EP12 レッド覚醒!!放て超必殺技!!!!2/4
『あぁ、なめられたモノだ、なめられたモノだ。武器を使わず手加減して俺の命を奪おうなどと』
オルトロの右の顔、左の顔の前に小さな魔法陣が展開される。右は青、左は緑色をしており、見た事がない模様をしている
青は氷、緑は風が発生し、氷の飛礫が高速でレッドを襲う
避けながら、致命傷を負いそうな飛礫をオーラで弾きながら、距離を取る
「オーラが無くても、刀を使うか??」
玉鋼で作られた刀は確かにオルトロに対して効果のある攻撃が出来る
しかしそれでは《《相手を傷つけるだけ》》だ
「…怒りなんて…」
目の前のオルトロを恨む??なんの因果もない相手を?
人間では倒せない相手、今まで殺せない相手だから放置されていた。今の自分は出来る、駆除出来る様になったら、ただ仕事として駆除する?出来るから殺るのか!?
オルトロは本当に人類に危害を加える相手か!?40年以上、ここに留まっていた。キマイラだから駆除されるのか?
イベリアオオカミを絶滅危惧にした過去の人間の行動と何が違う!?
レッドは再びマルティナの言葉を思い出す
「君は、あの子達を害獣として見てないよね。きっと猟友会の人達も同じなんだ、でも仕事としてやらなければいけない時がある…我々と同じだ」
カプトの隊員としては、そうするべき
相手がキマイラならば駆除を躊躇ってはいけない
「でも俺はファルベレッドだ!!」
その瞬間、無数の小さな光の玉がレッドから溢れ出したかと思うと爆発する様に弾ける!!
八咫烏の導きで、ドローンバイクでレッドを追うライオネル
突如、視界の中の稜線の奥が金色に輝き、青空よりも明るい金色の爆発が起こる
「まさかスーパーオーラか!??デカすぎる」
ライオネルは唖然とする
遠くの森の奥が何か光っている
「何あれ??」
丘の上で辺りを観察していた白も、レッドの発したオーラの爆発に気付く
「ヤバイかも」
と、スペースシップ白鷺に戻り、自分のドローンバイクにまたがると、爆発のあった森とは別の方向にいる雷斗のいる場所に走り出す
そしてもう1人、そのオーラに気づく人影
「…ファルベキングの金色に似ている」
その人影は、レッドの方へ
大きな金色のオーラの爆発が収まるが、レッドの中で、大きな力が発生して今にも溢れようとしている
「…なるほど、わかった。スーパーオーラの発生条件は、命を繋ごうとする意志だ」
そんなレッドの様子を見ているオルトロは、混乱
『貴様、本当に、手加減していたのか??待て、俺はアムカ様に』
慌て混乱しているオルトロは、レッドの漏れ出すスーパーオーラに圧倒されている
レッドは左手で鞘を軽く持ち、右手を柄頭に添え、大太刀にスーパーオーラを溜めるイメージをする
太刀は2尺5寸(約75cm)から2尺6寸(約79cm)が平均的であり、今レッドが持っている様な大太刀(約90cm以上の刀)の居合術、抜刀術は相当な技術を要する
抜刀術は、基本的に鞘を動かす。打刀や太刀の場合、レッドの今の状態から右手を動かさず、左手で鞘を前に出し、それに右手を添えると、今度は腰を落としながら、左足と腰の回転で鞘を引くと抜刀が出来、右手はあくまで抜刀後までは柄に手を添えるだけ、添える様に手首を回転させ、斬り、そのまま左手と身体の動きで鞘を前に出し、刃を迎える様に納める
抜刀時の鞘の向きで、真っ向や袈裟斬りなど斬る角度を変える
レッドの持つ大太刀は刀身が4尺(約120cm)、鞘もその分、長いため、難しい。
だがカナタにはそれが出来、レッドの状態であれば、目にも止まらない速さで抜刀が可能だ
抜刀術の構えをするレッド
途端に荒ぶっていたスーパーオーラの威圧が、静まり、悠悠閑閑としている
オルトロは、そんなレッドを見て、怒りからか苛立ちからか、両方の顔がよだれを垂らしながら吠え、また両方の口の前に魔法陣を展開すると同時に、前足の触手を振る
いや、実際には【そうしよう】としただけだ
一瞬の煌めき
レッドを中心に光が疾走る
カメラのフラッシュの様に、本当に一瞬の光
光の爆発
オルトロの目の前にいたはずのレッドは、背中にいる
大太刀は既に鞘に納まっており、構えを解くレッド
『貴様!!何をした!!』
痛みは無い、むしろ心地良い、しかし身体は動かず、傷は1つ付いていないのだ
ただ太刀筋の様な光の筋が、オルトロの身体に刻まれている
そこからドロドロとした肉塊が染み出し、驚き絶叫するオルトロ
その光の筋は、どんどんオルトロに広がっていく
『力が!!なんだこれは、力が無くなっていく』
完全に光に飲み込まれる
「悪いが、身体を返してもらう」
オーラでモンスターやキマイラを殺した時の爆散して塵になっていくのではない
ドロドロとした肉塊が光の塵になっていくと、何かが残る
そこにはイベリアオオカミが倒れている
オオカミは少し身体を起こそうとするが、その力はなく、事切れる
レッドは振り返り、イベリアオオカミのそばにしゃがみ込み、ゆっくり撫でる
「苦しかっただろ…もうゆっくりお休み」
八咫烏と3人の特訓時、グリーンが使ったオーラ防御は、攻撃に使ってるオーラと同じ物だと八咫烏が教えてくれた。オーラは相手の力を奪う能力があり、攻撃にも防御にも使え、対象の力がオーラよりも弱ければ、消滅するという事だった
レッドのスーパーオーラの特性は、誰よりも巨大な力と瞬発力
レッドは、スーパーオーラを使い、そのオーラの特性で、キマイラの融合の力を奪ったのだ
ウォォォォーーーーーーン
どこからか、遠吠えが聞こえる
「えっ!?」
姿は見えないが、確かにオオカミの遠吠えが聴こえる
この地区でオオカミと言えば、イベリアオオカミしかいないはずだ
「絶滅してなかったんだ」
64地区は、45年もの間、オルトロに占領されていた事で人間の干渉が無かった地区だ
そこで絶滅したはずのオオカミの遠吠えが聴こえる
オルトロの消滅を喜んでいるのか
はたまた仲間の死を受け入れたのか
数頭のオオカミの遠吠えが響く
「人間がいない方が、他の動物の為…なのかもしれないけど、俺たちも絶滅するわけにはいかないんだ」
レッドは、ブリッツを思い出す
「必ず人間が生き残る」
そう誓いながら、スカーフに指をかけ、変身を解除しようとした時
「何をしたんだ。ファルベレッド」
突然、背後から声が聞こえ、振り返るとそこには、見たこともない、人型の生物がいる
感覚が鋭くなっているはずなのに気づかず、完全に間合いに入られていた事に驚愕するレッド




