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戦闘動物保護部隊CAPUt!!〜愛しい駆除対象の英雄たち〜  作者: 柴犬乃ぐんて
第1部【戦闘動物保護部隊CAPUt】
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66/104

EP18 総集編!!ここから読んでも大丈夫!?大報告会!!5/5

自室に戻るカナタ

部屋に入るなり、そのままベッドに倒れ込む


戦闘の疲れや、色んな事を考えて、身体も脳も疲れて、何もやる気がしない


エグゼの本当の目的…カラーズの立ち回り…カプトでの活動をどうするべきか


「はぁ〜〜〜」


長いため息をつく


「八咫烏、どうすれば良いと思う?」


八咫烏の鳥籠を見るが、そこに鳥籠は無い


「あっそうか」


忙しくて失念していたが、ライオネルに預けて………


「あれ?副隊長も出張してたんだよな」


カナタは、すぐにライオネルの部屋を訪ねる


「あっ…雨宮に預けたんだよ。今は…整備室か?」


今は21時を過ぎているが、今日27日は雨宮は確か夜勤で整備室にいるはずだ


モンスターから人命を守る地球世界政府軍と、モンスターやキマイラから動物の生態系を守る戦闘動物保護部隊(combat animal protection unit)通称CAPUt《カプト》は、モンスターやキマイラやエグゼやカラーズから人命と動物を守る、対モンスター及びファルベ組織(Anti-monsters and Farbe organizations)通称AMFO(アンホ)と、禁足地のキマイラの討伐と霊獣保護を優先するように任務の変わったカプトに再編された

 元々カプトはモンスターやキマイラ発生による緊急出動を主にしていたが、任務が変わってからは緊急出動はしていない。それでも整備班は二交代制をとり、3人ほど夜勤シフトをとっている

 それはカプト隊員達の出動先がグリニッジ標準時ではなく、現地時間で行動する為、普段から身体を慣らしておく必要があるし、原則として緊急出動は無いが、あくまでも原則である為、誰かがそれに対処出来る状態を常に維持しているのだ


