↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7歳で死ぬはずだった俺は、ゲーム知識を持つ師匠に救われて最強になる〜なお、師匠は俺が幼馴染を好きだと勘違いしている  作者: 水話
7歳

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

34/41

第34話 奏、旅から帰る

奏はイワル達が動かなくなったことを確認すると、

ゴンズに近づき、アイテムバッグから取り出したポーションを飲ませた。


「大丈夫ですか。傷口は塞がりましたね?」


ローブの隙間から覗く奏の笑顔に、

ゴンズの顔が思わず紅潮する。


「あぁ……ありがとう……ございます。

 助かりました……それにしても……これは一体、何が……」


デリクがその言葉を引き継ぐ。


「お嬢ちゃん、一体何が起きた?

 何でこいつらは突然固まって動かなくなった。

 しかも……どいつもこいつも、まるで恐ろしい目にあったかのような

 表情を浮かべてやがる」


ゴンズがメンダの肩を借りて立ち上がると、奏が説明を始めた。


「そうですね。悪い夢を見る魔術を使いました。

 しばらくしたら目が覚めると思うので、今のうちに縄で縛ってください」


奏が使ったのは、闇魔術師のスキルにある幻覚の魔術だった。


(さっき使おうとした時に、何となくやけど

イメージした幻覚を見せることができそうやったんよね。

ゲームでは「モンスターに幻覚を見せて行動不能にする」って説明だけやったけど、

怖い思いしてもらおうと思って石化する幻覚が上手くいったみたいやわ)


「とてもそんな可愛い魔術とは思えなかったが……まあいい。

 おい、メンダ。ゴンズを馬車に放り込んだら、

 とっととこいつらを縛れ!

 悪いがドノヴァンの旦那も縛るのを手伝ってくれ」


そう言って次々にイワル達を縛り上げ、

馬車の中へ雑に放り込む作業が終わると、デリクが奏に近づいた。


「お嬢ちゃん、助かった。

 あんたのおかげでゴンズの命が助かった。

 それにしてもお嬢ちゃんは……」


デリクは「一体何者だ」と言おうとしたが、

その言葉を続けるのをやめた。


「私は薬屋と錬金術が得意な、

 ただの田舎から出てきた小娘です」


奏は、今見た魔術のことは忘れてほしいと、

言外に静かに伝えた。


「あぁ、わかった。

 お嬢ちゃんには借りができたしな。

 お嬢ちゃんが良いと言うまでは誰にも言わねぇよ。

 あの馬鹿どもにもきっちり言いつけておく」


「はい、ありがとうございます。

 それでは、馬車に戻りますね」


そう言って奏が馬車に戻った途端、

コリーに抱きしめられた。


「カナデ様、ご無事で良かった……」


「ありがとう、コリー。

 うちなら大丈夫。ごめんな」


自分が出来る事を隠したかったせいで、

コリーを不安な思いにさせてしまった――

そんな意味を込めた謝罪だった。


「いいえ……謝る必要などございません。

 きっとカナデ様には、そうしたかった理由があったのでしょう。

 それなのに、ゴンズさんの危険やわたくしのために動いてくださった」


コリーは奏の両手をそっと握る。


「このコリー、感動いたしました。

 今回の事は決して、誰にも口外いたしません」

 

奏はコリーの目を見つめながら感謝を口にする。


「うん……コリー、ありがとう」


その後の道中は特に問題も起こらず、

馬車は無事にセントラルコリナへ到着した。

イワル達を門兵に引き渡した後、奏たちはメイスンの元へ戻った。


「お帰りなさい、カナデさん、コリー君。

 道中、問題はなかったかな?」


コリーが用意していた答えをメイスンへ伝える。


「帰り道で賊と遭遇しましたが、

 デリクさん達が撃退し捕縛しました。

 サウスコリナの山小屋の件も、村長に無事承諾を得ました」


メイスンは報告を聞いて眉をひそめる。


「まさか、セントラルコリナの街道で賊が出るとはね。

 いやはや、護衛をつけておいて正解だったようだ。

 何事もなくてよかったよ」


そして深く息を吐いた。


「カナデさんもコリー君も疲れたでしょう。

 今日はゆっくり休むといい。

 コリー君、ご苦労だったね」


メイスンへの報告を終え、奏とコリーも解散することにした。


「カナデ様、大変お世話になりました。

 また何かありましたら、いつでもお供させてください」


「こちらこそ、色々とありがとう。

 今回の旅の同伴者がコリーで良かったです」


それは奏の紛れもない本心だった。


コリーと別れてホテルに戻り、ベッドに入ると、

やっと今回の旅が終わったことを奏は実感したのであった。

ここまでお読みいただき、本当にありがとうございます。

「続きが読みたい」と思っていただけましたら、

【評価(★)やブックマーク】していただけると嬉しいです。

次の話を執筆する活力になります。


【過去作・他連載のお知らせ】


▼異世界転移・元おじさんの善行旅(完結済)


『お人好し主任の異世界善行旅 〜神様から授かったチート能力で、 魔界・人界・天界のあらゆる種族と目の前で困っている者すべてを救い尽くします』

https://ncode.syosetu.com/n5811mi/


▼異世界転生・内政群像劇(完結済)


『中華風異世界で目覚めたら、自作一族の少年だった』

https://ncode.syosetu.com/n9512ma/


▼TS・勘違い・無双コメディ(完結済)


『[TS]人類が中世レベルまで衰退した未来。伝説の殺戮ロボに転生した俺は、最強のハッキング能力とエルフメイドの体で、理想の美少年を合法的に(?)育成します。』

https://ncode.syosetu.com/n2867mf/

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。