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7歳で死ぬはずだった俺は、ゲーム知識を持つ師匠に救われて最強になる〜なお、師匠は俺が幼馴染を好きだと勘違いしている  作者: 水話
7歳

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第10話 奏、身分を考える

奏はノエルを送った後、サウスコリナの山の入り口から進み、

奥を散策していた。


「よう考えたら、寝泊まりする必要はないんよね。

 ノエル君と合流できたらええんやから」


日中を過ごせる場所さえあれば、

夜は今まで通りホテルに泊まるでも良い。

そうすれば、奏の不在時にノエルが訪れても、

そこで待ってもらえばいい。


奏はそう考えた。


「ノエル君のLVが上がれば一人で来れる難易度の場所なら、

 他の誰かに見つかることもなくて丁度ええやろ」


茂みの少し奥を更地にして家でも建てよう――

そう考えた奏だが、そこで立ち止まった。


「ばれへんかもしれんけど、無許可で家を建てるんはあかんよね……

 それに、いつまでも住所不定無職なんも微妙やし。

 偽装身分(アンダーカバー)、というか仮想身分でも

 作るべきやろか」


奏はその場で座り込み、頭を抱える。


「でも、目立ちたくないんよね……

 何がええかなぁ……」


冒険者となり、高難易度モンスターを次々と倒して

一躍有名――そんなのは御免だった。


そんな事をして顔や名前が世界中に広まったら、

それこそ今後どんな影響が出るかもわからない。


「せや、ええこと思いついた!」


◇


奏はセントラルコリナの服飾屋で購入した

町娘らしい服装とローブで身を包み、

セントラルコリナの城門にいた。


やっている事は――


《隠形》で門兵の目を盗んで城内に忍び込み、

服飾屋で購入した服に着替えたら、

再び《隠形》で城門の外へ出て、

あたかも初めて来た旅人を装うという、


何とも珍妙な行動だった。


奏は意を決して門兵に話しかける。


「すみません、街に入りたいのですが……」


門兵は慣れた様子で案内を始める。


「ここはセントラルコリナです。

 王都に入るには、住民なら身分証明書を出して、

 住民以外ならここで記帳してから500リルを払ってください」


「はい……わかりました。

 あの……!

 この街に住むにはどうすれば良いでしょうか?

 私……村を出てきて……」


「それであれば、城に入った後に労働者ギルドに向かってください。

 詳しい説明はそこで受けられます」


「わかりました。ありがとうございます」


奏は500リルを支払い、記帳を済ませた後、

軽く会釈して城門に入った。


「あ〜……緊張した……怖い人やなくてよかったわ」


ステータスだけで見れば奏より怖い人は

この世界にはいないが、そういうものでもないのだろう。


「次は、労働者ギルドやね」


大通りにある案内板の通りにその場所へ向かい、

受付らしき女性に話しかける。


「あの……この街に住みたいって言ったら、

 門兵の方にここに行けって言われたんですけど……」


受付の女性が事務的に応対を始める。


「わかりました。

 ようこそ、セントラルコリナへ。

 それではまず、こちらに記帳をお願いします。

 およそでもいいので年齢も記載してください」


奏は少しだけ迷った後で、前世の名と年齢を記入した。


(偽名も考えたけど、後々ややこしくなりそうやし……まぁ、大丈夫やろ)


「はい、ありがとうございます。

 それではこちらがカナデさんの身分証明書となります。

 再発行には1000リル必要となりますので、紛失にご注意ください」


「それでは今から、カナデさんがこの街に住むための流れを説明いたします。


 今登録したカナデさんの身元情報は、

 労働者ギルドが保証する形になります。

 ここまではよろしいですか?」


奏は無言で頷く。


「これからカナデさんに特技などをお伺いします。

 その内容によって各ギルドに出向いていただきますので、

 仕事を斡旋してもらってください。


 戦闘が得意なら冒険者ギルド、

 手先が器用なら建築・不動産ギルド、

 商売が得意なら商人ギルド、

 薬草の採取や加工ができるなら薬屋ギルド、

 錬成・錬金ができるなら錬金術師ギルド。


 特技がなければ、こちらで酒場や掃除など

 専門性を必要としない仕事を斡旋していますが、

 早い者勝ちとなります」


「わかりました。他に何かあるでしょうか?」


受付が続きを説明する。


「労働者ギルドに登録してから一か月の間は、

 そちらの扉の先にある大広間を宿として無料で使っていただいて構いません。」

 

「一か月も泊まれるのですか?」

 

「ただし雑魚寝になりますし、

 所持品の盗難や諍いなどの問題が発生しても、

 労働者ギルドは一切関与しませんし責任を負いません。

 全て自己責任となります。」

 

「なるほど、最低限の雨露は凌げるということですね。」


「そうですね、当面の費用があるのなら宿泊をお勧めします。

 必要なら労働者ギルドから安く泊まれる宿もご紹介できます」


「あの……宿ではなく住居などを借りたい場合は?」


受付が少し冷めた目になった気がした。

この段階でそんな先の話を考えてどうする、という感じだろうか。


「カナデさんが購入、または賃貸する物件の一部を

 保証金として労働者ギルドに収めていただきます。


 その後、建築・不動産ギルドに所属している者から

 物件を紹介していただき、契約してもらいます。


 なお、居住用ではなく個人商店で店舗を開くなどの場合、

 それぞれのギルドの仲介があればお安くなる場合があります」


奏は頭の中で整理する。


(つまり、一般的には王都に来たら一か月以内に

 安定した収入と最低限の宿に泊まれる費用を捻出できるようにならんと、

 ほぼ詰みになるんや……結構きついんやな)

 

受付が奏に問いかける。


「それでカナデさんは、何か特技などございますか?」


「あっ……はい、私は……」


(多分、こうするのが一番都合は良いはず……やと思う、自信は無いねんけど……)


そう言って奏が告げたのは、薬草の採取や調合、錬成と錬金

つまり、薬屋と錬金術師だった。

ここまでお読みいただき、本当にありがとうございます。

「続きが読みたい」と思っていただけましたら、

【評価(★)やブックマーク】していただけると嬉しいです。

次の話を執筆する活力になります。


【過去作・他連載のお知らせ】


▼異世界転移・元おじさんの善行旅(完結済)


『お人好し主任の異世界善行旅 〜神様から授かったチート能力で、 魔界・人界・天界のあらゆる種族と目の前で困っている者すべてを救い尽くします』

https://ncode.syosetu.com/n5811mi/


▼異世界転生・内政群像劇(完結済)


『中華風異世界で目覚めたら、自作一族の少年だった』

https://ncode.syosetu.com/n9512ma/


▼TS・勘違い・無双コメディ(完結済)


『[TS]人類が中世レベルまで衰退した未来。伝説の殺戮ロボに転生した俺は、最強のハッキング能力とエルフメイドの体で、理想の美少年を合法的に(?)育成します。』

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