11 北へ
有名どころを召喚しましたが、
この話では戦車より歩兵の働き所が多そうです。
ニコン村の村長から依頼達成のサインをもらい、保護した3名の女性を確認
してもらった。1名が村から攫われた女性で残り2名が冒険者であった。アルダン
のギルドへ冒険者の2名は移送することになったので、ベアトリスたちに看護を
頼んだ。村から離れた所で野営の準備を完了した後でエルザ、少佐、大尉を俺
の天幕に集めた。
「今後の方針を決めるためにみんなに集まってもらった。また、今日のゴブリン
討伐でレベルが上がったので、召喚が可能となった。まず、私の話を聞いてほ
しい」
3人が頷いた。
「大蟻を避けて南に来たのは、こちらに拠点を設定して戦力を強化しようと考えた
からだが、そうもいかなくなりそうだ。近々この地域は侵略されるだろう」
「え、なぜですか」
エルザが驚いて聞いてきた。
「昨日、助けたレオナールがスパイだからだよ。やつはたぶん隣の辺境伯の手の
者で、侵攻のための下調べを行っていたのだろう。少佐はどう思う」
「まあ、そんな所でしょう」
「しかし、辺境伯のスパイが遠征してきた盗賊にわざわざ襲われるのもおかしな
事だが」
「辺境伯の家臣の中に侵攻に反対している者の企みかもしれません」
大尉の意見にさもありなん、と思ったが、どちらにしてもそちらのイザコザに
巻き込まれたくなかった。
「だから、レッベッカたちの村があるという北の方に移動して拠点を築き、そし
て、獣人、亜人、ヒューマンが差別なく暮らせる国を作りたい」
「我々の理想郷を築きましょう」
「レーベンスラオムの建設ですか。前世の総統みたいにならないで下さいよ」
「少佐、ムネシゲ様は可愛い獣人がお好きなようですから心配いりませんわ」
エルザが不意に爆弾を放り込んできた。とたん少佐、大尉ともにツボに嵌った
のか腹を抱えて笑いだしたので、俺の面目は丸つぶれになった。
「オホン、ところでエルザ、大蟻を彼女たちは知らないと言っていたが、 何か
知っているか」
「外来種でしょう。他の大陸なのか、異世界からかわかりませんが」
「結局わからないってことか、しかし、今回の戦力強化をもって大蟻のテリトリー
を突破して北へ行かなければならない。何が必要だと思うか意見がほしい」
「あの大蟻のテリトリーを突破するには、機動力と火力です。装甲の無いオペル
を守りながら進むわけですから。となるとやはり、戦車ですね」
「何がお勧めでしょうか」
「1940年までに生産された物ですと、Ⅳ号E型ですね。最低でも2両は必要と
思られます」
「わかったⅣ号E型を3両召喚しよう。今はあまり隊列を大きくしたくはないので、
残りは保留しようと思います。エルザ、戦車戦での騎士十字章受賞者を
リストアップして・・・・・、いや、ヴィットマン! ミヒャエル・
ヴィットマンSS大尉を呼び出してくれ」
「ムネシゲ様、ご指名ですか」
「昔からの戦車模型少年には憧れの的ですよ」
「オタクですか・・・」
「「クックックックク・・・・・」」
またエルザにやられたか、少佐と大尉に笑われてしまった。しかし気を取り直して召喚を実施した。今回の召喚許容量144t 、前回残28t 合計172t。
Ⅳ号E型戦車x3-63t 1個整備分隊-1t クルー20体-2t
オペルブリッツx6-18t 燃料7t 弾薬5t 装備/機材他3t 残り73t。
召集:ミヒャエル・ヴィットマンSS大尉。世界最高の戦車エース、と言われるが、俺自身は戦争を生き延びたオットー・カリウス中尉の方が上かもしれないと思う。
「ヴィットマンSS大尉、今は4号E型が3両だけだが指揮を頼みたい。」
「わかりました。ルーファーに忠誠を誓います」
「一度アルダンに寄って依頼達成の報告をした後、北に向い彼女たちを送り届け
る。少佐、3人で大蟻のテリトリー突破のための隊列を検討してください。何 か質問はありますか」
「「「いえ、ありません」」」
「では、解散」
翌朝、Sdkfz222・Ⅳ号E型・Sdkfz251/3・オペル群・Sdkfz222、両側にⅣ号E型・Sdkfz251・Sdkfz251の隊列で出発した。アルダンのギルドで報酬を受け取り、2名の女子冒険者を保護してもらった。
なお第一小隊はSdkfz251が4両あるので歩兵小隊から装甲擲弾兵小隊へ
と編成を変更した。まあ中身はそんなに変わらないけどね。他の小隊もトラック
移動になっているから自動車化小隊だけど、歩兵小隊のままでいいや。
現状必要な物は召喚で賄えるので、報酬の金額はたいしたことないのは承知
の上で受けたがレベルが上がって良かったと思う。今回も絡まれる事無くギルド
を後にして、街中を歩くと先日より獣人の住人たちが落ち着かない様子であり、
辺境伯による侵攻の予想は当っていたようだ。俺は確信を得て部隊と合流する
と、すでに突破用の隊列に組み替えられていた。
「少佐、ご苦労です。コースはどう取りますか」
「先日来たコースをたどって最初の拠点まで戻ります。そこからなるべく東寄りの
コースで北上 し、ベアトリスたちから確認したポントから西に向って村に行 きます」
「わかりました。出発しましょう」
「出発せよ」
追加召喚兵力
Ⅳ号E型戦車x3
オペル3tトラックx6
整備1個分隊
追加 1月30日 18時30分
次回の投稿は2月2日の予定です




