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神話の……!?

狂乱の力を克服する修行を始めて半年、


俺はようやくマスターすることが出来た。


半年って言っても現実じゃ二日しかたってない。おかげで時差ボケがやばいんだよ。帰った時のね。



「師匠。お世話になりました。」



師匠「もう教えてやれる事は何も無い。それでも(しろ)の奴に勝つにはまだまだ足りないだろう。後はお前自身が見出だすしかないんだよ。」




俺「イチゴもありがとな。またいつか会おう!」



ともみ「だからイチゴじゃ無いってば‼まぁそんな事はどうでもいいわ!私もあんたに着いてくから」



俺「はぁ?師匠。」俺は師匠に助けを求める。正直イチゴの事は嫌いじゃないけど俺の旅に来られたら迷惑だ。庇いながら戦わないと行けないし。



師匠「連れてってくれ。」



俺「えぇ"~!?」予想外だ。師匠なら絶対許可しないと思ってたのに。



師匠「それにお前は治癒術を使えない。旅をするのに回復役は必ず必要だ。それにともみの治癒力は本来、王家に伝わる秘術だ。お前の力になってくれると思ってる。ともみも年頃だし、色々経験したいだろ。ともみを頼むぞ。」




俺「でも師匠…もし俺が守れなかったら…」




師匠「ガハハ!その時はその時さ!そしたら俺も後を追いかける。もちろんお前を殺してからな!」




ともみ「そういう事だから!よろしくね」



俺は溜め息混じりで少し笑いながらよろしく!と言った。




実はこの半年の間に南のジブラルとか言う国のアースが破壊されたらしい。

師匠は1つなら大丈夫と言っていたが危機な事に間違いない。


そして今から半年後にアースを一ヶ所に集める九王祭(きゅうおうさい)が開かれるらしい。

開催国はジャーパンだ。なんでそんな馬鹿な事するのかと思ったら全てのアースを10年に1度、共鳴しなければバランスがずれるとかどうとか言っていた。もちろん死魔(デス・タクト)はそこを確実に狙ってくるだろう。



だがこっちにも都合のいい話がある。壊されたアースは共鳴すれば再生されるらしい。ただし一回の共鳴で再生出来る数は4個。つまり5個は守りきらないと行けない。幸い奴等はアースが何処の国にあるか全てを把握出来てない。


