↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦闘動物保護部隊CAPUt!!〜愛しい駆除対象の英雄たち〜  作者: 柴犬乃ぐんて
第1部【戦闘動物保護部隊CAPUt】
PR
11/102

EP4限定メニュー争奪戦1/3

軌道衛星上に並ぶ6つの宇宙ステーション。その1つは地球世界政府直轄で訓練施設や福利厚生等、カプトを統括しているメイン宇宙ステーション。他5つが各地域のカプトが在住しているステーションである。その中の1つがタン司令が率いるイプシロンステーション


グリニッジ標準時、朝8時

朝食で賑わう食堂の掲示板に【注目!本日限定10食!!特製濃厚とんこつチャーシュー麺】の告知ポスター。その前には若い男性整備員たち


「いよいよ今日か」


ステーションの食堂は、メニューが固定で主食はご飯とパン、アラカルトメニューが朝、昼、夜と曜日で変わるものが3種類。ステーションに常駐する整備員達は日々、食をローテーションにしていた。だが夕食時、月に1度だけ限定メニューが10食追加される

イプシロンステーションが運営されてから半年。この日だけは整備員、隊員、事務員、総勢37名の仲が悪くなるのだった


隊員室で若手整備員のリーダー的存在の男性の雨宮、ローズィー、事務員で作戦オペレーターの女性のキムが話し合っている


「今回は限定10食、整備員、隊員、従業員。7:1:2が妥当だろ」


と雨宮、その提案に憤慨するローズィーとキム


「はぁ?なんで隊員の枠が1なんだよ。事務員は5人だろ。7人の隊員枠の方が少ないのはおかしいだろ」


隊員は司令を含め7名、事務員は5名、25名が整備員だ


「君たち整備員も隊員も、地球にいく機会あるじゃない。私たちは事務仕事をずっとここでやっているんだぞ。この半年、ずっと、それなのに2枠は納得いかない!!全員食べる権利だけでも欲しい!!」


それを聞いて、雨宮も反抗する


「2枠が少ないだぁ?比率で言えば1枠だろ。もとはといえば事務がちゃーんと商品を入荷すれば、限定10食じゃなくて、全員に限定メニューが食べれる様にしないからだろ」

「うちはあなたたちと違って公務員じゃないの、事務業務を委託されてる一般企業なの、食堂は別の会社だって言ってるでしょ、そもそも7枠整備が持っていくってどうなんだよ」

「整備がいなきゃ、このステーションに何かあったら即流れ星になって、地球に落ちるんだぞ!!尊重しろ」

「だからって隊員枠を事務に渡すなよ!!整備の枠をやれよ」


など、やいやいと騒いでいる

怒号が飛び交う中、カナタは黙々とストレッチをしている


「朝から隊員室で談合するんじゃないよ」

「カナタ、お前はいいの?濃厚とんこつチャーシュー麺」

「俺はいいよ」


その答えを聞いて


「じゃあ隊員枠は1でいいな!」

「とりあえず、ありがとう」


そう言って隊員室を出ていく雨宮とキム


「待って!!せめて2枠!!」


ローズィーの声は2人には届かない


「濃厚とんこつ...チャーシュー...」


ガックリと肩を落とす


「みんなにお願いすればいいだろ」

「...今日、剣術の模擬戦やるだろ?」

「昨日、隊長が言ってたな」

「今日の限定メニューを、雷斗と白と賭けてるんだ」

「なんでそんな事したんだよ...」

「2枠だと思ったんだよ...せめて素手だったら」


ローズィーは本当に悲しそうな細い声で言う。そんなに楽しみにしてたんだなってカナタは、どうにかしてあげたくなり


「俺もその賭けやろうか?」


カナタの提案を聞いて、パァっと明るい表情になるローズィー


「いいのか、カナタ」

「俺も参加すれば、確率は上がるだろ」


ローズィーは火器ではない刀剣、鈍器、竿状武器の扱いに慣れていない訳ではない、それでも雷斗とカナタにはそれらの武器の扱いでは劣っていた、特にカナタは剣術の才に恵まれていた。剣術で隊長に勝てるとしたら、それはカナタだ


「俺が賭けに勝ったらローズィーに譲るよ」

「ありがとう。カナタ」

「そうだ。どういう賭けなんだ?お互いの勝敗で決めるのか?」

「いや、全隊員で誰が1番勝率がいいかで賭けた。勝率が同じ場合は、賭けた本人同士の直接対決の結果だな。雷斗は自分に、白はカナタに、私は隊長に賭けた」

「俺じゃないんだって言うか、ローズィーは自分でもないんだな」

「私は自慢じゃないが負けず嫌いだ!!」

「知ってるよ」

「だから賭けで勝つ事にした。剣術では、カナタ、隊長、雷斗に勝ちたいけど、無理だろう?副隊長と白には勝てる自信がある。つまり2勝3敗」

「うん」

「隊長は、順当にいけば全勝するでしょう?」

「...ん?...つまりさ、ローズィーは、俺が隊長に負けて欲しいって事か!!??」

「いやいや、さすがに八百長は頼まないよ」

「じゃあ、なんだよ」

「カナタは自分に賭けてくれ」

「それじゃあ、白と一緒...あっそうか」

「隊長が全勝すれば私の勝ち。カナタが勝率1位なら私は白に勝つから賭けは、私が勝ち」

「雷斗が勝率1位なら賭けは雷斗の勝ち。雷斗は白とローズィーに負けないで、俺と隊長と一敗で並んでも、雷斗が賭けは勝ちか」

「そうなんだよ。逆に言えばカナタが自分に賭けてくれれば、私の懸念材料はそれだけになるって事、一戦目で隊長に雷斗が負ければ、雷斗はカナタとの勝負を落とせなくなる、勝負に来るよ」

「じゃあ、いつも以上に全力でやらないといけないって事だな」

「そういう事さ、でも隊長になら負けてくれていいよ。限定濃厚とんこつチャーシュー麺は私の物だ」



八咫烏の件から1ヶ月が過ぎていた。あれからモンスターの出現はなく、キマイラも、ブリッツも確認されていない

小鳥カラスになった八咫烏は何の威厳もなく、最初からカラスだったかの様にイプシロンステーションで飼われている

八咫烏本人も、力を渡せば自分は死んでしまうと思っていた。人の言葉を話せる以外は、霊獣の力を失ってしまったが、命は失わなかった

カナタたち3人には、力の使い方を説明や昔話をしてくれた

昔話はカナタは興味が尽きず、毎晩絶滅してしまった動物たちの話を聞いていた


力の使い方、つまり変身の方法や変身後のオーラの使い方、霊獣を探す力の事など、教えてもらい、こっそり3人で特訓もしていた

そのおかげでローズィーとの距離感が近くなり、整備員たちに良からぬ噂を流されたりもしたが、ライオネルも特訓に参加しているらしいという事で、第2小隊の特別訓練だと言う事になった。オーラは変身後にしか使用できない為、自室での自主練にとどまった。3人の訓練は変身前にも良い影響を与えていた


「久しぶりの模擬戦、訓練の成果みせてやるさ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。