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店襲(episode314)

パチンコ屋の方のリュウジは「流司」という設定はありますが、チョイキャラのつもりでしたので詳しいことは全然決めてません(笑)

その後に龍二さんを設定したのは単なるポカです。すいません。一応リュウジとリュージで表記は分けましたが。

 なんかいつの間にか四季咲のバックアップまで取り付けてしまった。あのジジイ、割といいとこあるんだね。いや、もしかして私と本家がぶつかったら私が勝つとでも思ってんのかな? 相手は八洲八家やぞ?


 事の次第を源三パバに報告。とても喜んでくれた。ぶっちゃけ交渉には自分も行く、とか言ってたんだけど……ま、まあ、あの秘密は知る人間が少ない方が今後のためだよね。


 会社に帰るとアケミさんが未涼みすずさんに仕込まれてた。どうやら、簿記二級とかいうのを持ってるらしく、最高財務責任者(CFO)とかいうのにするらしい。でもそれ、未涼さんが今就いてる役職だよね?


「私は最高執行責任者(COO)になります。じゃないとティアCEOは会社内に居ないので色々権限的に運営が難しくなってたんですから」


 あはは、確かにそうかも! いや、あのですね。ちょくちょく行方をくらましてたというのはやむにやまれぬ事情があってですね。


「過ぎたことはもういいわ。それよりもこれからはちゃんと経営に専念してくれるのよね?」

「あ、うん。その。源三パパの件が終わってからじゃダメ?」

「はぁ。まあオーナーには私たちも恩があるからユグドラシルをあげてバックアップしていくのは別に構わないわよ」


 どうやら未涼さんの許可も出たみたいだ。よし、じゃあ後はまあ見てるだけだよねー、とはならないと思う。どうせこれで終わりじゃないんだよ。あのクソ眼鏡はそういうしつこそうな感じだ。本当にパパと兄弟なのか疑問に思う。


 何が仕掛けて来るだろうからしばらくは元の職場に戻るんだよ! あ、未涼さんと保乃さんは通常業務で……


「ダメですよ。私たちだって何ができるはずですから」

「そうですよ、オーナーに恩返ししないと! あと、凪沙お姉様に擦りつきたい」


 ちょっと保乃さん!? なんか色々漏れてる! というか責任者が一遍に抜けてどうすんのよ。


「練習でアケミさんに回してもらいます。大丈夫です。金銭感覚もしっかりしてるし、困った時は私たちに連絡すればいいんですから」


 金銭感覚がきちんとした人はパチンコなんかやらないと思うんだけど。あー、でもアケミさんの場合は人とふれあいたいからって感じで来てたとこあるなあ。


 ということで三人とも一時的に古巣に戻りました。源三パパは特に仕事も無いんだがね、なんで苦笑いをしてたよ。あ、もちろん給料とかはいただきません。飽くまで偵察、監視なんだから。あ、いや、この場合は護衛?


 しばらくは何もすることがない。一応ドル箱運んだりとかコーヒー売ったりとかしてたけど。あ、おしりは触られたよ! ヨボヨボのジジイなんだけど触る時だけ素早いんだよね。それ以上の事は決してしないからまあ触られても仕方ないかと許してるところもある。老い先短そうだしね。いや、違うな。あの調子だと長生きするかもしれん。まあそれはそれでいいことだ。


 時間も夕方を過ぎると人が多くなる。例に漏れずウチの店は仕事帰りのお客さんが軽く打つ程度で寄ることも多い。割とレトロな機種があって懐かしさで打つんだと。


 そんな中で明らかに場違いなチンピラが来た。そういや昔はリュウジとかいうアホとかヒロシとかいうバカやらがいたなあ。龍二さんと同じ名前なのはややこしいなって思ったよ。


 さあ、そういうのは置いといてこのチンピラ共が普通にパチンコ打つだけなら単なる客で終わるんだけど。そしてそういう客は決して珍しくない。


「おい、全然出ねえぞ! 遠隔でもしてんじゃねえのか!」


 大声で騒ぎ出した。というか遠隔とは遠隔操作で台の当たりが出る確率を操作するみたいなものだ。うちのはリース品だからそういう細工はしてない。いや、買い切りのもあるけど、その辺は設定六とかいう激甘設定にしてるらしい。やっぱ当たった方が嬉しいもんね。


 その代わり出玉の量は殆ど出ない。遊ぶ人もそれを納得ずくでやってる。まあ利益よりも演出を楽しみたい人向けだ。アケミさんとかは時々打ってたりしてた。あと、年寄りが多いね。


「お客様、どうしましたぁ?」


 三馬鹿の一人……多分鹿島がイラッとする声で話しかける。いや、逆効果じゃね?


「はあ? 出ねえんだよ! 出せよ!」

「お客様ぁ、パチンコはそれを楽しむゲームであります。だから文句はやめてください、ジェントルメン」

「やかましい! さっきからムカつく喋り方しやがって! 許さねえぞ!」


 そう言いながら男は鹿島(多分)の顔面を殴り飛ばした。鹿島は吹っ飛んで両替機に頭をぶつけた。大丈夫かいな。


「お客様、困りますよ。暴れないでください」


 今度出てきたのは三馬鹿じゃなくてマコト君だ。いや、歳上なんだけども。あの童顔で。


「うるせぇ! テメェもぶっ飛ばされたいのか? 店長を呼びやがれ!」

「わ、私が店長を任されています」

「お前みたいなガキがか? 話になんねえな。大人を連れてこい、大人を!」


 いや、その人一番大人なんですよ。まあすぐ泣きそうになるんですけど。ってなんで店長になってんだろうね。まあオーナーと店長は違うんだけど、前はもっとこうオッサンみたいなのが店長だったよね?


「連れて来ねえならこうしてやる!」


 そう言いながら何故か持ってるバットを取り出して台を殴り始めた。ああ、バットはダメだ、バットは。飛び道具じゃないから〈流水防御リフレクト〉が意味ない!


「ちょっと、やめてください!」


 そして飛び出してきたのは凪沙。身体を張ってバットを止めようとする。いやいやそれ、凪沙が大怪我しちゃうやつだからね。仕方ない、一瞬だけ。


「風よ、彼の者の身を護りたまえ。木門〈風精殼ウインドシェル〉」


 弱い攻撃を一瞬弾くだけの風の甲殻を展開。ピンポイントで防げるし、発動も早い。オマケに体勢が崩せる。バットは風の甲殻に当たってチンピラはバランスを崩した。


「えい!」


 そこに凪沙がすかさず体当たり……いや背中から当たってるからこうってやつだな。いつの間にあんな技を。

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