なんとしてでも九王祭までに守りきらなければ。




俺「師匠そろそろ出発します。」



師匠「ああ。分かった。有力なアースの場所は西へ向かった龍国(りゅうごく)って所だ。お前じゃ一日あれば着くだろう。」



俺「ええ。わかりました。では…」




師匠「待て…ともみ…これを持っていけ」

そう言ってともみに首飾りを渡した。



ともみ「だってこれは!!ママのやつでしょ?」



師匠「いや、いいんだ。母さんはいつかお前に渡したいと話してたからな。これがお前を守ってくれる。気を付けていけよ。」


師匠は少し涙ぐんでいる。



ともみ「パパ…グス、私…頑張るわ!」



師匠は頷いてる。



俺「それでは行きましょう。」



ともみ「ええ。じゃあまたね~。パパ~」

と手を振ってる。




俺は砂鉄でデカイ烏を作る。それにともみと俺は乗り、飛んでいく。




師匠がボソッと頑張ってこいよ。と言ったのは聞こえないフリをして飛び立った。




暫く飛んでいると前に座らせたともみが泣いているのも分かったがそこも敢えてスルーした。





……………




ともみ「ねぇ(じん)………神はさぁ。死魔(デス・タクト)を倒した後はどうするの?」




俺「……………さぁな。後の事は考えてない」




ともみ「そっか。っあ!なんか見えてきたわよ?」





なるほどね。ここは現世で言う中国だな。

俺は端の方へ降りた。




ともみ「ねぇ!もっと真ん中当たりに降りたらいいじゃない!」




俺「入国はちゃんとした方がいい。今後のためにな。」



ともみはふーん。と言ってる。




暫く森を歩くと小さな村?集落に出た。




ともみ「何だかもの静かねぇ。ッ!?」と話すともみの口を押さえる。



俺「喋るな。殺気を感じる。」



ともみはうんうんと頷いてる。




俺「…………………」



下手にこいつらと戦って国から狙われるのも面倒だ。



俺「このままやり過ごす俺の前を歩け」



ともみ「私が前なの?」


俺は良いから行け!と煽る。守るやつが前にいた方が遥かに守り易いからだ。



今だに殺気はビンビンだが何かしてくる気配もない。

俺達はそのまま集落を抜けた。



そこから少し歩くと門が見えた。

俺はエクセリア家の紋章を見せ、なんだかボソボソと話ているが難なく入国することが出来た。



ともみ「とりあえず入れたわね。なんなのその紋章。」



俺「ジャーパン王国の女王から貰った物だ。」



ともみ「へー。凄いわね。今日は何処で寝るの?」



俺「もうちょいしたら宿でも探してそこに…………………っあー‼俺、金全部、師匠の家に……………金、ねーぞ。」


肩を落としていると



ともみ「ちゃーんとあんたのお金、持ってきたわよ。少しはパパに残して置いたけど」



俺「よ、良かったぁ~」なんだか一気に腹が減った。




門を抜けるとだいぶ賑やかになってきたな。

例えるなら繁華街だ。あちこちで良い匂いが漂ってくる。



ともみ「わぁー!!美味しそう!!あれも!あれも!あれも美味しそうだわ!」


うるさいやつだ。


俺「食べたい物は食べればいい。」



ともみは本当に?いーの?なんて言って喜んでる。全く。家じゃ大人ぶってる癖にまだまだ子供だな。


そーいえばともみがしてる首飾り。俺がエクセリアから貰った奴に似てるな。

まぁいいや。



ともみ「お待たせ~!」ニコニコしながら

大量に買ってきた食い物を持って戻ってきた。


路上に出てるテーブルに座りそこで食べる事にした。


うん!確かに旨い‼流石は繁華街だ!こっちは何て言うのか知らないが。



食べていると左後ろから気配を感じる。

集落を抜けてから一人がつけて来た事は気付いていた。だが門を潜ってからは消えていたんだがな。



???「っやぁぁー‼」


いきなりそいつが木の棒で襲い掛かって来た。

しかも俺を。ともみじゃなくて俺をだ。


ともみ「きゃあ!!」ともみはびっくりしてる。



声からしてガキだな。根性あるやつだ。

俺はサッと木の棒を弾いて頭を掴む。



???「離せー!離せよ!」



ともみ「まだ子供じゃない。(じん)離してあげて!」



ガキは睨んでくる。顔を見るにまだ12.3だろう。だが顔はだいぶやつれ、体もかなり痩せ細っている。



俺「おいガキ。名前は?」



???「うるせーよ。てめーになんか教えるか‼」



俺「名前を言えば……ここにある食い物好きなだけ食っていい。」



???「本当か!?」口から涎が出てるが直ぐにまた俺を睨み付ける



俺「言わないならお前を門の外に投げ飛ばしてくるだけだ。」と言い、俺はガキを持ったまま振りかぶった。




???「え?え?分かった!分かったよ!

ユーリー。ユーリーってんだよ!俺は」




俺「ユーリーか。それで俺に何の用だ?」



ユーリー「あんたらに着いて行けば中に入れるかと思ったんだ。それで入ったは良いけど金何てないから。」



俺「それで俺を倒して食い物を奪おうとしたわけだ。まぁ、そこは良いとして。お前らの集落は入ってきちゃ行けないのか?」



ユーリー「ああ。俺達は国に裏切られて追い出されたんだ。必ず復習してやる。」



ともみ「酷い……。」



俺「詳しく聞こうか。ここにある食い物は約束通り食って良いぞ。」




そう言うと喉を詰まらせながら勢い良く口に頬張る。



ユーリー「うめぇ。うめぇ。」

次第に泣き始めた。



ともみ「ずっと貧しい生活をしてたのね。(じん)私、許せないわ。」



俺「食い終わるまで待つとしよう。ゆっくり食ったらいい。」



ユーリー「わがっだ!」

と言って水を飲む。



ユーリー「俺達は元々王族なんだ。」



俺「俺達って事はさっきの集落の人達皆か?」



ユーリーは頷く。



ユーリー「今から3年前。俺の親父が王様だった。ある日、親父の弟であるソウリンが何者かを連れてきたんだ。そいつがソウリンに常に付きっきりで俺は怪しい奴だな。っていつも思ってた。それから暫くして近隣国とちょっとした小競り合いで戦争になってな。いつもは戦争の時は必ず待機してるはずのソウリンが珍しく前線へ出ると言い出して、それを親父が承諾した。やっとやる気になってくれたと言ってな。


だが…それが罠だったんだ。小競り合いの原因も全部ソウリンの側近の仕業だったんだ。前線へ向かったソウリンは簡単に突破された。勿論、演技でね。その時の最大のミスはソウリンが前線へ出ると言って親父が気合いを入れて殆どの隊を前線へ回してしまった事。