カナタとライオネルが整備室の扉をノックして入ると、中には雨宮と大岡とアサクラがいる


「あっおかえりなさい。会議もお疲れ様です」


大岡が声をかけると、カナタは日本のお土産を渡す


「日本のお酒とおつまみ、整備員の皆で分けてよ」

「ありがとうございます」


大岡はカナタからお土産を受け取ると、部屋の奥の戸棚の方に行くと


「雨宮悪いな。約束の土産、忘れてしまった、ガハハハ」


と、笑いながら雨宮に謝罪するライオネル、しかし雨宮は大きなリアクションを取らない


「いいんですよ…カナタ、ライオネル副隊長。ローズィーを呼んで、俺の部屋に来て下さい」


雨宮のただならぬ雰囲気に、カナタもライオネルも目を丸くする


「アサクラ、悪い、少し離れるぞ」


雨宮は、カナタ達を待たずに整備室を出ていく


「雨宮さん、同時襲撃後からなんか様子が変なんですよ」


アサクラがそう言うと、戻ってきた大岡も、うんうんと頷き


「あれは怒ってるんですよ」

「また第2小隊、何かしたんじゃないんですか?」

「そう言えば、隊長が言ってましたよ。副隊長が裸で白鷺をうろついてたから、いつもカササギで裸なんじゃないかって、ローズィー君に聞いてみないと…とか」


大岡の冷ややかな視線が、ライオネルに突き刺さる


「いや、あれは、たまたま」


ライオネルは、たじろぎ顔を赤くする


連絡を受けたローズィーは、シャワーを浴びていた事もあり、隊員服ではなく部屋着のまま、雨宮の部屋を訪ねる


「入るぞー」


ローズィーがドアを開けると、カナタとライオネルが正座で座っており、その前にクロ助を頭に乗せた雨宮が仁王立ちしている


「なんなんだよ。この状況」

「来たか、ローズィー。入ったらドアの鍵を閉めてくれ」

「えっ…怖いんだけど」


ローズィーが警戒するが、雨宮は目を閉じ諭すように


「大丈夫だローズィー。襲ったりなんかしない。話している間に、誰かが部屋に入ってきたら《《ローズィー達に都合が悪い》》だろうから、鍵を閉めた方がいいだろ」

「私達の都合?」


と言いながら、鍵を閉めると


『すまないローズィー。雨宮に話した』


そう言うのは、クロ助…つまり八咫烏だ

驚きのあまり目を丸くし、口を開けたまま固まるローズィー


「ローズィー。お前も座れ…足は崩すなよ。正座だ」


強気の雨宮に困惑しながら、カナタの隣に正座するローズィーは、八咫烏を見ながら


「クロ助が、喋ったのか?」


と、クロ助が話すことを知らないふりをしてみるが


「ローズィー、雨宮に八咫烏が全部話したんだ…俺達の事」


カナタは観念した様に俯いたまま話す


「八咫烏『様』な。お前達3人がファルベカラーズだという事は知っている」


仁王立ちの雨宮がそう言うと、頭の上の八咫烏がうなづく


「だからって、なんでそんなに雨宮が偉そうにしてるんだよ」


ローズィーは正座をしながらも、不満を漏らす


「俺は、とりあえず謝れって言ってるんだよ。あのな、八咫烏って言ったら、神様なんだぞ!!日本の!!」


雨宮は憤慨している


「八咫烏の伝説くらい知ってるよ。でもクロ助は自分で神の使いって言ったんだぜ」


カナタが反論するが、雨宮の怒りは治まらない


「八咫烏は太陽の化身、導きの神、お前が言う神の使い、神使はな、日本じゃ時には神そのものなんだよ!!」

「…そんな」


カナタは観念し、ローズィーは、呆れている


「日本って神様多すぎなんだよ。私なんてクロ助はキマイラだと思ってたんだからな」

「八咫烏様に謝れ!!日本に神様が多いだぁ!?神道は八百万の神なんだよ、何にでもどこにでも神様がいるんだよ」

「神の使いの神様ってなんだよ」

「そんな事よりペット扱いして、何より世話をたらい回しにして殆ど放置してただろ!!」

「それについては、ぐぅの音も出ないな。ガハハ」


ライオネルは笑う


「カナタ、ローズィー、いったんクロ助に謝ろう」


ローズィーも渋々承諾し、3人は正座したまま、頭を下げ、土下座する


「八咫烏様、申し訳ありませんでした」


その様子をみて、喜ぶのは雨宮だ。八咫烏は申し訳なさそうに、3人に頭を上げさせる


『雨宮もそれくらいにしてあげてくれ。3人を私たちの戦いに巻き込んだのは、私なのだから』


雨宮の頭から3人の前に降り、今度は八咫烏が雨宮に頭を下げる


「やめてください。神様に頭を下げられちゃ、罰が当たっちまう」

「で、なんでクロ助が八咫烏だって雨宮にバレたんだよ」


ローズィーが質問すると、八咫烏は3人の方に向き直り


『我がアムカの力を感じ、口走ってしまった…それを雨宮に聞かれてしまったんだ。すまない』


3人に頭を下げる八咫烏


「なんだ、クロ助もポンするんだな」


ローズィーは呆れながら言うと、カナタは優しく


「俺たちより、困るのは八咫烏だろ、気にしないで、俺たちは八咫烏について行くさ」

「すまない、ありがとう」


八咫烏は深々と感謝する

すると、雨宮が


「さて、足を崩してくれ…で、3人がファルベカラーズだって言うのは、本当に本当なのか」


雨宮の問いに、雨宮を真剣な目で見つめるカナタ


「俺が、レッドだ」


ライオネルが足を崩し、立ちあがり


「俺がグリーンで」


ローズィーも立ち上がり


「私がブルーだよ」


3人が凛々しく見える雨宮は、興奮を抑えながら、震える声で


「マジかよ。なんてこった…」


今度はカナタの頭の上にちょこんと立つ八咫烏


『異世界から渡って来たモンスター発生以来、我たち霊獣は、モンスターに吸収されまいと、戦い続けていた。だがモンスターとキマイラを束ねるアムカによって、数々の仲間が吸収されては、私たちと戦い、アムカの側に立つ霊獣も出て来た…6年前、そなた達が言う【アムカ事案】もまた我とアムカの戦いから始まっている…私は早々にその場にいた人間に力を奪われ、逃げる事しか出来なかった…そして日本に隠れていたが、ブリッツに見つかりモンスターをけしかけられ…残りの力を3人に託した…というわけだ』


