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7歳で死ぬはずだった俺は、ゲーム知識を持つ師匠に救われて最強になる〜なお、師匠は俺が幼馴染を好きだと勘違いしている  作者: 水話
7歳

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第12話 奏、労働の対価を得る

奏は薬屋ギルドを訪れた。

ギルド内には、薬草やポーションに使う植物の香りが充満していた。


(凄い匂いやなぁ……臭くはないねんけど、

 パクチーとかシナモンとかが鼻を通り抜けた時のような感じがする)


見渡すと、カウンターの後ろには蔵書棚が並び、

その隣には薬品がずらりと並べられている。

匂いの発生源は恐らくあれらだろう。


奏は受付に話しかけた。


「すみません、労働者ギルドに案内されて……

 薬屋ギルドで働きたいのですが……」


白衣の女性が本を閉じて歩いてくる。


「薬屋ギルドにようこそ。

 身分証を拝見させていただいても?」


奏は身分証を渡す。


「……確認しました。カナデさんですね。

 本日はどういったご用件で――

 あぁ、初めてなので説明が必要ですよね」


「すみません、お願いします」


「かしこまりました。

 薬屋ギルドでは以下の取引を行っています。


 まず一つが、素材の買い取り。

 採取した薬草・毒草・毒消し草などを持ち込んだ場合、

 品質と量に応じて買い取らせていただきます」


「量はわかりましたけど……質ですか?」


「はい。欠けていたり千切れている場合は、

 買取価格を下げたり、無料引き取りになります」


「なるほど……わかりました」


「次が、持ち込んだポーションの買い取りです。

 品質に応じて定価の半額で買い取ります。


 買い取ったポーションは、薬屋ギルド傘下の店舗で販売します。

 即金が欲しい場合にお勧めです」


「他の売り方もあるのですか?」


「はい。委託販売も承っています。


 50本ごとに手数料として2,000リル。

 売り上げの20%をギルドに上納していただき、

 残り80%が依頼者の利益になります」


(何や、ややこしくて面倒くさくなってきた……

 つまり……?)


受付が微笑む。


「ポーションのグレードBの定価は500リルです。

 50本の場合、買取なら

 500×50=25,000リル → 半額の12,500リルが利益です。


 委託販売なら、

 50本がすべて売れた場合、売上は25000リルです。

 そこからギルドの取り分20%、5000リルを差し引き、

 残りの20000リルから委託料2000リルを引いた、

 18000リルがカナデさんの利益になります。」


(うーん、即金が欲しかったら買い叩かれるって感じなんかな)


「最後に、カナデさんが個人でお店を開く場合です。

 薬屋ギルド傘下として、毎月50,000リルを上納していただきます」


「なるほど、個人の場合は上納金以外が自分の利益になるのですね」


(フランチャイズ契約みたいなもんかな?

 名前を貸すだけで年間600,000リルが入るなら、

 薬屋ギルドも大店として問題ないってことなんやろか)


「はい、仰る通りです。

 それで、本日はどうされますか?」


奏は当初の予定通りにすることにした。


「えっと、それでは買取をお願いします。

 ポーション50本を納品します」


奏はアイテムバッグからポーションを50本並べる。

一本あたり約180mlの緑色の液体。

受験勉強の日々に飲んだエナジードリンクを思い出す。


「かしこまりました。鑑定いたします」


受付の女性は、鑑定スキルを持っているらしい。


「……素晴らしいですね。

 全てグレードAです……!!」


奏は戸惑う。


「グレードAですか……?」


「はい。グレードAの定価は750リルですので――

 750×50=37,500リル。

 その半額で18,750リルのお支払いとなります」


受付の目が輝く。


「高グレード品を作れるなんて、

 カナデさんは素晴らしい腕前です。

 ぜひ、これからもよろしくお願いします」


「いえいえ!こちらこそ、よろしくお願いします」


奏は照れながら代金を受け取り、薬屋ギルドを後にした。


「はぁ〜……疲れた……

 今日はこれくらいでええかなぁ。

 ホテルに戻って休もう。


 ポーション50本で18,750リルやったら、

 ホテル代が3,000リルやし……

 一週間に一回売るだけでええかなぁ?


 そう考えたら、薬屋って儲かるんやね」


奏は気付いていなかった。


普通の薬屋は採取や調合を含めると、

そんな簡単にポーションを作れるものではない。

だから薬屋ギルドとしても、奏が納品したポーションは

“一週間から二週間分の成果”だと思っていた。


まさか奏が **採取から調合まで含めて約2時間** で作ったとは、

誰も想像していなかった。


そしてその頃――薬屋ギルドでは受付が興奮していた。


「素晴らしい品が入ったわ。

 これはぜひ宣伝するべきね!


 通常のポーション5本購入につき、

 グレードAのポーションが1本購入できると!」


このポーションが、とんでもない事態を引き起こすことを――

奏も薬屋ギルドも、まだ気づいていなかった。

ここまでお読みいただき、本当にありがとうございます。

「続きが読みたい」と思っていただけましたら、

【評価(★)やブックマーク】していただけると嬉しいです。

次の話を執筆する活力になります。


【過去作・他連載のお知らせ】


▼異世界転移・元おじさんの善行旅(完結済)


『お人好し主任の異世界善行旅 〜神様から授かったチート能力で、 魔界・人界・天界のあらゆる種族と目の前で困っている者すべてを救い尽くします』

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