これもきっと狙い通りだったんだろうな。


それで敵国は簡単に白に乗り込んで来て親父は殺された。

目的は親父だけだったみたいだ。親父が死んだ後にノコノコ帰ってきたソウリンが王になってた。その際、俺達親父の血筋は皆国から出された。」



俺「なるほど……その側近はどんな奴だ?」




ユーリー「名前は分からない。気持ち悪くて話したくも無かったからな。そいつは常に仮面をしていた。不気味な仮面を。」




俺「仮面!?まさか!!他に特徴は?」




ユーリー「何熱くなってんだよ。後はシルクハットを被ってたな。」



間違いない。あいつだ。(しろ)だ。

でもなぜだ?なぜそんな事をする。そんな事をしなくても奴ならアースは簡単に壊せるはずだ。



俺「この国にアースはあるか?」




ユーリー「アース?あるよ!オレンジアースがね」




俺「奴がこの国にいる……」



ともみ「あの野郎には会いたくないわ。」



ユーリー「二人とも知ってんのか?」



静かに頷く。




ユーリー「なぁ兄ちゃん。兄ちゃんてどんくらい強いの?」



俺「どれくらい強いかは分からないが簡単には殺られん。」



ともみ「(じん)はかなり強いわよ‼」



ユーリー「本当か?1つお願いがあるんだ。兄ちゃん達にもメリットはある。」




俺「なんだ?面倒はごめんだぞ。」




ユーリー「格闘コロシアムに出て欲しい。龍国全土で行う大会だ。しかも今年は龍神眼(りゅうじんのめ)が優勝品に出される。他にも色々な」



俺「その龍神眼が欲しいのか?そもそもなんだそれは」



ユーリー「龍神眼はあんたが貰っていい。龍神眼ってのは龍国に纏わる秘宝でな、龍神の力を宿した眼力を手に入れる事が出来る。俺が欲しいのはもう1つの目玉品……龍笛。これがあれば俺達は復習出来る。」




ともみ「龍笛?何それ?」



ユーリー「俺の親父は龍神一族の正統血統だった。だから代々龍神の血が濃い俺達が王権を握っていたんだ。しかし弟のソウリンは虎魔(こま)の血があったため絶対に龍神の血が濃い俺達がいたら王にはなれなかったんだ。」



俺「つまりこうか?昔、龍神と虎魔が争い龍神が勝った。それから代々龍神が王権を手にして来た。だがなぜソウリンは王だけ殺したのだ?龍神の血が濃いお前達一族を全員殺してしまえば良かった話だろ?」



ユーリー「ソウリンは俺達には優しかったんだ。いつも。きっと情けだよ。だけどそれでも俺は許せない。必ず王権をもう一度手にしてやる。」




ともり「だから龍笛って何なのよ‼」



ユーリー「俺達、龍神は龍笛を吹くことにより龍になれる。逆に虎魔は虎太鼓を叩くと虎になれる。その中で血が濃ければ濃いほど強い龍、虎になれるわけだ。」



俺「龍神の血……一番濃いのは………」





ユーリー「俺だ‼正統血統最後の末裔

ドラゴ・ユーリーだ‼」




俺「分かった。その試合に出よう。いつあるんだ?その試合は。」




ユーリー「明後日だ。エントリーは任せろ!締め切りは過ぎてるが知り合いがいてな、飛び込みで入れて貰うとしよう。今から行けるか?」




俺「よし!乗れ!」


俺は烏を作る。



ともみ「えー!!まだ全部食べてないよぉ~」



俺「いいから乗れ!」



ユーリー「すげー!なんだこれ!」



ともみ「だから(じん)は凄いんだってば!」




ユーリー「っお!そこに降りてくれ!」



言われて通りに降りる。

だいぶ怪しい場所にきた。


ユーリー「いい忘れたけど金はどれだけ持ってる?ここで飛び込み参加するには結構必要なんだ。」



俺「安心しろ。金はたっぷりある。」




ユーリー「よし!良かった!」そういって変な建物の地下に入っていく。



ユーリー「ケン!俺だ!ケン!いるか!」


ケンと言う奴が奥から出てきた



ケン「おぉ~ユーリーじゃねーの!どおした?」



ユーリー「この兄ちゃんをコロシアムに飛び込み参加させて欲しいんだ!出来るよな?金ならある‼頼むよ」




ケン「なるほどねぇ~。わりぃがそいつは出来ねぇ。さっき丁度先客が来ちまってな。商売やってる以上な、まぁどおしても出るってんなら………先客を殺す事だな。本来なら殺しも店でやるがそっちでやってくれるなら金はいらねーよ。参加費もな」




ユーリー「まぢか!?恩に着るぜ!ケン!そいつは何処にいる?」




ケン「お前もよ~く知ってる。悟空(ごくう)だよ。龍神眼がそうとう欲しかったみたいだ」




ともみ「悟空ってまさか神話に出てくる悟空じゃないわよね?」



ユーリー「神話に出てくる悟空だよ。相当強い。でもやるしかねぇ。兄ちゃん行けるか?」




俺「神話の猿か。面白そうだな。行こうか」




俺達は猿天狗山(さるてんぐやま)へ向かった






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