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戦闘動物保護部隊CAPUt!!〜愛しい駆除対象の英雄たち〜  作者: 柴犬乃ぐんて
第2部【異世界転移は、悪夢の始まり】
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92/102

EP24 王たる器は、君にあるか!?2/5


 白が第2小隊を通信で呼び出そうとしているが、応答は無い


「鵲《カササギ》には誰もいないようです。応答ありません…現場に軽微ですが、通信障害が発生している様です」


それを聞いて驚く雷斗


「通信障害?」

「うん…雨宮さんの主張通りモノケーラが霊獣でも、通信障害って起こるんですか?」


白がマルティナに聞く


「前例が八咫烏とギュウガ事案しかないけど…両方ともモンスターも出現していたから、霊獣だけだと通信障害が起こるかは判断出来ないね」


雨宮は焦る

(…モノケーラが麒麟だって伝える方法…どうすればいいんだ)


そして雷斗はマルティナに耳打ちをする


「(やはりモンスターの気配は無い…人間の手による通信障害の可能性がある)」


それを聞き、表情が一層険しくなるマルティナ


「あの、隊長」


キムがマルティナを呼ぶ


「サイラス統括に霊獣の可能性をお伝えしたところ、カプトは独自に動いて良いそうです…ただ」

「ただ?」

「モノケーラが霊獣キマイラでも霊獣でも討伐すると言っています」

「なんだって!?」

「エグゼやカラーズが出現する可能性が高いとアンホは見て、総力を注ぐそうです」

「…確かにそうだけど」


モニターを見ていた白が声をあげる


「あっ現れました!!ファルベブルーです!!!!」


 アンホから提供されている、現地の状況がわかる情報が映し出されているモニターに“Blue”という文字が表示される。モノケーラの近くだ


雨宮は、その情報を見て祈る

(頼むローズィー、麒麟を攻撃しちゃ駄目だ)


 マルティナは、雷斗に目配せする、すると雷斗は、ゆっくりと作戦室から出ていく



 50mを超える巨体のモノケーラの前に立つブルーは、文字通りネズミ同然の大きさだ

アンホの装甲車や戦車、ミサイル搭載車(TEL)の攻撃は絶えず続いているが、モノケーラに当たる前に爆発している、まるで何かしらのバリアに包まれている様だ。そしてモノケーラはじっとしていて、動かない


「お前…本当にキマイラなのか?」


 攻撃せずに立っているだけのモノケーラにブルーが疑問を言葉にすると、頭に直接声が聞こえる。クロ助のテレパシーに似ている


『キマイラ…異世界人が融合した生き物の事ですね。君が?王たる器を持っている様には見えませんが、あの鳥の力を感じる』


ブルーは咄嗟に戦闘態勢を取る


「あの鳥だと!?」

『王を導く鳥…君にその力の一端を感じます』


 ブルーは安易に答えない。相手はユニコーンの霊獣キマイラという情報は聞いている

 ギュウガとは違い、理性のある霊獣キマイラもいるだろう…エグゼの様に


『警戒はしょうがありませんね。しかし君には王たる器を感じない…と言うより…王を導く鳥の力を持っているのに、非常に小さい力しか感じませんね』

「お前は何者だ。王を導く鳥とは何だ」

『鳥に関しては君の方が知っている…王は…やはりあの異世界人アムカなのでしょうか』

「アムカだと、お前…アムカの手の者なのか」

『勘違いしないで欲しいですね小鳥さん。私は、この世界の王を探しているだけ、それが人間でなくても何の問題も無いのです』

「本気で言っているのか」

『えぇ…自然を破壊し、この大地を破壊し、同族で争い、殺し合う人間の中から王を選ぶよりも、異世界の超生物が王としての器に相応しいのであれば、そうするだけです。人間は私を殺せないと気づいていても、攻撃を止めない…木々が燃えているのにも関わらず』


 モノケーラの張るバリアの様な空間の外では、爆発と炎が絶え間なく続いている

 確かにモノケーラの言う様に、木々が燃え、そこに住んでいたであろう動物たちは逃げ…いや逃げ遅れた鳥や逃げる行為も取っていない虫は焼かれている


『私はこの世界をずっと見てきました、異世界人がこの世界に来るずっと前から』


モノケーラの声は、優しく厳しい


「…あなたは何者だ。霊獣なのか」

『霊獣…この50年、そう呼ぶ人間はもう居ないと思っていました』


モノケーラは、上を向くと


『少し、黙らせましょう』


 モノケーラは蹄《ひづめ》を鳴らす

すると、装甲車や戦車が並んでいる場所の地面が陥没し、車両が飲み込まれる


 もう一度、蹄《ひづめ》を鳴らすと、辺りの小石が意思を持ったように浮かび上がり、弾丸の様に戦闘ヘリを襲う


「やめろ!!」


 ブルーは、モノケーラに突進するがバリアで近づく事も出来ないし、そもそも大きさが違い過ぎる


 モノケーラがさらに蹄《ひづめ》を鳴らす、今度は大地に亀裂が走り、兵達が飲み込まれていく


「あぁ」


その光景を見て、声が漏れるブルー

 目に見えている所だけで起きている現象なのか、現象に伴い限定的な地震も起こっている

避難所は大丈夫なのか、シェルターは機能しているだろうか、アドル達は大丈夫なのだろうか


「やめろ」


ブルーの語気が強くなっていく


「やめろ!!!!!!!」


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