カナタが続く


「だから俺たちは、八咫烏の力を受け継いで、モンスター、キマイラ、エグゼと戦いながら、霊獣を保護しようとしているんだ…だから俺達がカラーズだって事は、秘密にして欲しい」

「その話が本当なら、ブリッツが【アムカ事案】で八咫烏様から力を奪った人間…お前たちと同じ様な存在だって事か?」


雨宮の質問に、ローズィーが答える


「あぁ、その可能性は高い。実は雷斗も【アムカ事案】の時にマンハッタンにいたらしく、ブリッツの様なキマイラを目撃していると言っていた」

「それにヴァルバリキアが言うには、アムカ派とブリッツ派で、モンスター同士も争っているらしい」


ローズィーとカナタの話を聞き


「ブリッツは…人間か」


雨宮は、腕を組み、考える


「色んな事が複雑に絡み合ってそうだな。ヴァルバリキアや神音《カノン》とブリッツが組んで、アムカを倒そうとしている…情報を精査して、戦闘部隊を援護する博士役、必要じゃないか?」


雨宮は、そう言うとウィンクをする


「戦闘部隊が、色々考えてたら、能力が発揮出来ないだろ?」

「雨宮…」

「お前たちは霊獣の保護、エグゼ、キマイラの討伐に集中出来る様に、情報は俺が精査し、過去の事案も含めて捜査もする…整備班としてお前達を援護する事も出来るんだ…クロ助様のお世話も任せろ…協力させてくれないか?」

「いいのか?」

「第2小隊だけに任せてたら、いつか隊長にバレるぞ。特にローズィーとカナタは嘘が下手だからな」

「ありがとう、雨宮」


すると、今まで黙っていたライオネルが口を開く


「雨宮、【アムカ事案】の事、詳細を調べて欲しい…俺は今、隊長に疑念を持たれている…下手に動く事は出来ない状態だ」

「隊長の勘は、鋭すぎますからね」

「それから、隊長からも正式に発表があると思うが、新型のスペースシップの受領に際し、【マジックポケット】という新型のシステムの情報が公開される…このシステムは、モンスターやブリッツが攻撃に使い、俺達が変身する時に現れる魔法陣をプログラミングで再現したシステムらしい、数日後正式にアーガスハイインダストリーから整備班に技術移転の打診がある。雨宮には、この技術の解析を頼みたい」

「さっそく、らしい任務ですね」

「モンスターは異世界からやってきた科学を持った生物…かもしれない。アムカやエグゼ達の事を知るには、重要な技術だと俺は踏んでいる」

「了解しました」


ライオネルが拳を突き出す

その拳に、自分の拳を合わせる雨宮

それを見ていたカナタもローズィーも拳を合わせ、最後に八咫烏が拳の上に立つ


「全ての生物が、無駄に争わず、過ごせる世界の為に」


カナタがそう言うと、皆が頷く


これは未知の生命体の出現したのち、生態系が崩壊してしまった世界で、未知の生命体と戦いながら動物保護をする部隊に所属する青年達が


【神の使い】と出会い


特別な力を経て『変身』し


人類と動物と【神の使い】たちを守る為に


仲間を信じ

仲間を助け

仲間に助けられ


傷つき

笑い

喜び

悲しみ


仲間と戦い

仲間を倒し


夢の世界を目指すまでの物語


第1部【戦闘動物保護部隊カプト】完

この話で第1部、完了です

次回から第2部【異世界転移は不幸の始まり】をお届けします


第2部は、平日 夜8時更新です

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