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戦闘動物保護部隊CAPUt!!〜愛しい駆除対象の英雄たち〜  作者: 柴犬乃ぐんて
第2部【異世界転移は、悪夢の始まり】
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EP21 対エルドキナ!!毒霧の中の死闘4/4

その日は深夜まで、エルドキナの死骸の処置をアンホとカプトで協力して行う事になった


「今回は私なにもやってないなぁ」


ローズィーは、作業をしているアンホの兵を手伝いながらいう


「そんな事もあるさ、私も一緒だよ」

「隊長は作戦前から、色々動いてますから、私とは違いますよ」


目の前のライオネルは、大きな機材を運んで手伝っている


「副隊長みたいに、体格に恵まれているわけでもないですし」


ローズィーは少し脚を気にする素振りを見せる


「ローズィーくん、脚のメンテナンスは25日だよね」

「はい、あっでも明日は参加します」

「明日?」


 ステーションと中国では時差がある中国の方が8時間進んでいる

 今夜は三亜市で過ごし、明日24日は作戦後の処置をし、ステーションに帰るだけの日程だ。こちらを24日20時に戻っても、ステーションはグリニッジ標準時で動いている為、昼の12時に到着する事になり、時差ボケの解消の為に、25日26日は休日となる予定なのだ


なので、24日に公的な行事はなく、帰還するのみだ


「明日、戻ってから何か予定があったかな?」


マルティナの疑問に慌てるローズィー


「あっいえ、公式には何も」


明らかに何かを隠しているローズィー

それを見て、マルティナは


「そう言えば、ライオネル君宛の大きな荷物が、隊員室に届いていたけど、ローズィー君は何か聞いてないかい?」

「いや〜聞いてません…お酒とかじゃないんですか?」

「君もそう思うよね」


 明らかに怪しい、とマルティナは思うが、第2小隊の事はライオネルに任せているし、心配をよそに、また何か変な事を考えているのかもしれないな、と追及はしなかった



 白は暇さえあれば、アンホの隊員に質問責めをされていた

 それほどまでに、1km以上離れたエルドキナと戦っている味方と連携をし、キズつけた部位を正確に射抜いた技術は驚くべき技術なのだ


やっと解放された頃、白はカナタを探した

 するとカナタは雷斗と一緒にいた為、近づき難かったので、少し離れたところで2人を窺う


「白、やっぱり凄いな」


カナタが雷斗にそう話している


「努力の成果だな。それに整備も狙撃銃を今回用にカスタムを頑張ってくれたしな」

「雨宮の件、白が許す材料になるといいけど」

「それについては大丈夫だろ。マルティナ隊長も許してる事だし、フブキ整備長の謝罪もあったしな」

「…最近雷斗、白と何かあったのか…それが理由かと思ってたけど」

「…お前にも聞いたろ?浮ついて大切な任務を反故にしないか心配だっただけさ、白は覚悟を持ってるのか、心配になった…それで…少しな」


 白に2人の声は届いているが、2人は周りの作業音と人の往来で、白には気付いていない


「あのさ…もし、もしだけど白がカプトを辞めて、他の道を選ぶとしたら…雷斗は反対か?」

「どう言う意味だ、そりゃ」

「例えば…結婚とか」


 その言葉に、白は顔を赤らめて反応するが、声を上げる事を必死で我慢する、しかし次の雷斗の言葉で、すぐに悄然する


「そういう事か……白はやめておけ。辛いのはお前だぞ、カナタ」


カナタは口をグッと結ぶ


「言ったろあいつは記憶が無い、記憶が戻ったら、白は変わってしまうかもしれない、今の記憶、人格は失われてしまうかもしれない」


その言葉を聞いて、胸を押さえ込む白

 感情が爆発しそうになり、目から自然に涙がこぼれる


「本当にそうなっちゃうのか?」


カナタは食い下がる


「わからねぇよ…」


雷斗はそう言うが


「繋ぎ止める」


カナタは即答する

その即答に白はさらに大粒の涙を流す


「白が記憶を取り戻した時、俺を忘れてしまわない様に、これからいっぱい思い出を作る!!努力をする」


真剣な目、やる気に満ちた表情

それを見た雷斗は、カナタに自分を重ねる



廃墟になったマンハッタン

荒野の様に周りには何もない


 今よりもまだ少年の雷斗は、怯えている同じく今よりも幼い白の手を握っている


「ここはどこ、なんで君は泣いているの?」


白は泣いている雷斗に質問する

白の手を握っている雷斗は、声を殺しながら、目からあふれる涙を何度も拭う


「バーメア、君を必ず取り戻すから」


そう言われた白は、その言葉を理解出来ず怯えている


そこに、ヴァルバリキアが現れ………



カナタの強い表情、覚悟は自分と同じなのかもしれない


「一番良いのは、今の記憶も、前の記憶も持った状態で、取り戻す事だな」


雷斗は、そういうと、カナタから背を向ける


「俺とお前、どっちの思いが強いかの勝負って事だな」

「どういう意味だよ」


そういうと、ハッとするカナタ


「えっ雷斗も!?えっ??」

「はっ、俺は白には興味ねぇよ」

「えっ、でも、えっ」


少し鼓動が早くなった様に、ドキドキするカナタ


「だが…俺がいない時は、カナタ。白を守ってくれるな?」


そう言って歩き出す


 雷斗がカナタから離れるのを見計らい、白はカナタに近づこうと、物陰から出ようとした時、ヘリが数機近づいてくる音が聞こえ、上空を見る。カナタも雷斗も同様だ


 作業中のライオネルもそれに気づき、マルティナとローズィーも気づく


 数機のヘリは、サーチライトで作業中のアンホ兵やエルドキナの死骸の場所を照らす


『こちらは、アジア連合軍だ。全員その場を動くな。繰り返す、その場を動くな』


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