EP20 カプトとして、人間として1/6
EP1で割愛していた話をしよう
国際連合の【総会の決議】は、国際連合憲章第10条などに基づき、加盟国への「勧告」にとどまり、法的拘束力はない。加盟国が総会決議に従う法的義務もない。法的拘束力はないものの、国際社会の意思の表れとして、加盟国の行動に一定の指針を示したり、慣習法を形成したりする役割を持つ
【総会の決議】とは違い、【安全保障理事会の決議】には、法的拘束力があり、国連憲章第25条に基づき、加盟国は安全保障理事会の決定に従う義務がある
しかし常任理事国(5か国)のいずれか一国でも反対票を投じると、決議は採択されない
だから第三次、第四次世界大戦を止められなかった
そして太平洋大災害が起こった事により、第四次世界大戦は戦闘継続が困難になり終結する
モンスターは神の使いではないかと言う宗教家もいるほどだ
モンスターやキマイラの戦闘と、在来生物を守る動物保護の観点からキマイラを生み出さない取り組み、太平洋大災害の解明、海面上昇と地殻変動による人道支援を優先的に行える組織が必要だとし、地球世界政府が誕生する
その組織の誕生にも利権絡みの大国、つまり常任理事国の意思がある
地球世界政府は、各国家の代表が集まり、国境や宗教や人種を超えて、モンスターから地球を守ろうという政府機関である。加盟国は国際連合よりも少なく、法的拘束力もないが、巨大な権限を2つ持っている
1つはモンスター災害であれば、国境を越え、各国の法を越え、活動出来る権限を持つ軍隊を保有している
その対象はモンスター、キマイラに限られており、地球世界政府発足後すぐに各加盟国の軍の一部が地球世界政府管轄になり、地球世界政府軍となる
地球世界政府発足時から動物保護をする管轄する部署と組織があったのだが、獣医の派遣や野性動物を一時的に受け入れる施設、物資や動物の輸送、一般に向けての情報の発信、義援金の募集など、野生動物に対しての福祉が主な活動だった
しかし野生動物保護活動中にモンスター、キマイラが現れた際、人を守る軍はあっても、動物を守る軍は無い。絶滅危惧種など守らねばならない動物の命が失われ、絶滅してしまうケースもあった
その結果、地球世界政府発足から7年後、各地でモンスターに対抗していた各国の傭兵やレンジャーや警察組織が、地球世界政府直属の部隊に任命され、統率。戦闘動物保護部隊カプトとなる
現在は、政府軍の活動よりも、カプトの運用の比重が大きく実績もあった事、そしてブリッツの登場により、2つの軍隊は改編され、対モンスター及びファルベ組織(Anti-monsters and Farbe organizations)通称AMFOと世界の霊獣及び未確認生物の発見保護、対キマイラ専門部隊の戦闘動物保護部隊(combat animal protection unit)通称CAPUtとなっている
もう1つは物流と交通の権限だ。軍隊を送るにしても、モンスター災害の復興にせよ、物を送る事を制限されては、活動は出来ないし、その物資を運ぶ鉄道、道路、自動車、海運、航空といった各交通分野の整備、安全確保の課題を企業と連携して推し進める組織が必要だった
主にこの2つの権限を持たせる議論が、地球世界政府の発足が、太平洋大災害から5年も掛かった要因と言える
この大きな2つの権限を持つ事は国際連合の安全保障理事会において議決されている。つまり地球世界政府に加盟しているか否かは関係がない国際連合加盟国であれば従わなければならない
もし権限を無視しどこかの軍隊がアンホやカプトを攻撃する事があれば、安全保障理事会が動き、多国籍軍を相手に戦争をする事にもなりかねない
先の地球世界政府軍 茶部によるカプトイプシロン襲撃事件は、茶部の個人的な動機と犯行として処理され、日本や政府軍は関与していないという事になっているのは、そう言う理由があるとも言える
しかし犯行に使われたレーザーライフルは、政府軍もカプトも配備されていない…どこかの軍や企業に渡されたかもしれないという事、どこかの国の陰謀か、そう見せかけた、地球世界政府内の勢力争いなのか
国境を越え、法を越え、物流、交通業界と組み技術開発をし、対モンスターと銘打って新兵器開発と運用実験をする軍隊を持つ組織と見ている人間もおり、地球世界政府の権限掌握を目論んでいる権力者もまた存在していた
そしてその組織が、水や天候やエネルギーなどインフラを牛耳る事が出来るかもしれない技術【マジックポケット】を持つ事は、ライオネルでなくても危機感を持つのは当たり前だとも言える
…地球世界政府の利権を誰が握るか
50年経ち、モンスター災害が収束した今だからこそ、その動きが活発になるのは、仕方がない事なのかもしれない
そしてブリッツ達エグゼの登場により、利権争いで起こる戦争が先延ばしになっている事もまた事実であった




