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戦闘動物保護部隊CAPUt!!〜愛しい駆除対象の英雄たち〜  作者: 柴犬乃ぐんて
第2部【異世界転移は、悪夢の始まり】
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98/102

EP25 奪った力、託された力、作られた力 3/5

 遠くで聞こえるサイレン。その警報音は特徴のある音であり、ブルー、グリーン、そしてブリッツも聴いたことのある警報音だ


(これは格納庫から機体が発進する時に鳴る音!?)


 ブルーも聴いた事もある警報音だ。ステーションからスペースシップが出撃する際に聞いている警報音、作業員に退避を促す警報音なのだ


 ブリッツもブルーとグリーンを警戒しながらも、その聞き慣れた音が耳に入る


(地球世界政府軍の共通の警報音…アンホが何か動くのか?)


 腹部のダメージはカラーズ2人を相手に出来ないほどではないが、地上部隊が全滅しているアンホが新たに動こうとしている事、そしてモノケーラの力が既にブルーに奪われている事、そしてカラーズは人間が変身しているという有益な情報、これ以上無理に戦うメリットはない…が


「やられたまま退くのは癪だしな。待ってみるか」


 アンホの動きを知れば、もう一つマルティナに土産話が出来るとブリッツは期待する


 ブルーとグリーンも、ブリッツを警戒しながらも、アンホの動きが気になる


「ブリッツは、まだまだ手を隠している。マンハッタンの時より、あの火球も大きく、個数も多く召喚している…確かに本気だけど、全力では無いと思う」

「ブリッツを一番相手にしているのは、ブルーだ。感想を信じるよ」

「アンホがここに来たら、また被害が出てしまう」

「俺がシールドでアンホを守る。ブルーはブリッツに注力してくれ」

「了解」



 工業系の大学のある区画、ブリッツから見るとカラーズの真後ろの辺りから、真上に雲が伸びる


「ロケット…?」


 ブリッツには、それはロケットの上昇の煙に見え、グリーンもブリッツを警戒しながらも、振り返り上昇する雲を見る


「なんだあれ…ミサイルか!?」


 ミサイルかもしれないと思ったグリーンは、すぐさまオーラシールドを大きく展開


雲はみるみるこちらに向かってくる


 その雲の先に、人型の物体がいる。というか、その人型が煙を出し、雲を引きながらこちらに飛んできているのだ


「デカい!!」


グリーンは驚く

20mほどの人型のロボットが飛んできているのだ


そのロボは3人から50mほどで、背部に背負っていたブースターユニットを外し、降下

離れた場所にゆっくりと着地する

その人型ロボは一見すると戦車と重機を合わせた様な外見をしている。人型とはいうものの戦車の様な体に頭の様に見えるセンサー、腕と手足は


「大型のユニットアームよりサイバー義肢に見える…ん!?」


ブルーはそう言うと、違和感を覚える。サイバー義肢は遠隔では動かせないはずだ


「グリーン、あれ…人が乗っているかもしれない」

「…コックピット式か」

「私の推測が当たっていれば…パイロットがいるはず」


そのロボはブリッツに向けて左手をかざす


 左腕の下に砲のような筒状の物が取り付けられており、どの銃火器とも違い、ブリッツが見たこともない形状をしていた


キラッ


砲の先端が光ると、一直線の光の筋を形成


「レーザーライフルか!!」


 それは大型のレーザーライフルであり、ブリッツが間一髪で避け、避けた先の木々が燃える


 その光は4秒の照射で消え、連発は出来ないようで、ロボは脚部についているキャタピラを回し、3人からさらに離れる


「今の距離がレーザーライフルの射程距離。連発は出来ない、だから距離を空けたって事か」


 ブリッツは冷静に解析しているが、そこに今度はブルーの放った青いオーラを纏った石が弾丸の様に襲ってくる


 ブリッツはまた小さな魔法陣から今度は身長ほどある両手剣《ツヴァイヘンダー》を取り出すと、切り払いながら、刀身で受ける


「俺の隙を突くのは、骨が折れるぞ」


ブリッツは、両手剣《ツヴァイヘンダー》を構えるが


「今日は目的を失ったし、これ以上はメリットがないんでな。また遊んであげるよ、お嬢ちゃん。モノケーラの力はいずれ俺がもらう、それまでモノケーラの力を大切にしておいてくれよ」


転移の魔法陣が形成され、ブリッツは転送されて消える


「さて、こっちはどうするか」


グリーンは、ロボを警戒している


 モノケーラの力はブルーが継承した。ブリッツは居なくなった。この場にいる理由がなくなったが、眼前のロボは、自分たちを逃がすだろうか?


「20mのロボット兵器というだけで、ロマン溢れる機体だが、レーザーまで持っているとはな」


グリーンは、ロボを見つめる


「あいつの動力源はなんだ?あの巨体を動かし、レーザー兵器も持っている…どうやって動いている」


レーザー兵器は莫大な消費電力を使う


 一般兵が使う最新鋭のレーザーライフルも、前にライオネルが形容した様に火縄銃の様な使い方となる、使用すれば磁場が歪む為、通信機器も使用不可になり、マガジンの様なバッテリーの交換が必要となる

 それよりも射程距離は短い様だが、明らかに太いレーザー範囲、マガジンバッテリーの交換無しで使用している、チャージ式だ

機体のジェネレーターが生み出す電力が小さければ、チャージ時間がかかるという事だが


ロボがグリーンたちを警戒している


「グリーン、どうする?こちらを警戒しているけど、攻撃はして来ない、カラーズは味方だと思われていればいいけど、あのレーザー、あの速さは私は避けれないよ」

「アンホの新兵器を間近で体験できる良い機会だが、ここは引くべきだろうな」

「わかった、一応牽制する、その間に散開でいい?」

「OKだ」


 バンっとブルーが地面を蹴ると割れた大地から岩が飛び出し、ブルーはそれを蹴り飛ばす


 ロボに向けて一気に飛んでいく岩。100mほど離れているロボはそれを避ける事なく、左手をかざす

すると再びレーザーが発射され、岩を融解してしまう


ロボは攻撃を止め、カラーズを探すが、すでにカラーズはそこには居なかった


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