話はまた今度で……。

 うん、ドノヴァンさん、とても良いと思います。

 とても気に入りました。ありがとうございます」


そう言って奏はドノヴァンに頭を下げた。


「そいつは良かった。山小屋作るってのも珍しいからな。

 建て始めたら意外と楽しくて、つい力が入っちまったぜ。

 ちなみに建て終わった後、結界術師に結界を張ってもらったから、

 不在の時にスタッグやボアに荒らされる心配もねぇ。

 そこは安心しな」


「結界術師……ですか?」


ROLではストーリー上に設定は出てくるが、

プレイヤーが習得するスキルではなかった。

だから奏も結界術師のスキルは使えない。


「おう。街や村、当然だが王都も、

 結界術師の張るスキルで守られてる。

 何だ、知らなかったのか?」


「はい、噂で聞いたことがある程度です」


ステータスもスキルも全てカンストしている奏からすると、

知らないジョブとスキルというのは少し新鮮に感じた。


「……覚えてみたいですね」


「お嬢ちゃんは薬屋に錬金術に……」


ドノヴァンは、前の旅の帰り道で奏が見せた“幻覚の魔術”について

思わず口にしようとしたが、触れるのをやめた。


「それだけ多才で、まだ新しい事を覚えたいってか?

 大した努力家だな。それならいっそ大工も修めてみねぇか?」


「あはは……好奇心が強いもので。

 それと、大工は遠慮しておきます」


「ふっ……そうか。それは残念だ。

 まぁ、興味がわいたらいつでも弟子にしてやる」


「ありがとうございます」


奏たちはしばらく山小屋を視察した後、サウスコリナの村に戻った。

山小屋の完成――それは、奏が密かに進めていた“もう一つの計画”が

いよいよ動き出すことを意味していた。

ここまでお読みいただき、本当にありがとうございます。

「続きが読みたい」と思っていただけましたら、

【評価(★)やブックマーク】していただけると嬉しいです。

次の話を執筆する活力になります。


【過去作・他連載のお知らせ】


▼異世界転移・元おじさんの善行旅(完結済)


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