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戦闘動物保護部隊CAPUt!!〜愛しい駆除対象の英雄たち〜  作者: 柴犬乃ぐんて
第1部【戦闘動物保護部隊CAPUt】
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31/102

EP9 特殊性癖!?カナタの秘密3/3

3人が整備室に行くと、整備員の多数がそこにはいない

すると先ほど話題になった大岡ミオが大きなゴミ袋を両手に持って3人の前を通る


「あっ雷斗さ…ん」


大岡は顔を真っ赤にして、ゴミ袋に隠れる様にこちらを見る


「皆はどうした?もう食堂に行ったのかい?」


雷斗の質問に、大岡は逃げたくなるが「あっ、その、あっ」と答えようと必死に葛藤する

その様子をみて、ローズィーが雷斗を後ろから掴んで回れ右を強制し後退させ、大岡に質問する


「今日、忙しいって聞いたんだけど?」

「あっはい、整備員の自室区画の大掃除をしてるんです」

「なんでこんな時期に?」

「政府軍の縮小とカプトの増強のお達しがあって…」

「整備員、変わるのか!?」

「いえ……言いにくいんですけど…」


大岡が言葉に詰まっていると、叫び声が聞こえて、4人は一斉にそちらを見る


「ヤダー助けて、止めて下さいぃぃ、誰かー」


と、ヘルメット姿の瘦せ型の男性整備員アサクラは泣き叫び、タンクトップの大柄の屈強な男、整備班長フブキの足にしがみつき、引きずられている


「それは捨てないで!!止めて下さい!!」


と訴える。よく見ると大柄の男は何か石像を抱きかかえている


それは女神像ではあるが、顔がマルティナそっくりだ。それに気づいた3人は、止めずにスルーする

整備室内のゴミ箱と書かれた小型エアロックに、女神像は押し込まれる


この小型エアロック内にある物は中でバラバラに細かくされ、燃えやすいコンテナに移動し、定時で外に射出され、大気圏突入の熱で焼かれるのだ


「僕の女神を流れ星にしないでー」


しかし一度そのゴミ箱に投入された物は、簡単には取り出せない様になっている為、ヘルメットの整備員は、エアロックの前で泣いている


「増強、増員に合わせて…いつでも部屋を変更出来る様にしろと命令が出されたんですけど…私物の中に、これは容認出来ないという物がバレてしまい…私も…泣く泣く」


と大岡も泣き出す。持っていたゴミ袋から、中の物が一部こぼれ落ちる


それは、雷斗のブロマイド集(盗撮を含む)だった


「はあぁああああぁ」


と、大岡は雷斗本人にそれを見られたという恥ずかしさと、それを捨てなければならないという現実を受け止める事が出来ず、混乱しながら恥ずかしがって、泣いている


すると、雷斗が大岡を抱き寄せ


「写真なんかいいだろ、実物の俺はここにいるんだから」


と優しく声をかける。大岡は子供の様に雷斗の胸で泣いているが、白とローズィーは引いている


「何これ…何見せられてんの」

「私、雷斗が怖い…こいつ素でやってるんだろ…キモ」


ローズィーは辺りを見渡す。カナタの姿は見当たらない


「カナタいないね…って言うか、整備員少なくない?」


白はハッとする


「今日忙しいって、掃除でって事!?」

「カナタ、雨宮の掃除手伝ってるのかな。雨宮の部屋に行こうか」


ローズィーは、雨宮の部屋に行こうと整備室を出ようとするが、白に呼び止められる


「雷斗が…」


と白が言うので、雷斗を見ると、大岡に抱きつかれ、身動きがとれない


「無視しろ。自業自得だ」




雨宮の部屋に行くと、思いのほか部屋は整理されており、雨宮が掃除機をかけている


「ん?どうした」


やけによそよそしく声をかける雨宮


「カナタいない?」


ローズィーが雨宮に尋ねる


