EP11 軍と軍事産業と新任務1/4
各国政治家や各国軍関係者、地球世界政府関係者ならびに軍、カプト関係者が一堂に介している超高層ビルの高級ホテルのパーティールーム
アンホ、カプトの再編を祝うという名目のパーティーである
パーティールームは豪勢なシャンデリアが優しい光でホールを包み、部屋を囲うようにテーブルが並び、舞台では有名な楽団が音楽を奏で、フロアの中心では、階級章や勲章を幾つも着けた軍服を着た男達と、その妻や連れ合いであろうドレスで着飾った女性がダンスをしている
アンホの幹部が、各国の高官達に挨拶をして回っている
そんな中、胸元まで空いた赤いベルベット生地のマーメイドドレス、ロングスカートにはロングスリット、そこからアスリートの様な無駄な脂肪のない美脚が覗いている女性がパーティルームに入ってくる
その場にいた男も女もその女性に目を奪われ、羨望の眼差しで見る者もいれば、眉をひそめる者もいる
その眼差しを集めているのは、マルティナ・フヨウだ
その隣には、アンホの制服を着たタンもいる
「フヨウ特務大尉、タン中将」
2人を若い軍人が呼ぶ、肩には『少佐』の階級章が付いている
それは元カプトアルファの部隊長であるサイラスという男だ
「フヨウ特務大尉、見違えましたよ。戦乙女も戦場から離れれば女神の様だ」
「いえ私なんか政府軍の面汚しです。こんな格好で皆さんの前に出るなど、お恥ずかしい限りです」
「何をおっしゃいます。さぁモントゴメリー将軍がお待ちです、こちらへ」
2人は、サイラスに連れられ、地球世界政府軍のモンゴメリー将軍の下へ
ホールに隣接しているVIPルーム。その中にモンゴメリー将軍と大手軍事産業のトップが数人いる
マルティナが部屋に入り、続けてタンも入室しようとするがシークレットサービスに止められる
マルティナは、タンに目配せし、タンは部屋の外に待機。扉は閉じられる
「おぉ特尉、まさか君が顔を出すとはな」
「この度は私を特務大尉に任命して頂き、直接皆様方に感謝を申し上げたく参上致しました。どれだけ感謝申し上げても、足りません」
マルティナは深く礼をする
「ははは、そう言うな。私達も貴様を利用させて貰うのだ。プロパガンダのな…【アムカ事案】の戦乙女、その女性がエース部隊として、カプトを名乗るのだ。世の中に希望を与えてくれよ」
「はい。カプトの名を汚さぬよう精進致します」
モンゴメリー将軍の隣に座るハイブランドのスーツを身に纏い、高級時計やブレスレットを着けている男が、マルティナに話しかける
「特務大尉お初にお目にかかります。アーガスハイインダストリーの鷹値と申します。いつもウチのシステムの向上に貢献して頂きありがとうございます」
「こちらこそ、御社の疑似重力システムが無ければ、ステーションの運用もスペースシップの運用、任務も何も出来ません。お世話になっております」
「特務大尉の就任お祝いも兼ねて、最新のスペースシップをカプトに譲渡予定でございますので、何卒可愛がって使って下さい」
「ありがとうございます」
鷹値とマルティナのやり取りが終わるタイミングで、モンゴメリーが
「直接的火力では、各国の軍隊には敵わないからな。機動力ではうちが上に立たねばならぬ。どんなに火力があろうと、《《人同士の戦争》》であれば機動力よ」
モンゴメリーが笑う
「将軍は、お気が早いようで」
鷹値もフフフと、笑う素振りをする
「任務はいつから入る?」
モンゴメリーがマルティナに尋ねる
「明後日、11月3日に行動します」
「うむ。特尉、貴公は我軍の顔だ。今日は存分に、各国の要人達に顔を見せつけてやれ。明後日の任務後に貴様の顔を思い出せる様にな」
「はっ、承知致しました」
一礼し、マルティナは部屋を後にする




