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戦闘動物保護部隊CAPUt!!〜愛しい駆除対象の英雄たち〜  作者: 柴犬乃ぐんて
第2部【異世界転移は、悪夢の始まり】
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100/103

EP25 奪った力、託された力、作られた力 5/5

「副隊長…」


ライオネルがローズィーの顔を見る

ローズィーは俯き、暗い表情をしている


「俺たちは色んな思いの上にいるよな。それに押し潰されそうか?」


ライオネルが優しく言うと、ローズィーは髪をかき上げ上を向く


「この脚を手に入れて、モンスター達に復讐する為に軍に入ろうとして、軍は無理だったけどカプトに入れて…モンスターをたくさん殺して…そんな私が力を託されて…今日もまた別の力を託されて…」


ローズィーは少しだけ、声が上ずる


「私、この力を平和の為に使えるのかなって…殺す為にしか使えないのかもって……思って」

「サイバー義肢の技術の使い方の行き着く先が、戦争の道具って事と重ねちゃったって事だな?」

「はい」

「ローズィーはちゃんと守る為に使っているじゃないか」

「私は副隊長みたいに…あの力を守る為には使えてない…倒す事ばかりですよ」


 グリーンはオーラをシールド形成に使い、ブルーはオーラを攻撃に使っている。たぶんその事だろうとライオネルは察した


「お姉さん!!」


子供の声が聞こえ、ライオネルは大通りを見る

そこには車椅子に乗っている少年が、こちらを見て、笑顔になり近づいてくる


「アドルくん!?」


ローズィーが少年を見て、その名を口にする


「知り合いか?」

「はい」


アドルはローズィーのもとに来るなり


「良かった、避難指示が解除されて、病院のロビーでニュースを見たら地上部隊が壊滅って言ってて」


アドルは涙声になっている

ローズィーはアドルの頭を撫で


「心配させちゃったね。それで車椅子でここまで探しに来てくれたの?」

「うん」

「でも危ないから、お母さんを心配させる様な事、あまりしないでね」

「わかってるよ。でもお姉さんが出来ない事は無いって言ってくれて、嬉しかったから」


ローズィーとアドルの会話を聞いているライオネルは、フフフっと笑い


「君はローズィーのファンか、お姉さんは強いぞ」

「うん。僕と同じなのに、凄いよ」


それを聞き、ライオネルはアドルの義足を見る


(なるほどな…義足にまだ慣れてないのかな)


そしてアドルの着ている服に目が止まり


「君もラグビー好きなのか」


ライオネルは、アドルが着ている地元のラグビーチームのレプリカユニフォームに気づく


「うん…でも…もう皆とは一緒にプレイ出来ないんだ…」


アドルは義足を気にする

するとライオネルは


「ラグビーは、体が大きくても、小さくても、足が早くても、遅くても出来るスポーツだ。自分ではなく、チームの為に、自分の出来る事を最大限に活かして、同じ目的を達成する為に頑張るチームスポーツだろ?」

「うん」

「例えばそれは、俺達カプトにも言える事なんだ」


ライオネルは、そう言いながらローズィーを見る


「ローズィーお姉さんは、身体は俺より小さいが、サイバーレッグを使いこなし、俺達小隊の前衛として、攻撃の要として戦って、動物と俺達を守ってくれている」


それを聞いて、アドルが来る前の会話の続きを話してくれていると気づくローズィー


「副隊長」


ライオネルは、ローズィーに笑顔を送る


「アドルくんだっけ?君、スクラムハーフだろ?」

「うん、分かるんですか!?」

「体格的にな、スクラムハーフなら練習の時にボールを出したり、パスの練習に付き合ったり出来る事あるじゃないか。確かに一緒に試合は出れないかもしれない、でもそれはレギュラーにならなければ、皆一緒だろ?今はまず義足に慣れて、みんなの為に練習を付き合える事を目標にして頑張ってみよう」

「みんなの為に…みんなの練習を手伝う事は出来る…うん!出来るかも!!」

「そう、ローズィーが言うように『出来ない事は無い』からな」


アドルに新たな目標を与え、自分も励ましてくれているライオネル

ローズィーはライオネルには敵わないなと思いながらも


「ありがとうございます。副隊長」


と、静かに口にした



ブリストル空港、軍の格納庫内のスペースシップ鵲《カササギ》

コックピットから外を見ているカナタ。アンホの兵隊たちがまだ格納庫を封鎖しているが、避難指示は解除されたと言う情報は受けていた


「今回は何も出来なかったな…あっ」


振り返ったカナタは、机の上の資料が目に飛び込んでくる


「エルドキナ戦の資料まとめも出来てない…はぁ」


カナタは資料をめくり、整理を始める

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