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戦闘動物保護部隊CAPUt!!〜愛しい駆除対象の英雄たち〜  作者: 柴犬乃ぐんて
第1部【戦闘動物保護部隊CAPUt】
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22/102

EP7 巨大戦!?50mの霊獣キマイラ2/4

ライオネルがグッと胸を張り、胸の前で祈るように両手を組むと、胸の前に小さな緑色の炎の様な煌めくオーラが出る

それを勢いよく手の平が前を向く様に突き出す


「変身!!!」


前方にオーラの魔法陣が現れる

魔法陣がライオネルを包み込む


肩に力が加わり、肩甲骨に意識を集中させる

すると、光の翼が背に生え、翼が3度羽ばたくと、ライオネルの身体を包み、首から下にかけて変身していき、頭が光るとフルフェイスヘルメットの様な鳥を模した形に変型。

翼は最後に光の粒子となって、首にまとわり付き、長いスカーフになる


外からは魔法陣がライオネルを通り過ぎただけだが、ライオネルはファルベグリーンに変身している


ギュウガを見るグリーン

ギュウガは軍の攻撃を受けながら、度々身体を動かす、その一挙手一投足が災害を起こしている


「ふぅぅ」


グリーンは深呼吸をする


脳裏には幼い日、タンがまだ現場のカプト隊員だった頃の記憶が蘇っている


7歳のライオネルは、毎朝いつもの様に家族の為に水を汲みに家を出る

その日は朝から辺りの様子がおかしかった

鳥がいない、動物が姿を見せない、そんな事を思いながらも、ライオネルは家族の為に水を汲みに大きなポリタンクを持ち、川まで歩いていた

腰には誕生日に父から与えられたナイフを携帯している。何か危険な事が起きたら、そのナイフで家族を守ると約束したナイフ


僕は戦士だ


そう幼いライオネルは思っていた


水場に行くと、そこにも動物はいなかった

代わりに、その水場には男性が浮いていた

地球世界政府の軍服を着ている男性の死体

振り向くと、数人の同じ軍服を着ている大人達がライオネルに何かを叫んでいる


だがライオネルはその声が聞こえていない

ライオネルは、2年前に高熱で聴覚を失っていた。聴覚を失ったライオネルを村の子供達は相手にしてくれなかった。音が聴こえない為、上手く発音も出来ない、そしてからかわれる。子供は残酷で自分と違うライオネルを1人の人間として扱ってくれなかった

ライオネルの家族には、ライオネルの聴覚を治療するお金も、治療出来るという情報も不足していた

だから父親はライオネルに「お前は立派な戦士だ。音を失っても立派な男だ」と常日頃教えていたのだ


振り返って見ると、村が燃えていた


ライオネルは大人達を振り切り、村へと走った


大人達の死体が村まで点々としている

軍隊は逃げ出す様にライオネルとは逆方向に走っている

村にモンスターがいる、そう思い走っていると、さっきの軍服とは違う軍服を着ている男性が目の前にいる


「子供!!君、下がるんだ」


その男は叫ぶように言うが、ライオネルには届かない

男はモンスターと対峙している

そのモンスターのいる場所より奥側に祖母と弟が抱き合って震えているのが見える

ライオネルは、ナイフを抜き、モンスターに飛びかかる

モンスターは既に軍や男を相手にして、深傷を負っていた、ライオネルのナイフがモンスターの目を貫く

モンスターはたまらず腕を振ると、その腕はムチの様にしなり、ライオネルの頬を打つ


バチンっと破裂音がすると、ライオネルの頬は裂けてしまっている


「なんて無茶をするんだ」


幼い子が、泣きもせず、ナイフを持ち、モンスターを睨みつけている。その光景が信じられない


「凄い勇気だ。だが無茶すぎる」


男はライオネルの肩を叩き、隣に立つ


「君は子供じゃない。軍隊よりも立派な戦士だ。でも1人じゃ駄目だ。俺と君が力を合わせれば勝てる。あの2人を助けよう」


ライオネルには聞こえてはいないが、男の口を読む事で、ある程度言っている事を理解した


自分を戦士だと認めてくれた男、その男がタン・フェイフォンだ


この後、2人はモンスターを倒し(とはいえ、タンがライオネルを守りながら、戦ったのだが)、祖母と弟を救出、ライオネルは村の英雄となった

ライオネルはタンと知り合った事で、自身の聴覚が治せる事を知り、村の英雄となった事で街の学校へ通う資金を国から支援してもらい、大学まで行かせてもらえた

タンがモンスター被害から人や動物を守る組織カプトに所属している事を知り、タンに憧れ、カプトに志願した


カプトこそ、自分の生きる道なのだ

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