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ある召喚士の生存圏  作者: 紀嶋 雁有珠
9/18

9   依頼 1


  こうして傭兵団登録は終わったので、ボードを見てみると、ゴブリンのコロニー殲滅というニコン村からの依頼書があった。集落の規模は約50匹でリーダー・

クラスとかが率いていると想定されている。場所はここから南東に馬車で2日ほ

どの森にある。

  

「大尉、これやれそうか、どう思う」

「火力支援の迫撃砲と戦闘工兵がいますので、外を制圧した後爆薬で、ドカンで

終りでしょう」

「派手だが、確実だな。ベアトリス、何か気付いたことはあるか」

「ゴブリンに囚われている人、女性が在る可能性があります」

「そうなると、部隊を内部に突入させる必要があるな。内部への突入部隊には

MP40を全員に渡しておこう。リスクを怖れてばかりいては進まない、受けまし

ょう」


  大尉の判断を確認して、ボードから依頼書を外して、受付に持って行き、受付

をすませた。町の商店に行き、買い物がてらに探りを入れた。


「店主、スクレー辺境伯領の領都マルモから、よく行商は来るのか」

「領都の連中、獣人が嫌いなようで、めったに来ませんな」

「最近、マルモからの商人たちが町に来たはずだが」

「いえ、知りませんよ」


やはり、推理した通りのようで、レオナールたちは本物の商人ではないだろう。

ここらもキナ臭くなりそうだ。まあ、そのころはここら辺には居ないのでいいか。

気になったことが解決したので町を出て部隊と合流した。


「少佐、これが最初の任務になります」

  私の渡した依頼書を見て考えていた。


「陽動作戦で行きましょう。第二小隊1個分隊でゴブリンを222、251、迫撃砲の

キルゾーンに誘い出し殲滅します。その間に第一小隊と戦闘工兵でコロニーの

内部に突入して囚われ人の確認救助、ゴブリン殲滅を実施します。可能ならば

支援に222を投入します」

「では、その線でいこう。明日の朝出発だ」


  馬車で2日、我々なら3~4時間、野営地を畳んで出発しても午前中に依頼

先のニコン村に到着した。この地域では特に見知らぬヒューマンは警戒せれてい

るようだから、またベアトリスにも同行してもらった。


「ゴブリン退治の依頼を受けた傭兵団ヴリッツです。村長をお願いします」


村の入り口を警備していたと思われる村人に声をかけると片方が走っていき、

しばらくすると狐の獣老人がやってきた。狐、騙されないようにしないと、などと

思っていると。


「わしが、この村の村長じゃ、依頼を受けてもらった傭兵団だそうだが」

「私が傭兵団ヴリッツ団長のルーファーです、よろしく。さっそくですが状況を

説明願います」

「一月ほど前から村の回りにゴブリンが出没しはじめたのじゃ。そして、猟師が

向こうの森の中 にコロニーを見つけてしもうた。少しくらいのゴブリンなら

村の自警団でもなんとかできるじゃろうが、もうわしらの手にはおえん、じゃ

からギルドに依頼をだした」

「コロニーを発見した猟師さんに道案内をお願いできませんか」

「いいじゃろう、イサクかまわんな」

「わかった。森をゴブリンに彷徨されては仕事にならん」


  イサクは猟師の仕事ができないので村の入り口の警備をバイトでしていたよう

だ。少し離れた所に待機していた部隊のOtMに驚き、出発すれば、馬が無くても

動く車に驚き、誰も武器を持っていない事に首を傾げていた。野郎のこの姿は

カワイクない。同行したベアトリスが何か話すと少しは落ち着いたようだ。毎回

驚かれるのもめんどくさいがしかたない、オーバーテクノロジーは隠し様もない

な。


  ゴブリンの哨戒圏外で停止して、イサクの案内で偵察に向おうとしが、少佐と

大尉に止められた。ま能力低いからしかたないか、いつも率先して前線に出て

行くカーク艦長を真似ようとしたが、現実は甘くないか。イサク、大尉、護衛の

1個分隊の出発を見送った。俺たちはキルゾーンにする場所をさがし、森の

北東側に使えそうな地形を発見した。

  

  戻ってきた大尉から報告をうけた。


「ゴブリンのコロニーを発見しました。特に厳重な警戒はしていません。222なら

進入経路は限定されますが使用可能です。私が一個分隊を 指揮して陽動を

かけますが、どこまで誘導しますか」

「まずそこまで移動しよう」


  車列は森の北東側の予定地点まで移動した。


「大尉は第一小隊第一分隊を指揮してここまで誘導をたのみます。少佐は第二

小隊・戦闘工兵小隊と支援の軽装甲車1台でコロニーを潰してほしい。私は

ここで残りの部隊と共にゴブリンを待ち受けます。13:30作戦開始。少佐には

ゴブリンの吊り出しを確認しだい指示を出します」


  13:30作戦は開始された。


「ムネシゲさん、うまくいきますか?」

「エルザ、あの二人なら何度も修羅場をくぐり抜けているからうまくやってくれ

るさ。心配いらない」


1時間ほどすると森がざわめき、時折パーンと射撃音も響いた。


「もうじき来るぞ、射撃準備!」


  森の中からOtMを先頭に走り出してきた。OtMは思ったより早く走れるのだ

な、などと思っていると大尉が殿で現れ、その後ろを40匹ほどのゴブリンが

棍棒を振り上げて走ってきた。


「撃ち方用意、撃て!」


  Kar98k、MG34の十字砲火を浴びて、バタバタと血を噴いて倒れる仲間を見て

後ろの方のゴブリンは、回れ右して森に向って走りだした。


「迫撃砲射撃開始」


ポーンク、ポーンクと間延びした射撃音を残して、目測照準400に設定された

迫撃砲弾はうまいこと数発がゴブリンと森の間に落ち魔物をなぎ倒した。背後

からの射撃に加え迫撃砲の効果によって、動いているゴブリンは見当たらなか

った。


「射撃中止」

「ルーファーさん、ゴブリンは右耳が討伐の証拠品になりますので、切り取ってく

ださい。あれだけの数のゴブリンを、短時間で討伐できるなんて、怖い気がしま

す」

「イレーネ、魔物討伐の証拠品は全部右耳かな」


イレーネを落ち着かせるため、頭を撫でながら言葉をかけると、エルザが

ニマニマしながらこちらを見ていた。気になるな。


「いいえ、魔物によって証拠部位は異ななり、主な物は小冊子に記入されていま

す」

「そうか、めんどうだが、後で読んでおくか。大尉、聞いてのとおりだ、処理をお

願いしたい」

「了解しました」


俺は無線の送信器を取った。

「ザーゲ、こちらルーファー、どうぞ」

「了解、こちらザーゲ、どうぞ」

「了解、少佐、40匹ほど来ましたが殲滅しました。作戦を開始してください。

なお、討伐の証拠品はゴブリンの右耳だそうですからお忘れなく。どうぞ」

「了解」


誤字脱字等おしらせくだされば幸いです。

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