EP7 巨大戦!?50mの霊獣キマイラ1/4
モンスターは動物を吸収し、キマイラになると吸収した動物をベースに凶暴な生物へと変貌する。そのモンスターが霊獣を吸収してしまった
その被害はまさに想像を絶するだろう
緊急事態コンディションブルーは、霊獣を発見し、保護や隔離、意思の疎通が出来る霊獣であれば、協力の要請を行う状態
コンディションレッドは、霊獣とモンスターの交戦を確認。霊獣保護とモンスター駆除を指す
コンディションブラックは、モンスターが霊獣を吸収し、キマイラ化してしまった場合。速やかに地球世界政府軍、カプトの全戦力を持って駆除する状況に陥ってしまった場合を指す
今回、初の緊急事態コンディションが発令されたのにも関わらず、一気にブラックまで状況が悪化した事で、現場は混乱した
さらにその敵は、約50mの怪獣とも言える巨大生物だ
政府軍、カプトはそのキマイラを「ギュウガ」と呼称し、総力を持って攻撃を開始、しかしキマイラ化した霊獣は、彼らの予想を遥かに凌駕する凶暴性を持っていた
地球世界政府軍、日本方面部隊隊長の茶部少尉は焦っていた
ギュウガは、海岸線まで下がっており、こちらの攻撃は効かないが、ギュウガが腕を振れば暴風が起こり戦闘ヘリが近づく事が出来ず、地面を蹴れば地響きが起こり、戦車隊や装甲車の進路を塞ぐ…成す術がない…現状より強力兵器の使用は、その土地を破壊するかもしれない兵器を使うと言う事、つまり国の軍隊を動かしてもらう事になる。それは対モンスター、キマイラの地球世界政府軍の面子を保つ為にはやってはいけない行為であるし、何より日本という国は《《軍隊を持ってない》》為、多くの国を巻き込む行為になる
「何とか、しなければ…なんとか…」
カナタ達は戦場から離れた場所に、第1第2小隊共に集合していた
「ごめんなさい。私、全然役にたってない」
白は泣きながら謝っている
「50mの怪獣じゃ、俺達の装備じゃ太刀打ち出来ない。白が悪いんじゃない」
泣いてる白の肩をポンッと叩くライオネル
「…でも」
俯く白。それを見て、マルティナが話始める
「政府軍、カプト共に総力を持って攻撃したが、50mの相手では私達は無力だ。しかし私達の元々の任務を思い出して欲しい。私達は戦闘動物保護部隊だ。ギュウガとの戦闘は政府軍に任せて、自分達にしか出来ない任務を遂行する。近辺の動物、ペットなどの保護を優先だ」
「了解(一同)」
皆の返事を聞き、マルティナは一呼吸おくと、キッと目に力が入る
「ギュウガが吸収したのが、本当に霊獣なら、また多数のモンスターが転移してくるかもしれない…あの金色も…そしてあのカラス達も…」
すると、マルティナは急に顔を真っ赤にさせ
「あの…緑の人が現れたら、報告が欲しい……お礼と…それから意思の疎通が出来た相手だ…今後の協力を要請しようと思う」
「なんで顔赤くしてるんすか」
雷斗がツッコミを入れると、マルティナは顔をこすり、深呼吸する
「モンスターの通信妨害で連絡が取りづらいかもしれない、もし出会ったら個々に試すしかないだろうな」
ライオネルがそういうと、マルティナは少し不満そうな顔をする
「金色のブリッツには注意ですよ。あいつは俺達の敵だと思います」
カナタが皆にそう言うと、雷斗が
「敵とか味方とか、そういう主観にこだわる必要あるか?金色がギュウガを止められるならどうする?この惨状を早く止められんなら、俺は頼るぞ」
雷斗の言う事は一理あるが、金色の鳥人間ブリッツは、人類を絶滅させる者、そしてモンスターの頂点に立つ者と言っていた。変身後のカナタ達第2小隊の敵である事には間違いない
「あの金色がブリッツで、他の色の名前も決めましょう。話しづらい…」
涙目の白は、気持ちを切り替える様に、顔を叩き提案する
「金がブリッツ…ドイツ語で雷か…」
ローズィーは考えるが
「色でいいでしょ、レッド、ブルー、グリーン」
とカナタ
「ロマンがないなカナタ。こう言うのは大事だぞ〜」
「えっ副隊長が色で呼べって」
「あの時は緊急事態だっただろ。それともキマイラみたいに個々に名前つけても俺は覚えられない自信があるぞ」
ライオネルは何故か自慢げに言う
「あの4人の鳥人間キマイラは、これ以降ファルベ、そしてレッド、ブルー、グリーン、ブリッツとする」
マルティナが皆の意見をまとめる
ファルベとは、ドイツ語で色という意味だ
「これより、それぞれ小隊行動に入る…みんな気をつけて、モンスターやファルベブリッツが現れる確率は非常に高いと私は見ている」
皆、了解し、小隊での行動に移る
第1小隊が見えなくなると、ライオネルは脚を止める
「牛鬼が現れる前の頭痛。導きの力だったのか?」
ライオネルは自問自答する様に、言葉を出す
「私もステーションで頭痛を起こした。皆も?」
「あぁ」
「導きの力は俺達はまだ覚醒していない。俺達が力を使いこなしていたら………カナタ、ローズィーは作戦を続行して、モンスターに備えてくれ、俺は変身する」
「ギュウガは巨大だ、皆で変身した方がいい」
ローズィーはそう訴えるが
「戦いだけが俺達の任務じゃないだろ。周りの被害が大きい、住人の避難は完了しているって言っても、家族で取り残されたらわからないぞ。それに今この時も泣いているペットや野生動物達がいるかもしれない」
ライオネルが、ローズィーにそう言いながら、カナタを見る
「俺もそう思います、そう思いますけど…ギュウガに1人で立ち向かうのは、あまりにも…」
「大丈夫試したい事もある。ローズィーが言っていた金色のオーラ。あれを覚醒させる必要があるんだろう…仮にスーパーオーラと呼称するが、スーパーオーラは自分の身体に発生出来、オーラと違って自分の身体以外にも宿す事が出来る…でいいんだよな」
「そう…私のサイボーグの下半身でもスーパーオーラが宿せた…でもあの時は怒りで、発現した感じで…」
「大丈夫だ、俺は今、最高に怒ってるんだよ、ローズィー」
カナタからもローズィーからもいつものライオネルにしか見えないが
「行ってくれ。ギュウガは俺に任せろ」
ドローンバイクで海側に向かう第1小隊
マルティナは、難しい顔をしていた
「隊長、どうしたんですか?」
白が声をかける
「ライオネル君が、怒っていた」
「そうですか!?今日私と一緒にいた時の副隊長、ずっとあんな感じでふざけてましたよ」
「普段通りすぎるんだ…努めて普段を装っていた…この状況で冗談交じりで話す様な人じゃない」
マルティナはドローンバイクを止める。それに気づき、雷斗も白もドローンバイクを止める
「ライオネル君は、ああいう風になると無理をするんだ…雷斗君…もしファルベが現れたら…私が止めるから…行ってくれ」
雷斗はマルティナを見つめ…
「白、俺は別行動だ」
「えっ!?」
「この状況を終わらせる為だ、すぐに終わらせる」