「いないいない、来てない」


と慌てる


「雨宮さんがカナタを呼んでたじゃないですか」


白がそう言うと、雨宮は露骨に動揺する


「何か隠してるな」

「隠してない。カナタは部屋にいるはずだ」


明らかな動揺、おかしな動き、ローズィーは雨宮を不信に思う


「まぁいいか」


ローズィーと白が雨宮の部屋を後にすると、雨宮は


「すまん、カナタ…どうか…」


と祈りのポーズをする




2人がカナタの部屋に行くと、扉が閉まっているので、ノックをする


「カナタ、ご飯に行くぞー」


ローズィーが声をかけると、扉が開き、カナタが出てくる


「ごめん、俺…今…ちょっと」


カナタの様子がおかしい

白は、なんとなくカナタの部屋の奥を見る。いつもよりも部屋が散らかっている様な……すると、白の目に見えてはイケナイ物が見える


ビクッとなる白。それにカナタはハッとして、身体で部屋の奥を隠す様にする


「ご飯食べないのか?今日はお前の好きな蕎麦だぞ」


ローズィーがカナタを食事に誘う


「…ちょっと部屋空けられなくてさ」

「クロ助なら大丈夫だろ?隊員室に移動させれば」


ローズィーは、カナタとの会話に夢中だ

白は少しハァハァと過呼吸気味に息をしてる


「ん?白どうした?」


ローズィーがそれに気づき声をかけると、白はローズィーの袖を握り


「お腹減っちゃった。早く食堂行こう」


と引っ張る


「じゃあカナタ。午後から射撃訓練だからなー」

「了解」



カナタの部屋を後にし、食堂へ続く廊下、白は立ち止まる


「どうした?」


ローズィーが白に聞くと、白は少し震えている


「さっきの見た?カナタの部屋の中」

「部屋の中?」


ローズィーは、ライオネルと共にカナタの部屋に行き、八咫烏を含めて話し合う事もあるので、中の様子は知っている。なので漠然としか見ていなかった


「いつもと一緒じゃないか?」


ローズィーがそう言うが、白はまだ少し震えており


「ケモミミの………女の子の漫画があった」

「なにそれ」

「あれ…成人向け雑誌の漫画だよきっと」

「エッチな漫画って事!?カナタはそんなの持ってないよ」

「あったよ。しかもケモミミだよ」

「ケモミミってなんだよ」

「獣の耳だよ」

「なにそれ?」

「だからカナタって、獣の耳つけてるエッチな漫画を読んでる!!」

「えっ!!??」


その時、サイレンと館内放送が流れる


『イプシロン隊に緊急要請、緊急要請。007発令。隊員は装備を整え作戦室に集合せよ。繰り返す』


2人は混乱しながらも隊員室に走り出す




カプトヴァーチャル上会議


各地区のカプトの司令達、そして政府軍の大将が並んでおり、イプシロン隊はタン、マルティナ、ライオネルの3人が出席している


イプシロンの館内放送の音がヴァーチャル会議にも響く


「出動か?」


政府軍の将軍が口を開く


「はい、行ってまいります」


タンがそう言うと、他の地区の司令達が


「イプシロン隊としては、これが最後になるな」

「仕方がない早い方がいい」

「戻って来るまでに、詳細は詰めておく」

「戻ったら彼らに任せればいい、一番遭遇しているのだからな」


などを、口々にしゃべり始める

それを聞きながらタンは立ち上がると、後ろに控えていたマルティナとライオネルも、整列し


「行ってまいります」


と3人は敬礼し、通信を切ると部屋が暗転し、会議室は通常に戻る

ライオネルは敬礼を解きながら


「俺達は厄介払いですか」


腑に落ちないライオネルの肩を叩くタン


「と言うより、押し付けだな」


タンは大きく深呼吸をする

マルティナは、目を閉じ


「まずは007に対処しよう」

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