EP24 王たる器は、君にあるか!?5/5
爆発を背景に、翼を羽ばたかせ、飛んでいるブリッツは、モノケーラとブルー、グリーンを見下ろしている
「ブリッツ、やはり現れたか」
グリーンは、咄嗟にモノケーラを守る体勢を取る
それを見てモノケーラは
『八咫烏の力を持つ小鳥さんがもう一匹、どうなっているのでしょう?』
「こいつは私たちの仲間じゃない。霊獣を集めて、人類を滅ぼそうとしている、敵だ」
ブルーの説明にモノケーラはさほど驚きもせず
『…アムカという異世界人の力を感じます。確かに君たち、八咫烏の力を持つ人間とは違う』
「えっ?」
ブルーとグリーンは衝撃を覚える。ブリッツも自分たちと同じく《《人間》》が変身していると思っていたが、モノケーラはブリッツを、人間では無いと言った
それを聞いてブリッツは
「…ブルーとグリーンは、人間だったのか…そうか」
ブリッツの肩が揺れる
「そうか、人間か。アムカの手の者だと思っていたが、そうか」
ブリッツは笑っている
「ならばお前達の力、俺に預けろ。悪いようにはしない。アムカを倒し、俺が世界の王になれば、世界は救われるのだからな」
それを聞いて、グリーンが反論する
「人類を滅ぼすと言ってたのは、お前だろ!!」
「あぁ、人類は滅ぼす。だが、俺に有益な人間は生かしておいてやるよ」
「とんだ独裁者だな」
『私はどちらが王でも構わないですよ』
モノケーラがそう言うと、ブリッツは辺りを見渡し、ブルーとグリーンを見る
「レッドはいないのか?」
グリーンはブリッツのその言葉を逃さない
「神音の中のアムカの封印を解く鍵はレッドって事か」
三箇所同時襲撃時、ロンドンでヴァルバリキアと戦ったグリーン
その際にヴァルバリキアから神音の中にアムカが封印されている事を聞いていた、だが本当に封印されているかは分からない、そしてオルトロ戦の時、レッドとヴァルバリキアの会話から、ヴァルバリキアが《《レッドがオルトロをオオカミとモンスターに分離させた》》と言っていた事を聞いている
アムカの封印を解くのは、レッド
グリーンはそう考えた
グリーンの発言に、ブリッツは固まる。グリーンはさらに続ける
「お前は、アムカか、自分か、選べと言っていたが、レッドに神音の中のアムカを復活させ、そしてそれの排除、もしくは吸収する事がお前の目的だな」
これはハッタリだ
ヴァルバリキアは「アムカが復活する」と言ってた。だが「レッドの力が必要」とは言ってはいない
ブリッツが今、「レッドはいないのか」と尋ねたという事実だけだ
ブリッツから情報を引き出す為のハッタリだ
すると、ブリッツが怒り
「分かったような事を言いやがって!!お前たち人間の命よりも、大切な命を取り戻したいだけだ!!薄汚い、卑しい人間よりも大切な命だ」
怒りを顕にするブリッツを初めて見るグリーンとブルーは、驚くが、最大級の警戒をする
『人間は卑しいと言うのは、同意見ですが…』
モノケーラは、グリーン達の前に立ち、ブリッツとの間に入る
『命を守る為に、他の生命を軽視するのは許しません』
「モノケーラ、レッドと気が合いそうだな」
ブルーが嬉しそうにそう言うが
『今はこの金色の小鳥さんに周りの生き物を殺されたくないだけです。だから共闘と行きましょう』
「良いのか?」
ブルーの問いにモノケーラは優しく
『あなた方の力は先程見させて貰いました。命を守る為に怒り、守る為に身を危険にしても仲間を助けた…王としての器がなくても、今は共闘するには十分です』
「王の器がなくてもって…普通に褒めていいんだぜ」
ブルーとグリーンは自分の色と同じオーラを徐々にまとい、モノケーラは2人の前で吠える
「霊獣を飼うための番犬が、ブルーとグリーンか…なら、本気で相手をしてやるよ」
ブリッツは、翼を大きく羽ばたかせる
「地上部隊、全滅です。部隊長!!」
アンホのU.K.方面の作戦室は、部隊の被害報告、そしてモノケーラとファルベカラーズとブリッツの戦闘をモニタリングし、混乱し畏怖する
「あれを出すぞ」
部隊長が命令を出す
「あれを…良いんですか?」
「今使わないで、いつ使う。霊獣とエグゼとカラーズが一堂に会している今こそ、アレの力を発揮する場面だろ」
「しかし」
「犠牲になった皆の命を無駄にするのか!?」
「…了解しました」




