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戦闘動物保護部隊CAPUt!!〜愛しい駆除対象の英雄たち〜  作者: 柴犬乃ぐんて
第2部【異世界転移は、悪夢の始まり】
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EP23 義足の少年と一角獣1/5

グリニッジ標準時、25日、午前5時

クリスマス会の余韻も冷めない中、格納庫で発進準備をしている鵲《カササギ》に、白色と青色のジャケット、スウェットパンツを着た私服のローズィーが搭乗口に乗り込みながら


「本当にいいのかなぁ」


と、動揺している

それを見ている雷斗、白、マルティナ


「今日明日は基本は休みだけど、28日にはエルドキナの報告書を上げなきゃいけないんだぞ」


雷斗がそういうと、ローズィーがしかめっ面になるが、雷斗は続ける


「民間機でイギリスに行って、検査とメンテナンス受けて帰ってくるだけで、3日かかるだろ。間に合わねぇじゃねーか」

「…う…サボれると思ったのに」

「……おい」


ローズィーと雷斗のやり取りを微笑ましく見ているマルティナは、ローズィーを気づかうように


「25日のメンテナンスも前から決まっていたからしょうがないよ。予定通りエルドキナを討伐出来た事だし、気にする事はないよ」

「でも基本休みだったら、鵲《カササギ》まで出してもらって大丈夫なんですか?」

「鵲《カササギ》で行けば今日中に戻れるし、気にしないで行っておいで」


ローズィーはマルティナに丸め込まれ、肩を落とし、鵲《カササギ》の方を見る。すると操縦担当のライオネルだけではなく、カナタも移動準備をして乗り込もうとしている


「運転してくれる副隊長が来てくれるのは、わかるけど、なんでカナタも一緒に来るんだよ。サボり?」

「任務中は小隊行動が基本だろ」

「…任務扱いか」


それを聞いていたライオネルは


「早朝運転するから、深酒せずに過ごしたクリスマスパーティーは初めてだったな、ハハハ」


笑うライオネルにローズィーは頭を下げ


「休日なのに、ありがとうございます」

「鵲〈カササギ〉最後のフライトが何かを倒すとかじゃないって、第2小隊っぽくてイイじゃないか」


カナタが時計を見て


「今から出れば、ブリストル空港に8時頃到着。そこからローズィーの病院には車で30分くらいだから、ドローンバイクでも同じくらいだと思います」

「メンテナンスって診察込みでどのくらいかかるんだ?」


カナタとライオネルが任務の段取りを組んでいくかの様にテキパキと動く、それを見てローズィーは、ため息をつきながら


「診察予約は9時、メンテはかかっても3時間かな、何も問題なければ1時間くらいですね」

「じゃあ昼は向こうで食べて、それから出るから、遅くても16時には戻れますね」


カナタがそういうとライオネルとマルティナが、それを共有し、それぞれスケジュールに書き込む


「ん、待って、2人は私がメンテしてる間、何して過ごすの!?」


急に大人しくなるカナタとライオネル


「まさか、サボり!?」


すると、白が大量の資料とデータディスクを2人に渡す


「オンラインでデータのやり取りは出来ないからね、現地で資料まとめ宜しくね。サボりは許さないよ」


白の圧に圧倒される2人は、黙って資料を受け取る




『整備員は退避。各機発進シークエンスに入る』


キムが館内放送で呼びかけるとスペースシップの格納庫から整備員が捌ける


『気密ロック解除、昇降機ダウン』


 格納庫の床がゆっくりと下がり、宇宙空間へ出る。眼下には地球が広がっている


『2番機、鵲《カササギ》どうぞ』


キムの号令にライオネルが答える


「2番機SUN105 鵲《カササギ》。ギアロック解除する」


ギアロックを解除するライオネル


「カササギ、発進する」


鵲《カササギ》のエンジンが回転し、疑似重力システムが作動、前部に疑似重力を発生させ、機体が前傾姿勢を取る


「さぁーーラストフライトだ」


ライオネルがテンションを上げる様に言うと


「帰りが最後でしょ」


ローズィーがツッコミ


「ステーションからは最後の出港って意味だろ」


カナタはフォローし


「そういう事だ。行くぞ」

「了解」

「了解」


後部ノズルから推進剤を噴射すると、一気に格納庫から飛び出し地球に向けて飛び出す


鵲《カササギ》は地球の青色に吸い込まれていく




見送りをした第1小隊の3人。マルティナは時計を見る


「では隊員室に9時に再集合。各自報告書作成ね」


マルティナは雷斗と白の肩にポンと手を乗せる


「第2小隊が帰ってくるまで《1人》で作業になるけど、頑張ってね」


それを聞いて、白は血の気が引いていく


「そうだ…観測してくれてた副隊長がいないんだ……」

「俺も…カナタと現場の状況の整合性取らないと」


雷斗も同様だ


「私とローズィー君はエルドキナ戦はほぼ何も無かったからね。2人とも宜しく頼むよ」


マルティナは少しだけ意地悪く言いながら、部屋に戻っていくと、白と雷斗は顔を見合わせる


「なぁ、アジア連合の件でヘコむかと思ったけど、なんか隊長、嬉しい事でもあったのか?」

「私たちのプレゼントで、テンション上がったんじゃないの」

「あのマルティナ・フヨウがか?」


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